子供たちを教育する際に、「生の体験」を重視する親も少なくないが、そうしたもののなかには、「明らかにやりすぎだ」と非難を浴びるものが含まれていることもある。
スウェーデンのジャーナリスト、Carl-Magnus Helgegren氏は、自身の10歳と11歳になる二人の息子が、人気戦争シューティングゲーム「Call of Duty(コールオブデューティー)」をやりたいと言ったのを聞くと、彼らに本物の戦争を見せることを決意。今春、彼らを連れて、政情不安が続くイスラエルとパレスチナ自治区を訪れた。
現地で同世代の子供たちが負傷する様子や、常に命の危険に脅かされている人々の暮らしに触れた二人の子息たちは、帰国後、何か感じるものがあったのか、結局は「Call of Duty」をやることを止めたのだという。
ここまではHelgegren親子にとって、「生の体験」による学習がある種の結実を迎えた形であったと言えたが、その後、彼がこの体験を記事にすると、世界中から非難が殺到。いつしかHelgegren氏は「世界で最悪の父親」というレッテルを貼られることとなってしまった。
日本でもこうした「生の体験」による学習をめぐっては、以前から実に様々な論争が巻き起こっている。しかし、少なくとも彼の一家に限って言えば、その批判が正しいものであるかどうかは、二人の子供がこれから歩む人生の中で、おのずと出されるものなのかもしれない。
文・久保田太陽
■参照リンク
Swedish dad takes gamer kids to warzone
http://www.thelocal.se/20140808/swedish-dad-takes-kids-to-war-zone
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