百田尚樹のテレビでは伝えられない話
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『カエルの楽園』
4
ナポレオン岩場でローラと別れて池の近くに戻ったソクラテスとロベルトは、岩場で見たことを話し合いました。
「やっぱり、この国のカエルたちの考え方は尊敬に値する」
ロベルトの言葉に、ソクラテスは答えました。
「たしかに、不思議な考え方だけど、魅力的だ」
「魅力的? そんなものじゃないだろう。俺はカエルたちの思想の究極に行き着いたものだと思う。ソクラテスもそう思わないか」
「いや、少し待ってくれ。ぼくにはまだこの考え方は深すぎて、すぐにはついていけないんだ」
「何を言ってるんだ。目の前にこんな素晴らしい実例があるのに、まだ理解できないなんて――。『贖罪の歌』はお前も聞いただろう。『原罪』を背負い、すべてのものに向かって謝る思想というのは、もはや思想を超えた美とも言えるものだよ。そして、ただ美しいだけじゃない。それを確固としたものにする力がある。それが『三戒』だ。お前も南の崖を見たじゃないか。あのウシガエルが崖を登るのを諦めたんだぜ。あれが『三戒』の力でなくて何だ」
「『三戒』の素晴らしさはぼくも認めるよ。でも、ウシガエルが崖を登ってこないのは、本当に『三戒』のせいだろうか」
「ほかに何があるって言うんだ?」
そう言われると、ソクラテスには何も答えられませんでした。
「とにかく、この国は何もかも素晴らしいんだよ! ナパージュ、万歳だ!」
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コメント
コメントを書く今週も配信ありがとうございました!
増刊号で非常に盛り沢山で嬉しいです
新しい登場人物が沢山出てきて面白かったです。
そんな中でも、ハンドレッドさん。 彼はナパージュの嫌われ者なんですか?
名前から示唆するに、大変楽しそうな方だとお見受けしますが…(^ ^)
ストーリーも楽しいですが、登場人物の名前の由来を考えるのが楽しいです。
非常に興味深い物語です。実は私、小さい頃からカエルが大嫌いなんです。あの姿を想像しただけでも怖くなってしまいますし、カエルがいそうな池や沼には可能な限り近づきません。で、この小説も第1回を読み始め、途中で読めなくなってしまいました。どうしても大嫌いなカエルの姿が頭の中に出てきてしまうのです。「なんでカエルでなんだ? イヌやカラスなら楽しく読めるのに」と百田さんを恨みました。しばらく葛藤した後、勇気を振り絞って読むのを再開しました。有料なので読まなきゃソンだというセコイ考えです。確かに話は面白い。深~く考えさせられます。でも、やっぱり怖くて仕方ない。この小説は私にとってはホラー小説でもあります。できることなら次回から「イヌの楽園」「カラスの楽園」に改題してもらいたいと、ひそかに望んでおります。
Fireyusukeさんに同感で、ちょっとドキドキしながら読んでいます。
はやく続きが読みたいです。
ハンドレッドさんは、私たちの希望の星です。
ハンドレッドさんの登場で、変な笑い声を出してしまいました(笑)続きを楽しみにしております。
ソクラテスの感じている違和感を共有して、いらいら、もやもやがたまりにたまって、待ちわびていたキャラクターが登場したと思ったら、その名も「ハンドレッド」!
彼の口から、この国の真実がどのように語られていくのか、非常に楽しみです。
デイブレイクは・・・あの旗の意味でしょうかw