数々の混乱の中、ようやく平和安全法制が成立しました。いうまでもなく、戦争を望んでいる日本人は一人もいません。誰もが平和を願っています。しかし、単に願うだけでは平和が実現できないというのもまた事実です。
この法案審議の最も重要な論点は、日本を取り巻く安全保障環境が著しく厳しさを増す中で、「いかにして日本を守るか」という事でした。しかし、残念なことは「戦争法案」とか「徴兵制」といった荒唐無稽なレッテル張りが先行し、不毛な議論が続いたことです。また、野党が法案の成立を阻止するためにとった「あらゆる手段」が、厳しい現実に則した建設的な対案ではなく、採決を阻止するための委員長の軟禁や委員会での暴力では話になりません。
ただ、各種の世論調査では法案への理解は深まっておらず、私が地元でお聞きする声の中にも法案への不安が少なからずあるのも事実です。今後、こういった現実を謙虚に受け止め、さらにご理解をいただけるよう努めて参りたいと思います。