ストリーミングサービスも行うアマゾンは、J・R・R・トールキン原作の『指輪物語』をテレビシリーズ化する権利を獲得した。
まだ、制作はほとんど進行していないが、エンタメ情報サイト『Deadline』によると、テレビシリーズ化の翻案はJ・R・R・トールキンの小説3部作の第1部である「旅の仲間」が始まる前の新しいストーリー展開となり、スピンオフ制作の可能性も秘められている。このプロジェクトは、2003年の『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』でアカデミー賞作品賞を受賞したピーター・ジャクソン監督の同映画シリーズに続くため、高い期待が寄せられている。
『Deadline』によれば、この契約は、HBOの大ヒットテレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』並みのヒットを目指すアマゾンだからこそまとまったというが、ジェフ・ベゾスCEO自身がこの交渉に個人的に関与しているとも報じられていた。このプロジェクトは、すでに複数シーズンの契約となっているが、まだ脚本や脚本家、監督、それにキャストも決定していない。
だが、分かっているのはアマゾンがこのテレビシリーズ化の権利を獲得するために、ビックリするほどの高い金額を支払ったということだ。『Deadline』が報じるところによると、2億ドル(約227億5000万円)から2億5000万ドル(約284億円)もの大金が動いたという。これには制作費や出演費などは含まれていない。以前報じられたように、テレビドラマ最盛期と言われる今は、多額の制作費用がかけられる傾向にある。さらに、『Deadline』によれば、このテレビシリーズはアマゾン史上最も高額なシリーズになるという。ある業界関係者が『Deadline』に語ったところによると、制作費は"法外"な金額となり、1話分の予算がおそらく1億ドル(約114億円)から1億5000万ドル(約171億円)にも達するとのことだ。
だが、この金額でもアマゾンにとって価値があるという。
「ロード・オブ・ザ・リングは文化現象です。小説と映画を通じ、さまざまな世代のファンの心をとらえています」とアマゾン・スタジオのシリーズ脚本の責任者、Sharon Tal Yguado氏が声明文の中で語っている。さらに、「我々はトールキン・エステート・アンド・トラスト、ハーパーコリンズ、ニュー・ライン・シネマと同作品で心躍るコラボレーションができて光栄です。中つ国でロード・オブ・ザ・リングのファンを新しい長編作品の旅へお連れできるのを楽しみにしています」と続けている。
制作時期はまだ決まっていないようだが、期待して待とう。
■参照リンク
http://www.moviefone.com/