3冠馬オルフェーヴルが名馬の仲間入りを果たした。中央競馬の発展に特に貢献があった馬をたたえる顕彰馬の15年度記者投票の結果が14日に発表され、31頭目の顕彰馬に選定された。
顕彰馬に選定されたオルフェーヴル
“黄金馬”が圧倒的支持率で殿堂入りを果たした。記者196人中188票、得票率95・9%は、08年ディープインパクトの86・6%、11年ウオッカの84・4%をはるかに上回り、記者投票形式になった01年以降では史上最高。記者1人あたりの投票数がJRA60周年の昨年度から従来の2倍(4頭)になっており単純には比較できないが、最強馬に勲章が加わったことは間違いない。
13年12月23日に競走馬登録を抹消したオルフェは本年度、初めて投票対象になって一発選定。選定条件は投票者数の75%(147票)以上が必要だが、同じく本年度から対象のロードカナロアは60・7%(119票)で選定されなかった。
現役時に管理していた池江師は「大変、光栄です。完璧な内容だった3冠戦や、逸走してご迷惑をおかけした阪神大賞典など、何かと思い出多き馬でしたが、やはり世界に最も近づいた12年の凱旋門賞や、力の違いを誇示した有馬記念のラストランが記憶に残ってます」と感謝しつつ「凱旋門賞制覇の夢は産駒が継いでくれると信じてますので、種牡馬オルフェーヴルも応援してください」とファンにメッセージを残した。
また、10月12日京都10Rの大原S(1600万、芝2000メートル)は「顕彰馬選定記念 オルフェーヴルメモリアル」として行われることが決定。同日同場の昼休みに表彰セレモニーが行われる。
◆オルフェーヴル 08年5月14日生まれ。父ステイゴールド、母オリエンタルアート。10年8月14日、新潟でデビュー(1着)。11年3冠+有馬記念制覇。12、13年と凱旋門賞2着。13年有馬記念でG1・6勝目を飾り引退。通算21戦12勝(海外4戦2勝)。総賞金15億7621万3000円。
◆選定基準 84年から制度化され、現在は記者クラブ経験通算10年以上、各専門紙代表3人による記名投票(最大4頭)で、投票者数の4分の3(75%)以上の票を得た馬が選定される。今年は平成6年4月1日~平成26年3月31日に中央競馬の競走馬登録を抹消された馬が対象。