EAからiOSアプリとしてリリースされた『テトリスモンスター』。リリース前から何かと話題になっているこのゲーム。主人公&モンスターとでパーティーを組み敵と戦っていくという。これだけでは『テトリス』とどう関係あるのかサッパリである。

私も簡単に説明を聞いた段階ではあまり理解できなかった。


詳しく話を聞くとどうやら『テトリス』のルール通りに横一列消すとブロックが下に溜まって行き、自分の好きなタイミングで敵へ攻撃が発動できるとか。消した段階で即攻撃ではない。こういったゲームは今数多く出てきており、パズルと組み合わせた『パズル&ドラゴンズ』や『クイズRPG魔法使いと黒猫のウィズ』などRPG要素を盛り込んだソーシャルゲームが流行っているようだ。


敵を倒すと一定の確率でアイテムをドロップし、そのアイテムが自分のモンスターとなる。自分のモンスターは仲間にして強化してもいいし、売却してもいい。モンスターを一定のレベル(最高レベル)まで強化したら素材を使い、進化させることもできる。この辺のルールは『パズドラ』に倣っており、経験者なら戸惑わずに入り込めるはずだ。


実際に遊んで見るとまず例の如くチュートリアルが開始される。簡単な解説と操作方法を教えてくれる。敵への攻撃方法もこのときに教わるだろう。『テトリス』はスマートフォンのタッチ操作で遊ぶには不向きなゲームとされてきた。しかしこの『テトリスモンスター』はあらかじめ表示されている落下候補地をタップするだけでそこにブロックが配置される。もちろんブロックの回転や移動をマニュアルで行うことも可能である。


●ソーシャルゲーム要素は?
『テトリスモンスター』のソーシャルゲーム要素は前出のように『パズドラ』のそれと非常にそっくりである。クエスト開始前に「助っ人」と呼ばれる仲間プレイヤーを1名選ぶことができる。助っ人が一緒に戦ってくれるのでできるだけ強い人を選ぶと良いだろう。無事クエストをクリアするとフレンド申請するかどうか尋ねられる。今後も一緒に戦いたいと思うならフレンドに入れておくといいだろう。但しフレンドに登録できる数は限られており、数を増やすには「ランク」を上げなくてはいけない。「ランク」というのはパーティのレベルのことで、敵と戦闘することにより得られる経験値で上昇する。ランクアップ時に上がるステータスは、最大フレンド登録数、最大スタミナ、最大チームコスト、最大攻撃力、最大防御力、最大HPである。

もちろんソーシャルゲームなのでクエスト時にはスタミナを消費する。例えば初期のクエストならスタミナを3消費する。スタミナがない状態ではクエストを遊ぶことができないのである。中にはスタミナが10や15必要とするクエストも存在する。スタミナの回復はクリスタルミノを10使用するか、時間経過で回復を待つほか無い。時間経過の場合は10分に1回復となり、スタミナ20回復の場合は3時間ほどかかる。



●テトリス(クエスト)してみた
だいたいソーシャル部分も把握し、ゲーム内容も分かってきたところで『テトリスモンスター』を本格的に始めることにする。操作はワンタッチ操作とスワイプ操作が選べる。初期設定ではワンタッチ操作になっている。

戦闘画面(いわゆるテトリス)になると例の如く上からテトリスブロックが落ちてくる。右上には候補となるブロックが3つ表示される。NEXTブロックの数も多めなので割と親切ではある。置き場に困ったブロックが出てきたらホールド機能を使い、一時的にブロックをホールドエリアに置いておくことが可能。ホールドエリアにおけるブロックは1個だけで、再度タップするとそこから取り出すことが可能。


このように普通に『テトリス』をしていきラインをそろえていくというごく普通の『テトリス』ゲームである。ただ1つ違うのが、ラインをそろえてもラインは消えずに一番下に移動するのである。これをいわゆる「ラインスタック」というもの。スタックされたブロックをタップすることにより初めて攻撃が発動するのである。


よって多くのラインを溜めていけばより多くのダメージを敵に与えることができる。スタックが溜まった状態で一番上まで積み上がると自動的にスタックが解放され攻撃となる。スタックがなく上まで積み上がると一定のHPが消費されブロックがない状態から開始となる。


そのほかモンスターや主人公が持つ「スキル」という概念もある。特別な技のことで、テトリスブロックを1個落とす毎にスキルメーターが溜まって行き使える状態になるとキャラクターのアイコンが光り出す。その状態でアイコンをタップするとスキル発動となる。スキルは敵を攻撃する物、サポート的な物などが存在する。渋って使わずにやられて意味が無いので、タイミングを見計らって使うと良いかもしれない。


●テンポが良ければ……
ゲームのテンポは決してサクサクというほどではない。『テトリス』をしてそろえたラインをタップして敵を攻撃する。そうして敵を全滅させると次の敵と戦闘と、1回のクエストに要する時間が掛かってしまうのである。

『パズドラ』は「空いた時間にちょっと……」と遊ぶことができるが、本作はスマホゲームながら空いた時間にちょっと遊ぶとなると難しいだろう。クエストも上位になればなるほど戦闘数も増えさらに時間が掛かるようだ。


ゲームとしての完成度はなかなか良い出来ではあるが、いかんせんやってることが『パズドラ』である。もう一ひねり欲しかった。


●インターフェイスがゴチャっとしすぎ?
『テトリス』といえばブロックが落ちてきて次のブロックとスコアが表示されていれば十分なのだが、『テトリスモンスター』はソーシャルゲームゆえにそうもいかないようだ。詰め込みすぎたインタフェースに『テトリス』をやりながら全てを状況把握するのは慣れを要する。モンスターのスキル発動の確認、NEXTブロック3つの確認、ブロックの落下ポイント、ホールドブロック、スタックブロックの確認、仲間のHP、敵のHPなど目をやる場所が多々ある。それに加えて画面上に表示される戦闘アニメーションだ。

このアニメーションは3Dポリゴンで描画されているのだが、それ故にテンポが悪くなっている。アニメーションも同じモーションの繰り返しで、それならアニメーションなしでサクッと攻撃してくれた方が良い。アニメーションは人によってはプラスだが、マイナスとなる人も出てくるだろう。


●課金やガチャ要素は
ソーシャルゲームで気になるのは課金やガチャの存在である。ガチャは冒険者ポイントを使ってできる「冒険者ポイントガチャ」とクリスタルミノを使って出来る「レアガチャ」の2つ。冒険者ポイントはフレンドを連れてクエストをクリアしたり、自分のことを助っ人として使ってくれると付与されるもの。もちろんレアガチャの方が良いモンスターが出てくる。

課金アイテムはクリスタルミノのみである。クリスタルミノは10個で85円、60個で450円、120個で850円、280個で1900円と多く買えば割引されている。利用用途はゲームのコンティニュー(10個)、モンスターの所持数を増やす(5個)、スタミナを回復、レアガチャである。


基本無課金を貫いても遊べるように設計されているようだ。手っ取り早く強くなりたい、ずっと遊びたいという人は課金したら良いのではないだろうか。


まだまだ『パズドラ』ブームが続く中、コロプラの『クイズRPG魔法使いと黒猫のウィズ』も好調。それに入り込む余地はあるのかと疑問には思ってしまう『テトリスモンスター』。まだiOS版しかリリースされていないが、いずれAndroid版もリリースされるだろう。


テーマ曲が『コロブチカ』などテトリスでおなじみの曲(ロシアの民謡)のアレンジ曲。これはなかなか評価したい部分である。


『テトリスモンスター』ウェブサイト




※この記事は、ゴールドラッシュの「ソル」が執筆しました。



■関連記事

即完売したモバイルバッテリー『cheero Power Plus』ダンボーバージョンが大人気! 容量は10400mAh

『ニンテンドー2DS』は2年前から予言されていた? そんなツイートが発見される

『ニンテンドー3DS』の廉価版『ニンテンドー2DS』が登場! 値段は129.99ドルで日本での発売は未定

容量無制限のオンラインストレージ『Bitcasa Infinite Drive』が日本語対応!

お寿司屋さん『スシロー』の醤油を口に入れTwitterに投稿し炎上 店側は醤油を入れ替え洗浄し対応