Vol.115 結城浩/note(ノート)のマガジン機能/文章を書く心がけ - 鶴の恩返し/Q&A - 魅了する文章/

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年6月10日 Vol.115

はじめに

おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。

梅雨に入りましたね。

毎日雨でうっとうしい……というか、 気圧のせいか、妙に眠くなることが多いこのごろです。

あなたは、いかがお過ごしですか?

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第四弾『数学ガールの秘密ノート/数列の広場』の準備も少しずつ進めています。 恒例のレビューアさんへの「レビュー案内」のメールも送り、 ウォーミングアップも順調です。

今回はいつもの常連さんの方々に加えて数名、 新規のレビューアさんにもお願いしました。 Twitterなどで声を掛け、数名にお願いすることになりました。

あとは私が原稿を書くばかり……。

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数学ガールといえば、今週の木曜日(2014年6月12日)まで、 BOOK☆WALKERで「数学ガール」と「浜村渚の計算ノート」の タイアップキャンペーンを行っています。 詳しくは特集ページをご覧ください。

 ◆BOOK☆WALKER特集ページ
 http://bookwalker.jp/ex/sp/sugaku/

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さて、先週はAppleの開発者イベントであるWWDC 2014がありました。 プログラミングに関わる身としては、 Appleから発表された新言語「Swift」に興味津々です。

 ◆Swift Programming Language
 https://developer.apple.com/swift/

上のページからもたどれますが、 iTunesから無料で入手できるSwiftの書籍をさっそくダウンロードして読んでいます。

 ◆The Swift Programming Language
 https://itunes.apple.com/us/book/the-swift-programming-language/id881256329?mt=11

現代の各種プログラミング言語のいいところをうまく集めて、 頻繁に登場する複雑な処理もシンプルに、安全に、 しかも高速で動作するように設計されているらしいですね。

これからの動きが楽しみです。

ところで、この書籍は無料で配布されています。 最初から電子書籍なのでプログラムのコードが色づけされていて、 とても読みやすくなっています。

 ◆The Swift Programming Language (p.10)より引用

2014-06-10_swift.png

紙の本だと色数を増やすと高くなりますが、 電子書籍だと色数を増やしても高くはなりませんよね。 ……と書いたら「校正が非常に大変になる」という意見をいただきました。 まあ、確かにそれはそうですね。

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本を作るといえば、先週、以下のスライドを興味深く見ました。

 ◆GitHubで雑誌・書籍を作る
 http://www.slideshare.net/inao/githubkaigi

これは、技術評論社のWEB+DB PRESS編集部、稲尾尚徳さんが公開しているスライドです。 GitHubというのは主にオープンソースのソフトウェアを管理するサービスで、 このスライドには、このサービスをどのように使って著者と編集者が共同作業しているかが 書かれています。

GitHubはもともとソフトウェア開発のために、バージョン管理を行い、 複数人の開発者が互いに誤りを見つけたり、修正したり、議論したりという活動のための サービスです。 このサービスを使うことで、

 ・進捗状況が見える化された
 ・メールを使わなくなった
 ・変更意図を伝えやすくなった
 ・思い切った変更の提案が行いやすくなった

ということです。

もちろん、こういうことが可能なのは、 執筆陣のほとんどがGitHubのようなサービスを使うのに抵抗のない開発者だから、 ということはいえるでしょうね。スライドにもあるように、 むしろ執筆者が自分の執筆・編集環境を自主的に整えている側面もありそうです。

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先日、立教大学公認フリーペーパー制作サークルからインタビューを受けました。 フリーペーパーの名前はSt. Paul’s Campus(セントポールズキャンパス、通称SPC) というそうです。

結城のインタビューが掲載されるのは、2014年7月1日に 刊行される105号とのこと。立教大学で配布されるフリーペーパーですね。 Webでも公開されるようなので、また別途アナウンスします。

『数学ガール』の執筆などについて少しお話ししました。

ところでインタビューしてくださったのは二人の素敵な女子大生さん。 楽しくお話できたのですが、考えてみますとお二人とも自分の娘の世代ですよね…… 就職がんばってくださいねとエールを送りました。

この学生さんたちが就職するとき、出版業界はどうなっているのでしょうか。

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シュレッダーを買いました。

個人情報が書かれた紙やクレジットカード番号が印刷されたレシートなどを 細かく裁断してくれる機械ですね(←なぜ説明する必要があるのだろう(←何となく))。

家に着いたら玄関で巨大なアマゾンのボール箱がお出迎え。 我が家で買った中では過去最大のアマゾン箱です。

ちなみに購入したシュレッダーはこれです。

 ◆コクヨ パーソナル シュレッダー
 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001MSQWJ2/hyam-22/

前回買ったシュレッダーは安物すぎて使いにくかったので、 今回は少し高めのものを買ってみました。 机の下において使っています。

音も大きくないし、裁断したゴミを入れる箱の部分が大きめなので、 まずまず満足です。

全部のゴミをシュレッダーに掛けるわけではないけれど、 個人的なことが書かれている部分はそのまま無造作に捨てるのはためらわれるので、 そういうところだけピックアップして裁断しています。

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シュレッダーとは直接関係ないのですが……

せっかくシュレッダーが来たので、 あちこちに突っ込んであった「シュレッダーに掛けるべき書類」を整理していると、 いまから十年以上前に子供からもらった誕生日カードが出てきました。

 ◆おとうさんへ

2014-06-10_birthday.jpg

こういうの、ほろっと来ちゃいます。

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買い物と言えば、iPhoneのLightningケーブルも買いました。

結城は寝床で充電する用途と、 外に持ち歩いてMacBook Airから充電する用途のために二本使っています。 その両方ともiPhoneにつながる部分のケーブルがぼろぼろになり、 接触もあやしくなってしまいました。 まあ一番ストレスが掛かる部分でしょうから。

買うときにちょっと考えて、 寝床用には長めの2メートルケーブルを買い、 持ち歩き用には短めの50センチケーブルにしてみました。 これがなかなかぴったりして、長さは重要だなと思った次第です。

毎日使うものって、ちゃんと整備しておく必要がありますよね。 シュレッダーもさっさと買わなくて何日も不便していましたし、 ケーブルもだましだまし使っていました。 こまめに生活改善しなくちゃ。

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先週の結城メルマガで配送した「フロー・ライティング」のコーナーで、 「よく知らないけど、気になること」というちょっと変な文章をお届けしました。 あの延長上で、いまぼんやりと新しいプロジェクトを起こそうとしています。

何を言ってるか意味不明ですが、結城にもまだよくわからないのです。

もしも、うまく結城の中で方向付けができるようなら、 いつものようにこの結城メルマガの連載の形にしてみたいと思っています。 連載というか、連作のような形で「新しい一歩」を踏み出せないかと模索中です。

まずはディレクトリを整えて、makefileを書いて、 いつものプロジェクト準備を行いました。

どうぞご期待ください。

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ではそろそろ、結城メルマガを始めましょう。

今回は「本を書く心がけ」として「note(ノート)のマガジン機能」の話、 「文章を書く心がけ」では「鶴の恩返しではなく」という話、 そして「Q&A」では「人を魅了する文章って、どう書くのでしょうか?」という質問に答えます。

では、どうぞ!

目次

  • はじめに
  • 本を書く心がけ - note(ノート)のマガジン機能
  • 文章を書く心がけ - 鶴の恩返しではなく
  • Q&A - 人を魅了する文章って、どう書くのでしょうか?
  • おわりに