東京に暮らす外国人が撮影した「1990年の日本」の映像が話題になっている。
https://www.youtube.com/watch?v=tdQ4wkTlrs8
東京在住のLyle Hiroshi Saxonさんは、1990年から日本の風景を撮影することを始め、その撮影映像をYouTubeで公開している。現代とはまったく異なる東京を映し出した映像に、ノスタルジーを感じる人も多いようだ。
Lyleさんが散策しながら撮影した映像には、駅の構内、街角、お店のディスプレイ、サラリーマンたち、行き交う大勢の人々など、当時の日本が記録されている。東京の日常風景を8ミリビデオで映し出しており、特に凝った編集が加えられているわけではないが、彼は時おりコメントを交えて、東京の風景を紹介する。
駅のホームから満員電車に乗り込み、駅の構内に「フリーパス」と書かれた看板を発見。彼は「これは1~2日間ほど乗り放題になるパスで、無料(フリー)のパスではない」と、外国人目線での説明も。
車が行き交う道路、大音量で音を流しながら走る街宣車、原宿のストリート、大きな携帯電話で話す女性、街を闊歩するサラリーマン、道路にかかる歩道橋、昔ながらの商店街などが映し出される。駅の構内でタバコを吸う男性の姿に、当時を懐かしむ人も少ないのでは?
ある喫茶店に入ると、テレビからマドンナの映像が流れる賑やかな店内で、彼はコーヒーとピザを堪能しながら一息。夜には、ビルの上から神田川の屋形船や、街のネオンを見下ろし、「神田川だね」「もう夏は過ぎたけど、まだ蒸し暑いよ」などとコメントしている。
橋の上で「いまバッグの中には折り畳み傘が2本入ってるんだけど、2本で千円、1本500円」と戦利品を自慢したりもしているLyleさん。廃墟となったアパートに侵入し、ボロボロの壁を気に入り、使用されていないエレベーターを「故障している」と紹介。最後は、高速道路と思われる映像で終わっている。
他愛のないコメントとともに懐かしい東京が紹介される映像に対し、ネット上では、
「素晴らしい映像だ!」
「社会の日常をよく映し出している。ハリウッド映画のファンタジーとちがって、これこそリアルな世界だ」
「タイムカプセルみたい」
「美的だ...」
「ますます日本に行きたくなった」
と、世界中のユーザーから好評を得ているようだ。彼のYouTubeチャンネルには他にも多くの古い日本の映像がアップされているので、当時の日本に漂っていたバブルの残り香をチェックしてみよう。
■参照リンク
・1990 - Tokyo Here and There 東京の彼方此方
https://www.youtube.com/watch?v=tdQ4wkTlrs8