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ドンピシャ・ぺちゃんこのときめき☆メモリアル 学級日誌『デートのメモリー』
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ドンピシャ・ぺちゃんこのときめき☆メモリアル 学級日誌『デートのメモリー』

2015-09-10 16:00
    拝啓、生徒諸君。

    先生です。
    台風の影響で、豪雨、雷雨が続いておりましたが、いかがお過ごしですか。

    台風と言えば、先生が昔、小さな出版社でアルバイトをしていた頃、
    関東近郊を台風が直撃、通勤電車が遅れに遅れていたことがあります。
    すでに20分は電車が遅延していたので、

    (これだけ遅れているのだから、ここはちょろっと朝食でも摂ろう)

    先生はファストフード店に入り、10分ほど食事をしてから会社に向かいました。

    すると、どうしたことでしょう。
    社員はおろか、アルバイトの皆が出勤しているのです。
    こっそりタイムカードを覗いてみると、ほとんど皆、定時に来ていました。

    (一体、どうやって来たんだこの人たち…)

    先生は大いに悩みました。会社に泊まったのかとさえ思いました。

    回答としては、彼らは台風による遅延を予測し、通常よりも早い時間に出発した、
    というのが正解なのでしょう。

    ただ先生は根っからの屑鉄野郎だったので、その考えには至らず、
    「みんなどうかしている」と思ってしまったのですね。

    因みに、アルバイトの中で一人、
    僕と同様に遅れてきていた人(それでも僕よりは早い到着でしたが)がいて、
    先生は彼に大いなる親近感を持ちましたが、

    彼は途中から会社自体に来なくなりました。


    閑話休題。


    今回は「デートのメモリー」です。
    本当にたくさんのお便りを頂きまして、ありがとうございます。

    送られてきた中から、僅かではありますが、紹介させていただきます。



    P.N:嫁の名はしおり(男性)

    中学生のころ、学年で1番可愛い子と付き合えることになり、
    あまりの嬉しさにテンションがとてつもなく上がり、
    周りがイラッとするほど調子に乗った状態で1週間を過ごし、そして迎えた初デート。

    余裕を見せていたのはどこ吹く風か、あまりの緊張に奥歯がガタガタなり、
    膝が震えて階段を踏み外して軽い捻挫もしました。

    そんな孫の異変を察したお婆ちゃんが
    『たくさん食べなきゃ元気が出ないよ』と、
    大盛りのカツ丼を夕飯に出してくれました。

    (よし、しっかり食って頑張ろう!)

    カツ丼をガツガツ食べ、「おばあちゃんありがとう!」と感謝の気持ちと共にすっかりやる気になって待ち合わせ場所に行きました。

    するとどうでしょう。
    待ち合わせ場所に一歩近づくにつれて、気分が悪くなるではありませんか。

    私は緊張すると吐き気に襲われるみたいで、この時初めて自分がそんな体質だと知りました。

    デートへ向かう道中でカツ丼を全部戻してしまい、
    それを通りかかった同じクラスの女子に見られ、
    肝心のデートは気分が悪く、青白い顔で生返事。

    そして、緊張のせいかあまり記憶はありませんが、
    どうやら私は何故かしきりに古畑任三郎の話をしていたようで、
    全く盛り上がらず、デートの内容は酷い有様でした。


    翌日。
    彼女の前でクラスの女子に
    『国道で吐いてなかった?!』と大声で言われた時は、
    終わったなと思いました。


    結局1年くらいで別れてしまいましたが、
    今となっては友人の間で笑い話に出来る大切な初デートのメモリーです。
    ◼︎先生からの一言
    学年で一番可愛い子と付き合った……先生の周りにも一人、そんな男がいます。
    一体、何をどうすればそんな奇跡を体験できるのでしょう。
    私の中では、女の子に囲まれながら札束のお風呂に浸かっている人と
    同じレベルのアンビリーバボーなのですが、
    多分、何か秘密のグッズを購入し、身につけているのでしょうね。
    吐き気はおそらくその副作用です。
    でも、先生は吐いても良いので、学年で一番可愛い子とお話がしてみたいです。
    私の得意な古畑任三郎のモノマネを披露したいです。
    そのグッズをよこしてください。



    P.N:センチメンタルさん(男性)

    中学三年生の頃の話です。

    わたしには当時、中学二年生の頃から付き合ってる彼氏がいました。

    そんなある日、彼と映画を観に行く事になりました。
    そこで事件は起きたのです。

    映画は終盤の終盤。
    その時見ていた映画は恋愛物の映画で、丁度主人公がヒロインとキスをするシーンでした。


    それが良い雰囲気だと思ったのでしょう。
    彼はそこで、キスをしようと隣の席から身を乗り出して来たのです。

    わたしも(この状況で断るのもアレだなあ)と思い、
    キスをしようと身を乗り出し唇を合わせた瞬間、

    『カチーンッ!』と言う音が、劇場に響き渡りました。

    状況が掴めず、なんの音だろう? と目を開けると、そこには口から血を流した彼が居ました。


    なんと、勢い余って身を乗り出し過ぎた彼の歯と私の歯がぶつかり合ってしまったのです。
    私自身にはあまりダメージが無かったのですが、
    彼は口から血をダラダラ流しながら劇場を出て行きました。

    今となっては、良い思い出です。
    ◼︎先生からの一言
    映画館でキッスをするだなんて、そんなけしからんこと、
    君たちの後ろの席にいる人が可哀想です。
    君たちの後ろの人は、恋愛映画を一人で観に行ってるんです。
    (ふうん、こんなこともあるんだなぁ)
    と、恋愛を知った気になっているんです。
    そして観終えた後に「まったく、恋愛は大変だぜ」なんて口にするんです。
    そんな彼の眼の前で、歯と歯をぶつけ合うだなんてしてしまったら、
    「本当のキスは血が出るんや!」と思ってしまうことでしょう。

    いや、別に、後ろの席の彼は誰でも良いじゃないですか。



    P.N:ippiiさん(女性)

    今回はデートのメモリーということで、
    たまにふと思い出してしまうメモリーがあったのでお送りしました。

    小学6年生の時、よく一緒に遊ぶ同じクラスの男の子とお付き合いをすることになりました。
    ですが、周りからの冷やかしがすごく、お互い照れてしまい付き合ってから喋る事も近づく事も出来なくなってしまいました。
    二人きりになろうにも、金銭的にも時間的にも余裕がなく遠出はできず…。
    かといって近場だと友達に会う可能性がある為デートらしいデートができませんでした。

    そんな中、唯一二人きりになれたのが"かくれんぼ"でした。
    放課後友達たちとかくれんぼするときは、みんなには内緒で毎回こっそり二人で隠れるようになり、見つかりそうになるまで会話したり、しりとりをして楽しく過ごしていました。

    最初は気恥ずかしく三人分は間が開いた状態でしたが、
    回を重ねるにつれ二人分、一人分、こぶし一個分と距離が縮まり…。


    そして彼からそっと手をつないできてくれました。


    お互い顔を真っ赤にしてそっぽを向いてしまいましたが、
    とてもドキドキして温かい気持ちになったのをよく覚えています。

    デートとはいえないのかもしれませんが、
    当時の私にとっては精いっぱいの内緒のデートのメモリーです。
    ◼︎先生からの一言
    『恋の吊り橋理論』、というものがあります。
    詳しくはそれぞれ調べて頂くとして、要するに「緊張感のある状況を共有すると、恋愛感情に発展する可能性がある」というものです。
    ただ、今回の場合は、ippiiさんたちにはお互いに恋愛感情があったわけですから、
    『パーティー抜け出さない?理論』との複合形態であると考えるべきでしょう。
    これは、全員が共通の目的に向かっている時に、あえて別の方向へ行くことにより、
    その背徳感と緊張感を共有し、結果エッチな感じになる、という理論です。
    小学生ながら、ダブルの理論を駆使し、いちゃいちゃしていただなんて、
    一人でずっと隠れている彼の気持ちにもなってください。

    いや、別に、彼は誰でも良いじゃないですか。



    P.N:のりまるさん(男性)

    私は、高校1年の春休み前に彼女が出来ました。
    その彼女とは高校に入学した時に一目惚れし、ずっと思いを寄せていた方でした。

    初デートで隣町の映画館に行こうと決め、春休みの初日に初デートしました。
    緊張で頭が回らず、会話が続かないながらも、
    映画を見て、食事を済ませて、ショッピングした後、家に帰ろうとしたのですが、
    お金が尽きてしまい、電車にもタクシーにも乗れなくなってしまいました。

    どうすることも出来なくて、隣町の彼女の家まで歩いて帰ることになりました。

    帰り道では、自分の情けなさと彼女への申し訳ない気持ちでいっぱいになり、
    雪の降り積もる道をただ「寒いね…」と問いかけ続けて、30分をかけて帰りました。


    そんな情けない私も、再来月にその彼女と入籍する事になり、今では笑い話となっています。
    ◼︎先生からの一言
    とても良いメモリーをありがとうございます。
    高校一年生とのことですから、のりまるさんも彼女さんも、
    それほど予算が無かったことでしょう。
    にも関わらず、後先考えず、相手を喜ばせようという一心でお金を使ってしまう、
    実に「良い浪費」だと、先生は思います。
    映画、食事、ショッピングよりも、
    雪の中を二人、とぼとぼと歩いて帰る、という時間を買ったのです。

    先生、今、なかなか良いことを言いました。

    のりまるさん、ご入籍、おめでとうございます。
    どうぞ、あの30分を忘れずに、末長くお幸せにお過ごしください。



    以上、僅かではありますが、皆さんからのメモリーを紹介させていただきました。

    次回のメモリーテーマは『卒業のメモリー』です。
    また是非、皆さんからのメモリーをお待ちしています。

    こちらでお便りを取り上げさせていただいた方々にも、本編と同様に
    『ゲムするッ! 番組特製、ANDGAMER×三人称オリジナルステッカー』
    をお送りさせていただきます。
    発送まで多少の時間が掛かってしまいますが、しばらくお待ちいただければ幸いです。

    それでは皆さん、また次の時まで、お元気で。
                                        
    担任:鉄塔
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