衝撃作『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲(ラプソディ)』が11月21日(土)より公開される。本作は2014年の第64回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品、そのオリジナリティあふれる衝撃的なストーリーや類まれな着想が目の肥えた審査員やマスコミに驚きと賞賛を持って受け入れられ、「ある視点」部門グランプリを受賞した。この度、カンヌを打ちのめした圧巻の本編映像が到着した。

https://youtu.be/e6Gtpxe2GRw


映像は、主役犬ハーゲンに率いられ、保護施設を脱走した数百匹の犬たちがハンガリーの首都ブタペストを疾走する迫力と緊張感あふれるシーンだ。実際に保護された犬たち約250匹が動物コーディネーター、テレサ・アン・ミラーによって一か月以上にわたって指導され、ブタペストの道路を一部封鎖し、CGを使用せず撮影された。


ミラーいわく、シェルターから来た犬たちは当初、皆、とても怯え内向的で自分たちの居る環境につねに怯えているような状態だったため、とにかく慣れるための時間が必要だったという。「ただ、プロダクションがしっかりとトレーニング期間を与えてくれたので、大きな困難なポイントはなく、むしろ、方々のシェルターから連れてきた犬たちを使ったことで、演出効果的にプラスに働いたこともあります。ものすごい数の犬たちが、さまざまな地方都市から連れてこられたため、初めて巨大都市を目にした時の自然なリアクションを撮影することができたのです」と、野良犬を撮影に参加させたメリットを語る。

トレーニング期間には、彼らを数匹づつ順番にピックアップし、他の元気な犬たちに混ぜて広い土地に連れて行って、ジャンプさせたり、遊んだりさせた。その結果、彼らは社交性を身につけ、自分にとって本来の生きる目的である楽しやさ幸せというものを理解し、持つことができたのだ。また、撮影後、監督たちが施設出身の犬たちの里親を募ったところ「映画に出たスター犬を飼える」とニュースが一気に広まり、保護施設から集められたすべての犬たちは、施設に戻ることなく無事に飼い主が決まり引き取られていった。


そんな犬への演出、および主演の犬たちの演技が評価され、主役・ハーゲンを演じたルークとボディ(兄弟/二匹一役)にパルムドッグ賞が授与された。

野性が目覚めた野良犬と、飼い犬の両面を演じたルークとボディだが、本作の撮影までは家から離れたことがなかった。芝生を見たのも、鎖に繋がれたのも、知らない人にこんなに見られたのも初めてだったという。人間がかぶっている帽子さえ、どういう物体か知らずに怖がっていた彼らだが、撮影後は、「世界中へ出かけて行って色々と新しい世界を経験したことによって自信がついて、いろんな環境に行っても落ち着いたように見える」とミラーは述べている。


この独創的な作品は世界各国で絶賛。北米では限定公開ながら批評家の注目を集め、全米批評サイト RottenTomato で70名以上の批評家から 92%の高い支持を獲得、イギリスの大手一般紙ガーディアンは、「まるで犬版『猿の惑星』だ!!」と、犬に社会的マイノリティを投影し、世界中で起こっている格差社会の問題とその行く末を暗喩した本作を過去の名作になぞらえるなど、カンヌでの受賞に違わぬ評価を得ている。



『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲』は11月21日(土)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショー

https://youtu.be/4A30oz1DhLk


2014(C)Proton Cinema, Pola Pandora, Chimney

■参照リンク
『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲』オフィシャルサイト
www.whitegod.net

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RSS情報:http://news.aol.jp/2015/11/17/whitegod/