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“シムシティ課”爆誕! 世界初の地方創生コラボを行う宮崎県小林市・市長が語る“ゲームから始まる街づくり”
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“シムシティ課”爆誕! 世界初の地方創生コラボを行う宮崎県小林市・市長が語る“ゲームから始まる街づくり”

2018-10-25 14:00
    8089e50294910c6cb163e5cb54ad137b.jpg宮崎県小林市が“シムシティ課”を設立した。……何言っているのか分からないかもしれないが、市公式に“シムシティ課”ができたのだ。

    理想のまちを『シムシティ ビルドイット』で形に

    プレイヤーが市長となり、自分の理想の街を作り上げていくスマホゲーム『シムシティ ビルドイット』(Electronic Arts)。このタイトルとの夢の地方創生コラボレーションが決定したのが宮崎県小林市だ。動画総再生回数250万再生を記録した『移住促進PRムービー“ンダモシタン小林”』の市、といえばご存知の方も多いだろう。

    宮崎県小林市 移住促進PRムービー “ンダモシタン小林”(YouTube)
    https://youtu.be/jrAS3MDxCeA

    そんなユニークな自治体PRで知られる宮崎県小林市が打った次なる一手が、『シムシティ ビルドイット』とのコラボによる“シムシティ課”設立だ。

    “シムシティ課”は、理想の街を『シムシティ ビルドイット』で形にして議論する市⻑公認のバーチャル組織。若い世代に対し、街づくりを親しみやすい形式で考えてもらおうとする、前代未聞の取り組みとなっている。

    課の職員は小林市職員と宮崎県立小林秀峰高等学校の有志で結成され、小林秀峰高校では総合学習の時間を活用した正規の学習プログラムとして『シムシティ』を活用。街づくりを親しみのあるゲームで視覚化することで、小林市の理想の未来像を描いていくのが狙いだ。

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    宮原義久市長が語る

    “シムシティ課”設立にあたって、宮原義久市長に直接インタビューを実施! コラボの経緯や街づくりに対する思いなどについて語って頂いた。

    ――今回のコラボが実現した経緯を教えてください。
    まず、Electronic Arts社が、『シムシティ ビルドイット』のプロモーションの一環として事業連携してくれる自治体を探していました。そのなかで、『移住促進PRムービー“ンダモシタン小林”』など様々なプロモーションを行っていた小林市に打診があり、協議の結果、さらなるPR効果が見込め、事業費がかからないということで連携を決めました。

    ――このお話を伺った際の印象は?
    あ、事業費がかからないんだ、と(笑)。それは冗談ですが、現場担当の者から話を聞いた時、仮想世界で街を作るのは面白いんじゃないのかと思いました。

    ――“シムシティ課”の具体的な活動内容は?
    宮崎県立小林秀峰高等学校にて、毎週金曜日に総合的な学習時間を設けておりまして、そこで『シムシティ』を使った“街づくり”のワークショップを行っています。街のデザイン、コピーライトなどを考え、“自分の理想の街”を形にするという内容ですね。ただ漠然と“街づくり”を考えるのは敷居が高い。だからこそ、ゲームを入口として考えれば、高校生たちも興味を持ってくれるのではないかと考えました。授業の最後は、みんなで理想の街を発表するところまでいきたいですね。

    ――市長はゲームをプレイされました?
    はい。でも、私がゆっくり進めている間に、子どもたちはどんどん街を作っていました(笑)。

    ――それは将来有望ですね(笑)。少しゲームとは離れますが、市政を担当する方として、“街づくり”についてどうお考えですか?
    今、都会と比べて田舎に住む方の健康状態が悪化しています。原因は様々ですが、すぐ近くに移動する際も自動車を使うという環境などが挙げられますね。だからこそ、私は、“歩くこと”を基本にした“市民の健康作り”に力を入れています。みんなが健康になれば医療費も下がり、介護保険にかけるお金も少なくなる。そこを重点的に行わないと、田舎が生き残る道はないと思っています。

    ――若者の県外流出率も問題になっていますね。
    はい。地元に残って頂きたいからこそ、政治や行政に興味を持ってもらえるようにしなければならない。そういう意味で、今回の事業はその一環だと考えています。もっと市政を身近に感じ、少しでも興味を持って欲しいという思いがあります。やはり目を向けるにしても何かのキッカケが必要ですから、『シムシティ』がその役割を担ってくれることに期待しています。

    ――実際にワークショップを始めてみて、反響はありましたか?
    皆さん楽しんでプレイしているようで、個人のスマートフォンにもゲームをダウンロードしていましたね。まずはそこからだと思います。そして自分の理想とする街を作るうちに、色々なことを考えなければいけないことに気付いていきます。道路を作るにしても、どうすれば利便性が増すか、その道路沿いには何を建てるべきか。夢だけでは街は成り立たないので、そういったことを体感してほしいですね。

    ――それでは最後に、今後の展望などを一言お願いします。
    ゲームや“シムシティ課”を通じて小林市を知ってもらえれば嬉しく思います。若者に、政治や行政に対して少しでも興味を持ってもらうことにつながればと思いながら、今後も活動していきたいと思います。

    ――ありがとうございました!

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    “シムシティ課”今後の活動予定

    “シムシティ課”の活動報告は、随時特設ウェブサイトで更新されるほか、12月中旬には宮崎県小林市において活動報告会を開催。市職員や市民たちに対して、自分たちが考えた小林市の将来構想をプレゼンテーションする予定となっている。また、2018年11月14日(良い都市の日)に合わせ、小林市・宮原義久市長による『シムシティ課 スペシャルムービー』を公開予定となっている。

    今までにない地方創生プロジェクト“シムシティ課”の今後の活動に注目だ。

    特設サイト
    https://department-of-sim.city/[リンク]

    『SimCity™ BuildIt/シムシティ ビルドイット』公式サイト
    http://www.ea.com/simcity-buildit/[リンク]

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    (執筆者: sasuke_in) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

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