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「カリスマはムーブメントを生み出す」
カリスマ論
岡田斗司夫のニコ生では言えない話
岡田斗司夫の解決!ズバっと 2016/02/11
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「カリスマはムーブメントを生み出す」
キングコング西野くんは、創作以外にも活動の幅を広げており、2015年には「 SHIBUYAHal loweenゴーストバスター&トラッシュアート」というプロジェクトを立ち上げました。
10月31日に行われるハロウィンでは、渋谷のそこかしこに大量のゴミが溢れてしまいました。
そこで、翌月1日の朝にお化けの仮装をした人たちが渋谷に集まって、ゴミ拾いをしようというイベントです。
このプロジェクトを西野くんが発案し、渋谷区がOKを出して、実現にこぎ着けました。
そこで、翌月1日の朝にお化けの仮装をした人たちが渋谷に集まって、ゴミ拾いをしようというイベントです。
このプロジェクトを西野くんが発案し、渋谷区がOKを出して、実現にこぎ着けました。
皆が参加できるイベントを考える、皆が集まる場を用意する、皆のやりがいや仕事を考える。
もうこれはお笑い芸人の仕事というより、プロデューサーの仕事です。
本人が意識しているかどうかにかかわらず、西野くんはカリスマビジネスを着々と展開しています。
本人が意識しているかどうかにかかわらず、西野くんはカリスマビジネスを着々と展開しています。
今の段階では、まだ西野くんから自治体や企業に提案を持ちかけていますが、彼のカリスマ力が上がってくれば、自治体や企業の側から「うちの街を盛り上げる方法を考えてください」、「大きなホールが開いているので、何かイベントをやってください」といった依頼が増えてくるでしょう。
その次の段階は、自分が動いて企画を実現するのではなく、人の企画を応援する立場になることです。
「僕はこの人の企画を応援したいので、みなさんも応援してあげてください」
自分の影響力を使って、ムーブメントを動かせるようになれば、立派なカリスマです。
▼大勢の人を動かすには、シナリオが必要
ただし、西野くんはカリスマというには、まだ弱い部分があります。
それは、シナリオや思想性を持っていないこと。
今の西野くんは、「お笑い芸人の枠を超えたことをやる」、「やりたいことをやる」ことで手一杯です。
彼のイベントに参加する人の動機は「面白そうだから」であり、あくまでもイベントに対するフォロワーでしかありません。
彼のイベントに参加する人の動機は「面白そうだから」であり、あくまでもイベントに対するフォロワーでしかありません。
もし彼が「何のために、これをやるのか」というシナリオを打ち出せたらどうでしょう?
「面白そうなイベント」だからではなく、「西野さんがやっていることだから手伝おう」という西野フォロワーが生まれ、ムーブメントを起こせるようになります。
シナリオといっても複雑なものではなく、要はお題だい目もくです。
ありがちな「原発やめろ」とか、その程度のものでいいんですよ。
ありがちな「原発やめろ」とか、その程度のものでいいんですよ。
西野くんにはシナリオや思想性がないから、周りからはどうしても「自分が有名になりたいだけ」に見えてしまう。
だけど、「自分が有名になりたい」のと「世の中をこうしたい」のは、コインの裏表。
けっして単独では存在しないモノなんです。
だけど、「自分が有名になりたい」のと「世の中をこうしたい」のは、コインの裏表。
けっして単独では存在しないモノなんです。
おそらく西野くんには、まだ自分というコインの表側しか見えていません。
コインの裏側にある、自分のシナリオを見つけた時、彼は本当のカリスマになるのでしょう。
コインの裏側にある、自分のシナリオを見つけた時、彼は本当のカリスマになるのでしょう。
カリスマ論
――いまもっとも幸せな生き方は「小さなカリスマ」になること
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