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『エヴェレスト 神々の山嶺』で岡田准一さんらが挑んだ“4000m地点”ってどんな感じ? 低酸素室に入ってみた
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『エヴェレスト 神々の山嶺』で岡田准一さんらが挑んだ“4000m地点”ってどんな感じ? 低酸素室に入ってみた

2016-03-03 16:30
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    全世界で翻訳され、大ベストセラーとなっている夢枕獏の山岳小説「神々の山嶺(いただき)」を映画化した『エヴェレスト 神々の山嶺』が、3月12日より公開となります。

    本作は主演の岡田准一、阿部寛、尾野真千子らが実際に現地ネパール・エヴェレストに飛び、高度5,200M付近世界最高峰の地で
    撮影を敢行した、スペクタクル感動超大作。史上初の挑戦にとり憑かれた孤高のクライマーと、登山史上最大の謎を追う若きカメラマン、2人を巡る人間関係を描きます。

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    先日行われた完成披露試写会にて、岡田准一さんは「エヴェレストでの撮影では、空気は約半分、気温はマイナス20度、
    ギリギリの環境で命がけの撮影を敢行しました」と撮影の苦労を話し、「“血中酸素”が薄くなってしまうと撮影が続けられないので、先生のチェックを受ける直前に呼吸をたくさんして、無理矢理上げていました」と裏話を披露。それを聞いた阿部寛さんも「俺もそれやってたんだよね」とカミングアウトし、会場を沸かせました。

    「血中酸素を無理矢理上げる」……。聞くだけで大変そうなのは分かりますが、経験の無い筆写としては今いちピンと来ていなかったのも確か。それはどういう状況なのか? どのくらい大変な事なのか? 都内にあるトレーニング用の「低酸素室」にお邪魔して、「4,000m地点」の空気を味わってきました。

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    東京都・渋谷区にある「ミウラ・ドルフィンズ」は、プロスキーヤー・登山家の三浦雄一郎さんと三浦豪太さんが設立した、アンチエイジング、 低酸素トレーニングプログラム等を行う場所。

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    室内には、三浦雄一郎さんが1970年にエベレスト大滑降で使用したスキー等も飾られていて、その偉大な軌跡を見る事が出来ます。

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    こちらの低酸素室には、エヴェレスト登山を控え、高山の空気に慣れておきたい、という方も訪れるそう。今回「ガジェット通信」では、岡田准一さんと「人間の男性である事、日本国籍である事」を共通点に持つ、“ほぼ岡田准一”なwosa記者が低酸素トレーニングにチャレンジします。

    そもそも、なぜ「低酸素」がヤバいの?

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    実際のトレーニングの前に「ミウラ・ドルフィンズ」スタッフの安藤さんに色々とお話を伺います。

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    通常「100〜97%」のヘモグロビンが、私たちの体内で酸素を運んでいます。それが高所に行く事で、ヘモグロビンの数が減少、筋肉に必要な酸素を送れなくなり、運動能力が低下するのだそう。

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    普通の部屋で、このヘモグロビンの数を示す「動脈血酸素飽和度」を計ると「96%」という数値。「普段の生活だと、この数値が95以下だと肺の疾患の疑いがあります。90以下だと呼吸器を使わないといけないレベルです」と安藤さん。

    いざ、低酸素室へ! 二日酔いの時の様なしんどい体のだるさ……

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    低酸素室に入ると、どんどん下がっていく数値。

    ちなみに、筆者の“低酸素”のイメージは「入った瞬間脳に酸素がいかなくてクラクラする感じ」だったのですが、実際は「最初はアレ普通じゃんって思うけど、どんどん体力が蝕まれていって、10分そこそこで立っているのがしんどくなる」ってな感じ。この状態で重い荷物を持って、足場の悪い中を歩くのは相当な苦労でしょう。

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    wosa記者のチュン顔もいつもよりしんどそう。

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    実際の登山をイメージした、10kgのおもり入りのリュックを背負って、ウォーキングマシーンを稼働します。

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    ゆっくり歩きますが、どんどん数値が減っていきます。

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    「77」まで下降しました! 普段の生活で「90」をきってたら、呼吸器が必要なのに、低酸素室ではあっという間に80以下。

    安藤さんのアドバイスで「ろうそくの火を消す様にふーっと息を細くはいて、はききる前に息を吸うと一気に数値が戻る」というのを試します。するとみるみるうちに数値は上昇。記事の冒頭で書いた、岡田准一さんと阿部寛さんが「血中酸素を上げる為にたくさん呼吸した」というのは、まさにこういう事なのです。

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    「ふぅ……、ふぅ……。しんどい。かなり疲れてきた」というwosa記者。ほんの10分程度でここまで疲れる高所の環境というのは凄まじいものです。このトレーニングの一部は動画でご覧ください。

    『エヴェレスト 神々の山嶺』で岡田准一&阿部寛が挑んだ“4,000m地点”はどのくらい過酷なのか?
    https://www.youtube.com/watch?v=m2z5TToCS4A

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    無事トレーニングを終え、低酸素室を出るwosa記者。「酸素うめえ!」

    この低酸素室をこれまで利用した約7,000名の平均年齢は55歳という事で、思いのほか高い年齢層に驚きましたが、それはそのはず。そもそもエヴェレストに登るには1,000万円以上の費用が必要で、行って帰ってくるのに最低でも1週間〜10日かかるので、普通に働いている若者は行けないんですよね……。だから、エヴェレストに限らず、高い山にはお仕事をリタイアされた方が挑戦する事が多く、よってこちらでトレーニングを行う方も、というワケなのです。

    ちなみに、『エヴェレスト 神々の山嶺』の岡田准一さん、阿部寛さん、尾野真千子さんは3回ずつトレーニングに来たそう。その際にはマネージャーさんも一緒。実際のエヴェレストでもマネージャーさんはついていきますが、途中でリタイアする方もいたそうです。いやあ、俳優さんはもちろん、マネージャーさんってホントに大変だなって今回の取材で強く感じました!(そこ?)

    我々は低酸素室で数十分過ごしただけでこの体たらく。しかし、キャスト・スタッフの皆さんが挑んだのは本物のエヴェレスト。その迫力のストーリーと脅威の映像はぜひ、大スクリーンでお楽しみください!

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