━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/12/17
───────────────────────────────────

おはようございます。

岡田斗司夫がいろんな質問に答える『解決!ズバッと』を、毎日どんどんお届けします。

今回は、「BRUTUS(ブルータス・マガジンハウス)」2011年10月1日号の『スターウォーズ特集』にて、岡田斗司夫がインタビューの質問に答えた回答の中から、選りすぐりをお届けします。

───────────────────────────────────

「スターウォーズの世界で悪の皇帝の目的は、結局何だったのでしょうか?」 Vol.2

───────────────────────────────────

 パルパティーンの銀河皇帝は悪と描かれていますが、あれは民主主義です。

 それに何を反対して革命したのかといえば、貴族たちが政治を完全に独占している銀河共和国システムです。
 政治システムが民衆に開放されていないので、すべて王族がやっている。
 それに対して、アメリカ的政治システムを導入しようとした。

 ただパルパティーンはそれが機能しないことが分かってきたから、議会まで解散しちゃった。
 なぜなら弟子であるダース・ベーダーが「血の継承」にこだわったから。
 つまりルーク・スカイウォーカーを自分の弟子にして、我ら一家によって銀河を支配しようとした。

 言いかえれば、ヨーダが望んでいたフォースによる銀河支配と全く同じなんです。
 パルパティーンはフォースの暗黒面を使って銀河を支配しようなんてしていない。
 彼はフォースの暗黒面を政治の道具には使ったのですが、あくまでも銀河を支配しようとしたツールは「欲望の肯定」なんです。

 ウォール街でゲッコーという経営者が「人々は欲望によって自由競争する」と言っているのと全く同じ。
 貿易などの価格差をなくすことによって、自由に人民が経済的に競争する。

 軍事的にも競争により活力を与えるという完全に民主主義的なことを考えていた。
 そのあたりが面白い。
 ルーカスがどこまで考えていたかは置いておいて、スター・ウォーズで描かれている政治形態はそこですね。

 逆に言えば、ヨーダの失敗なんです。
 ヨーダって800歳でしょ?
 最後にシスが死んだのが1000年前。
 実はヨーダには実戦経験がないわけです。
 あの映画の中ですごい頼りになると描かれているヨーダですが、ヨーダの歴史は失敗の歴史です。
 次から次へ弟子に裏切られ続けるんですね。

 つまり、ヨーダは弟子育成が下手なんです。
 まるで宮崎駿。
 本人は強いけど、弟子は全然ダメ。
 でも最後までダメだと思っていた弟子が割といけることが分かってくる。
 「ルークいけるじゃん!」という、まさかの展開なんですよ。


 インタビュー全文は、FREEexの『公式ブログFREEexなう
 BRUTUS 10/1号 岡田斗司夫インタビュー全文にあります。