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クリスチャン・ベイルがキャリア最高の演技を見せる『ファーナス/訣別の朝』
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クリスチャン・ベイルがキャリア最高の演技を見せる『ファーナス/訣別の朝』

2014-09-25 22:00
    Filed under: 映画, 男気

    いよいよ9月27日(土)より新宿ピカデリー他にて全国公開する『ファーナス/訣別の朝』。『クレイジー・ハート』(09)でアカデミー賞をはじめ数々の賞に輝いた期待の新鋭スコット・クーパーがメガホンをとり、主演はあのカメレオン俳優クリスチャン・ベイルとくれば、期待しないほうがおかしいが、7週連続AOL News独占でお届している『ファーナス』キャラクター紹介、最終回の7回目は二度目の登場、クリスチャン・ベイルである。


    過去にアカデミー助演男優賞を受賞しているベイルは、演技力はもちろんのこと徹底した役作りでも有名。『ダークナイト』(08)では鍛え上げられた肉体のヒーローを演じたかと思えば、『ザ・ファイター』(10)では約13キロの減量に加え、髪型や歯並びまでも変える徹底ぶりでコカイン中毒の元ボクサーを演じ数々の賞を受賞、『アメリカン・ハッスル』(13)では103キロまで体重を増やし中年詐欺師になりきるなど、周囲の度肝を抜く徹底ぶり。

    そんなベイルが本作で演じるのは、寂れた町の製鉄所で働く男、ラッセル・ベイズ。ラッセルは、年老いて寝たきりの父、ギャンブルに手を出し借金を抱える軍人の弟の面倒をみながら、閉鎖寸前の製鉄所で働く実直な男。しかし、ある夜を境に彼の人生は一転、父の死、最愛の女性リナ(ゾーイ・サルダナ)との別離、そして弟ロドニー(ケイシー・アフレック)の突然の失踪という過酷な運命を背負うこととなるのだ...。



    ラッセルが直面する状況は、鉄鋼業の衰退による経済不況、薬、暴力、戦争(派兵)によるPTSD...といった現在のアメリカが抱える問題そのもの。脚本に魅了され心を奪われたというベイルは、寡黙で誠実な労働者が、実は心の奥底で「何か」をたぎらせているという複雑なキャラクターを見事に作りあげている。

    スーパーヒーローの姿を脱ぎ捨て、平凡な男の苦悩、悲しみ、そして怒りが渦巻く複雑な感情表現に挑んだベイルに対して、「今日の映画には、風変わりな衣装を見せびらかすスーパーヒーローが大勢出てくるけれど、僕にとっては労働階級のアメリカ人こそが本当のヒーローなんだ。個人的には、これが彼のキャリアで最高の作品になると思っている。これまでで一番深く豊かな演技だ」とスコット・クーパー監督は絶賛している。



    人生の過酷さにぶつかる度に心の奥でくすぶっていた感情は大きくなり、父を失い、恋人を失い、大切な弟までも奪われそうになったとき、人生を静かに受け入れてきた男の中に眠っていた本性が明確となっていく。悲惨な現実を打破し、愛するもののために、ラッセルが選択した訣別とは...。

    『ファーナス/訣別の朝』は9月27日(土)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー

    ■参照リンク
    『ファーナス/訣別の朝』公式サイト
    http://furnace-movie.jp/ 

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