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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/09/16
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おはようございます。

今日は『解決!ズバッと』はお休み。
9/13(日)に発売した岡田斗司夫の最新著作『頭の回転が速い人の話し方』から、ハイライトをお届けします。

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「口下手なのはハートだけの問題にあらず 」


「誰にでも通じる話し方・伝え方」といっても、なかなかイメージできないと思います。
 ですから、僕が「ユニバーサル・トーク」という概念を見つけたきっかけからお話ししましょう。

※「ユニバーサル・トーク」というのは、「誰にでも通じる話し方・伝え方」という意味です。

 大学で先生として働くようになったのは、僕が42、43歳のころだったと思います。
 それまで、人前で話す機会はほとんどありませんでした。
 たまに講演を頼まれることもありましたが、もちろん落ち着いて堂々としゃべることなんかできませんでした。
 山ほどレジュメを用意して、ウケなくても一生懸命、やたら早口になってしゃべっていました。
 まったくユニバーサルとはいえない代物だったんです。
 だからといって、別におしゃべりが嫌いだったとか、人前で話すのが嫌いだったかというと、そうではありません。

 安心してしゃべることができる場面というのも確かにありました。
 まずは、自分の仲間内。これは多くの人がそうですよね。
 それと、僕と同じようにSF小説とかSFマンガ、SFアニメ好きな人が4、5人集まったような場面です。
 そういう集まりでは、友人や知人がいなくても、安心して、水を得た魚のように楽しくしゃべることができました。
 ところが、4、5人のグループの中ではいくらでも話せるのに、同じようなSFファン、アニメファンが100人ぐらい集まっただけで、なぜ、ちゃんとしゃべれないんだろう? なぜ、焦っちゃうんだろう?

 そこが、自分の中でずっと不思議でした。
 確かに、自分に視線を向ける人が多ければ多いほど、誰だって緊張して声がうまく出せないものです。僕の場合もそうだったと思います。
 だったら、単純に場慣れしたり、何事にも動じないなハートを持てば解決するのでしょうか?
 もちろん、それも会話がうまくなるためには必要な要素です。
 しかし、話し方や伝え方が混乱してしまう、もっと根本的な原因があるのではないかと考えたんです。
 僕にとってそれは、「少しでも『違うかな?』と感じてしまう存在」でした。

▼話せなくなる根本的な原因「友人の部屋に乱入してくる親」現象

 僕の場合、「少しでも『違うかな?』と感じてしまう存在」は女性でした。
 たとえば、男性4、5人だけで話しているとき、そこに女性が1人入ってくるだけで自分の会話のペースが狂ってしまうんです。
 これは、男性的に女性性を意識するといったレベルの違和感ではありません。
 言うなれば、友人の部屋で遊んでいるときに、突然その友人の親が部屋に入ってきて会話に混じってくるような居心地の悪さです。
 「あれ? なんか話しにくいなあ」というブロックを感じるんです。
 同じように、10人ぐらいのグループで話しているときに、そのうちの1人か2人が女性だと、「退屈してるんじゃないか」「わからないんじゃないか」ということが気になりだして、どんどん話している内容が上滑りになってしまうんです。

 たぶん誰だってそうだと思いますが、家族や友人、身近な仕事仲間に話をするのは簡単だし、気軽です。自分の主張も、ある程度伝えられます。
 けれど、自分のことをよく知らない人や、初対面の人に向かってしゃべるときは、「自分は何をしゃべったらいいのか?」「どこまでしゃべったらいいのか?」「どういうしゃべり方をしたらいいのか?」など、さまざまな迷いが生じます。
 相手との距離感がつかめないせいで、話すことが難しくなってしまうんです。
 この根本的な問題を克服しないことには、いくら会話のテクニックを学んだところで、結局は役に立たないはずです。


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