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題して、「どうして家族はこんなにつらいのか?」
入学時は350人中20番台の成績がどんどん下がりました。
教師の両親は高校時代は勉強させ、大学に入れて社会に送り出すのが親の勤めといい、孫は卒業したら大学へ行かずにアシスタントになり、漫画家の道に進みたい、帰宅後は描かせてほしいといいます。
貧乏でもいいから自分の思う道を進みたいという孫は何を言っても聞く耳を持たず、自分の描く漫画に自信を持っているようです。
両親は大学で視野を広げたり、良い友をつくり、自分の人生の幅を広げて欲しいといいます。
漫画科もある大学も考えているようです。
祖母としては、孫の気持ちも両親の思いも良くわかり、悩んでおります。
困ったことに本人たちも詐欺だとは思わず、本気で「○○になる」と思い込んでいるのが特徴です。
孫は「やりたいことを我慢」して努力してないでしょう?
「夢」を勉強しないことの言い訳に使っているだけ。
なにも我慢せず、単に夢想・逃避するのが「夢」です。
保護者なら夢なんか応援しちゃいけません。
応援すべきは「目標」です。
やりたいことを我慢して日々積み上げて到達を目指すことです。
正攻法で説得してもムダです。
とりあえずこの一年は捨てるつもりで,以下のマニュアルを実行してください。
マンガ家になるには、マンガを描くしかありません。
ちゃんとコマを割ってセリフを描いてるか、毎日どれぐらい描いてるのか進行具合をチェックしてください。
毎月16ページの短編を完成させて、東京の出版社に持ち込みに行かせる。
マンガ家になるには、編集部に持ち込むしかありません。
部屋で描いてるのは落書きです。持ち込んだ原稿のみがマンガです。
いま孫は高校二年ですよね?
これから一年間を以上の努力で棒に振ってもまだ間に合います。
一年やっても編集さんから注文が来なければ、孫には「10代でデビューする才能」がありません。
長期戦略に切り替えるべき。
すなわち「マトモに就職して、仕事しながらマンガ描いて持ち込み続ける」という戦略です。
「10代でデビューする才能」はないんですから。
今よりも問題点が明確になり話し合いも進むと思います。
あの頃を思い出すと死にたくなるほど恥ずかしい。
父の「公認」不倫に悩む娘、だらしない息子との縁を切りたい母親、貯金が1億円あることを妻に隠す夫……。
どうして、今時の家族はこんなにつらいのか?
岡田斗司夫が、悩みが生まれるメカニズムを解きほぐし、「しんどくない」関係の作り方を解説します。