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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「戦闘思考力を形づくる3つの要素」
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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「戦闘思考力を形づくる3つの要素」

2015-10-18 06:00
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/10/18
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    おはようございます。

    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    絶賛発売中の岡田斗司夫の最新著作『頭の回転が速い人の話し方』から、ハイライトをお届けします。

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    「戦闘思考力を形づくる3つの要素」



     戦闘思考力とは言うものの、そもそも「思考力の強さ」って何でしょうか?
     僕はそういうことを考えるとき、別の何かに置き換えています。
     良い自動車の条件というのは何でしょう?

    ① パワーのあるエンジン
    ② 思い通りに動く操作系
    ③ 丈夫なシャーシ

     人によってはスタイルとか、馬力とか、最高速度だという人もいるでしょうけど、おそらく自動車メーカーの人たちに聞けば、この①~③だと答えてくれると思います。
     パソコンで言えば、「パワーのあるエンジン」に当たるのが「パワーのあるCPU」、「思い通りに動く操作系」が「操作しやすいインターフェース」、「丈夫なシャーシ」が「シンプルで構造がしっかりしているOS」ということになります。

     つまり、自動車やパソコンに限らず、家電でも何でもあらゆる優れた道具に共通しているのが、「パワー」「使いやすさ」「丈夫さ」の3種類の要素です。
     ですから、戦闘思考力も同様に、「思考のパワー」「思考の使いやすさ」「思考の丈夫さ」があってこその能力です。
     言い方を変えれば、

    ① ハイパワーの思考力
    ② どんな価値観にも合わせられる応用力
    ③ 強く頼れる自己

     の3つで戦闘思考力はできています。


    ▼ギアの概念①ハイパワーの思考力

     では、戦闘思考力における「ハイパワーの思考力」とは何か?
     戦闘思考力ではトップ、ミドル、ローという3つのギアの概念を提唱しています。
     ギアとは、自動車の歯車の回転数をコントロールする変速装置のことです。
     自動車だけじゃなくて、高級なママチャリとかマウンテンバイクにも付いています。
     ギアには、大まかに分けると、トップギア(高)、ミドルギア(中)、ローギア(低)の3つがあります。

     トップは高くてローは低い、そしてミドルは中くらいです。
     どれくらいの速さで歯車が回転しているのか、つまり、どれくらいの速度を出しているのか、みたいなものだと思ってください。
     ギアを上げていくと、歯車が速く回転し、スピードも上がるんですが、力はやや弱くなります。
     逆に、ギアを下げていくと、歯車はゆっくり回転し、スピードも遅くなるんですが、力は強くなります。
     高速道路を走るときはトップギアを使うし、ぬかるみから脱出するときはローギアを使います。
     このへんは機械工学的な考え方なので、なじみのない方にはわかりにくいかもしれません。
     このギアの概念が、「ハイパワーの思考力」です。

    ・トップギアとは何か? 
     トップギアというのは頭の回転を速くすることです。
     おそらく、一番読者が求めているのは、このトップギアの能力でしょう。
     ためしに、次の問いに対して20秒以内に答えてください。

    問題:ラーメンに「ナルト」がのっている理由は3つあります。答えてください。

     正解は……じつは、ちゃんとした正解なんてありません。
     この問題は、ちゃんとした正解を言うよりも、20秒以内に3つの理由を答えられるかをはかることに真意があります。
     こんなどうでもいいような質問でも、20秒で3つの理由を答えるには、答えながら考えなければいけないんだけど、それがなかなか難しい。

     頭を最高速で回転させるときは、相手に対する配慮がやや薄れてきますし、共感力も薄れてきます。
     自分が話していることが本当に正しいかどうかの自己検証もやや弱くなります。
     ただ、正確性や回答の信頼性は低いけど、回答(アウトプット)までのスピードを重視した頭の使い方こそが戦闘思考力で言うトップギアです。
     要するに、何か聞かれたときにパッと返せることですね。これは恥をかいて鍛えるしかありません。

    ・ローギアとは何か? 
     蛭子能収さんにはおしゃべりのイメージはまったくありませんが、テレビ画面に出ると、その場の空気を一気にさらっちゃいます。
     僕はテレビカメラのないところで蛭子さんと話したことがありますが、テレビで見ているよりもテンポはいいんです。ほんのちょっとですけど。
     テレビでは、あえて少しゆっくり話している印象です。相手のペースに呑まれないようにするためなのでしょう。

     蛭子さんの場合はローギアが強いんです。
     周りで芸人たちがどんなに速いやりとりをしていても、自分なりのゆっくりとした回転速度に従っているから、意表を突くタイミングでものを言い、視聴者を笑わせたりを下げさせたりします。
     蛭子さん自身も、インタビュー記事で次のように語っていました。

     「空気はね、結構読めてると思うんですよ。ただ、その空気を変えたいなって時にちょっと変なこと言ったりはします。」
    ――「語っていいとも! 第8回ゲスト・蛭子能収」週プレNEWS

     これがローギアを持っている人の特徴です。

    ・ミドルギアとは何か? 
     ミドルギアというのは、その名のとおりトップとローの中間みたいなもので、自分の意見もしっかり伝えて、相手の意見もしっかり聞く「標準的な速度」です。
     これはリラックスして物を考えているときの思考速度だと思ってください。
     普段の生活の中で、翌日の仕事の予定を考えているようなときがミドルです。

     じっくり考えるわけでもなく、かといって即興の漫才やコントのようにボケやツッコミを次々と繰り出すような頭の使い方ではありません。
     いわゆる自分の頭の回転の速さの基準になり、トップとローの間にあることで、トップに一段上げる感覚と、ローに一段下げる感覚を意識できるので、戦闘思考力そのものをコントロールしやすくなるんです。

     以上、トップ、ミドル、ローのそれぞれのギアを端的にまとめると、次のようになります。

    ◎ トップギア:頭の回転数(思考スピード)が早いが共感力が低い。
    ◎ ミドルギア:頭の回転数(思考スピード)も共感力も中くらい。
    ◎ ローギア:頭の回転数(思考スピード)が遅いが、共感力が強い。


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