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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「“戦争”という言葉から感じるイメージは?」
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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「“戦争”という言葉から感じるイメージは?」

2015-11-19 06:00
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/11/19
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    おはよう! 岡田斗司夫です。
    メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
    かたっぱしから答えてみましょう。

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    「“戦争”という言葉から感じるイメージは?」

    永川聖二さん/31歳/役者

     戦後70年で、様々な所で第二次大戦、またはそれに関わる話題に沿ったテーマを持った番組が散見されているように思います。
     個人的にはそういうものに触れるにつれ、戦争というものを考える事がしばしばあります。
     私が戦争に関して思うことは戦争の時代を生きた祖父母の事です。
     家庭の事情もあり、親元から離れ、ほとんど祖父母の元で16歳まで過ごした自分としては、戦争といえば必ずその祖父母を思い出します。
     ただ、思い出すといっても、本当に思い出すだけで、度々聞かされていた戦争の話を思い出すわけではなく祖父母と過ごした日々を思い出すだけです。
     
     そして時々気になってしまうのが、「戦争」という言葉を耳にして人々はどういう事を考えるのだろうという事です。
     
     勿論、生まれた時代や環境に左右される事は当然ですが…
     「戦争」という言葉が持つ意味は日本人にとってはとても重要なものの気がします。
     岡田さん自身は「戦争」と聞き、何を思いますか?

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     反射的な答えじゃなくて申し訳ないけど、戦争は「結果のわからない博打」だと思うよね。


    ■ベトナム戦争の勝者は誰なのか?

     ベトナム戦争の最終的な勝者が誰だったのかはよく分からない。
     明らかにアメリカは損をしたし、ベトナム人は山ほど殺されたから損だった。
     両者ともロクなことが起こらなかったよね。
     ではベトナム戦争をやったことによって、良いことがあったのかというと、そうも思えない。

     その後のベトナムの奇跡的な経済復興も、戦争があったからではない。
     でも戦争があったおかげで、人口が極端に減った。
     その結果、戦後生まれた世代は老人介護問題にお金を使うこともなかった。
     その後、戦争が終わったので子どもがどんどん増えていく。
     戦争でボロ負けしたら、あとで経済成長が約束されるのは当たり前のことなんだ。

     なのでベトナム戦争は、ベトナムにはいいことがなかった。
     ただ単に、ある世代がガバッと減った。
     これを人口ボーナスという。
     反対語は人口オーナス。
     人口増加による、レバレッジがかかることを人口ボーナスといい、人口が減っていくことによって、負荷がかかることを人口オーナスという。
     
     ベトナム戦争が終わった後、ベトナムには人口ボーナスがあった。
     第2次世界大戦が終わった後は、日本には人口ボーナスがあった。


    ■戦争は「人智を超えた大騒ぎ」

     第2次世界大戦でアメリカは勝ってしまったから、人口ボーナスが発生せずに、1970年代から80年代において、日本の高度経済成長に負けることになった。
     戦争が正義の戦争であれ、損得の戦争であれ、計算通りにできたことは、僕は自分自身の生きてきた経験やお父さんお母さん、じいちゃん、ばあちゃんからの話の中で聞いたことないんだよね。

     アフガン戦争があったからソ連が損とかした、得したとか、短期的には言えるかもしれない。
     北方領土をソ連が占領したから、第2次世界大戦後で火事場泥棒的に得をしたということもできる。
     こんな言い方したら問題になるかしれないけど、北方領土を占領しているからと言って、ロシアに良いことは別にない。

     第2次世界大戦前の日本は、拡大政策によって経済的に発展したし、軍事的にも伸びた。
     それは結果として、日本にとって良かったのか? 
     戦後に生まれた僕らにしてみれば、今の日本の良い所は、言論の自由がかなりあって、アニメも見れて、自由に買ったりできる程度の経済力はいまだに残ってるとこ。
     それは第2次大戦で負けたからなのかもしれない。

     戦争という言葉から感じるイメージは「人智を超えた大騒ぎ」
     「戦争をやろうと」いう奴らも「絶対にダメ」という奴らも、僕は信用できない。それくらいしか責任を持って言えない。

     本当に「結果のわからない博打」だし、勝ち負けも良い悪いも10年20年のサイクルじゃないと分からない。
     戦争は人間の存在を超えたものなのでよく分からないね。


    【まとめ】
     岡田斗司夫の戦争に対するイメージは「結果の分からない博打」で「人智を超えた大騒ぎ」です。
     人間の存在を超えたものなので、よく分かりません。
     
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