北朝鮮政府が演出した"庶民の日常生活"。その裏側を、ロシアの撮影スタッフが危険を冒して暴き、政府の強力な圧力と非難を押しのけ世界各国で上映され高く評価された話題作「Under the Sun」(英題)の日本語タイトルが『太陽の下で-真実の北朝鮮-』となり、2017年1月21日(土)より、シネマート新宿ほか全国にて公開が決定した。



8才のジンミは模範労働者の両親とともに平壌で暮らしている。ジンミは金日成の生誕記念「太陽節」で披露する舞踊の練習に余念がない。エリートの娘を持った両親は仕事仲間から祝福を浴び、まさに "理想の家族"の姿がそこにはあった。ところがドキュメンタリーの撮影とは名ばかりで、"北朝鮮側の監督"のOKが出るまで一家は繰り返し演技させられ、高級な住まいも、親の職業も、クラスメイトとの会話も、すべて北朝鮮が理想の家族のイメージを作り上げるために仕組んだシナリオだった。そこでスタッフは、撮影の目的を"真実を暴く"ことに切りかえ、録画スイッチを入れたままの撮影カメラを放置し、隠し撮りを敢行するが...。

この度解禁されたポスタービジュアルは、偽りの日常生活を演じさせられる少女ジンミの眩しそうな表情を捉えている。ジンミが見つめる先には何があるのか。――また一見すると朝鮮語のようにしか見えない「UNDER THE SUN」(英題)の文字も本作に映し出される"フェイク"を暗に示唆している。

個人の自由が認められない北朝鮮において、"庶民の日常生活"とは一体どのようなものなのだろうか?

モスクワ・ドキュメンタリー映画祭の会長も務めるヴィタリー・マンスキー監督は、誰もが知りたい疑問を、誰もが見えるかたちで描きたいと考えていた。北朝鮮政府から撮影許可を得るまで二年間、平壌の一般家庭の密着撮影に一年間。その間、台本は当局によって逐一修正され、撮影したフィルムはすぐさま検閲を受けることを強いられたが、検閲を受ける前にフィルムを外部に持ち出すという危険を冒して本作を完成させた。北朝鮮からの要請でロシア政府は、ヴィタリー・マンスキー監督への非難声明と上映禁止を発表。にも関わらず韓国、アメリカ、ドイツ、イタリアをはじめ20都市以上で上映された問題作がついに日本で公開される。

2017年1月、シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国順次ロードショー


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