結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2012年5月1日 Vol.005
結城クイズ
3人の学生さんが、古本屋で1冊の高価な学術書を見つけました。 なんと1冊で3万円です!高いので、3人でシェアすることにしました。 1人が1万円ずつ出し合って、3人で合計3万円を支払いました。
3万円を受け取った古本屋の店主は、本を包みながら、ふと、
「勉強熱心な学生さんだから、5千円負けてやろうか」
と思いました。でも、それと同時に、
「3人で5千円を分けるのはめんどうだろうから、
2千円はちょっとここに置いといて、
3千円だけを返すことにしよう」
と思いました。
負けてもらった3人の学生さんは大喜び。 返してもらった3千円を3人で分けました。 つまり、3人の学生さんは1人千円ずつ返してもらったことになりますね。 結局、3人の学生さんは、9千円ずつ支払ったので、
9千円×3=2万7千円。
古本屋の店主が「ちょっとここに置いといた2千円」と合わせて、
2万7千円+2千円=2万9千円。
あれ? 3万円のはずなのに、千円どこかに消えちゃった!
はじめに
こんにちは。 今回の結城クイズはちょっと長かったですね、すみません。
さて、今月から新たに購読なさった方もいらっしゃると思います。 結城浩と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
メルマガも今回でVol.005になりました。 このメルマガでは、話題ごとにコーナーが分かれており、 一通のメルマガに複数のコーナーが集まっています。 いわゆるオムニバス形式になっています。
ところで「オムニバス」ってどういう意味なんでしょう。 Wikipediaによると…
オムニバス(omnibus)は、元々、ラテン語で
「すべての人のために」を意味する語で、
1826年以降にはそこから派生して「乗合馬車」の意味も
加わったと言われる(語源の詳細は乗合馬車を参照)。
英語のバス(bus)の語源にもなった。
なるほど。乗合馬車ですか。 このメルマガでは複数のコーナーが一つのメルマガという 馬車に乗り合わせているわけですね。 そしてその馬車には「コミュニケーションの心がけ」という タイトルがついていることになる、と。
さて、それでは始めましょう。乗合馬車の出発です!
目次
- 教えるときの心がけ - 演出が大事
- コミュニケーションのパターンランゲージ - あいづち
- 本を書く心がけ - 本の企画を立てる方法
- Q&A - 授業がぎくしゃく
- 次回予告 - メルマガを一ヶ月書いてみて