――今回、北朝鮮で貴重な体験をしてきたと思うんですけど、まずは今の心境から聞かせてください。
奥田 自分は平壌のイベントに関わらせていただいたっていうのは、猪木会長をはじめ、スタッフの方々に感謝したいと思います。ホントに普通では体験できないことを体験させていただいて、平壌の2試合で自分の経験値もだいぶ上がったなと思ってます。あれだけ大きな会場で自分が試合をさせていただいて。
――日本との違いはどう感じました?
奥田 やっぱりなんなんスかね? (同じ大会場でも)両国とはちょっと違う感じがしました。観てる方の反応とかも、東京のファンは目が肥えてるのもあるじゃないですか。けど、向こうの場合だと大きな技でなくても、しっかり観てくれるから、小さな技っていうか、自分が攻撃をした時でも湧いてくれるから、それだけ自分のことを認識してくれてるっていうのは思いました。
――奥田選手から観て、北朝鮮そのものはどう思いました?
奥田 日本の報道では悪い国だとかいわれてましたけど、自分が実際行ってみて感じたのは、人が思ったより暖かいなと。例えばそれは自分が入場した時に暖かかったりとか、負けた後、四方に礼をした時でも、拍手をしてくれたりとか。日本とはまた違う暖かさを、ぬくもりを感じました。生暖かかったです。
――北朝鮮大会の2日目もそうでしたし、奥田選手は第1試合に出る場面が多いですけど、その奥田選手から観て、IGFはどう観えますか?
奥田 他の団体はよく知りませんど、IGFは藤田(和之)さん、小川(直也)さん、鈴川(真一)さん、(クラッシャー)川口さん……、そういう一人一人が本当の強さを持ってるレスラーが集まるのがIGFだと思っていて。実力も皆さん持たれていて。生半可な気持ちで立てるリングではないです、僕自身は。ホントに強いヤツは誰かを決める場所がIGFのリングだと思うし、それは自分のblogにもそう書いてますし、実際そう思ってます。
――IGFでは同世代の選手に、王彬(ワン•ビン)と橋本大地の二人がいます。当然、意識はしていますよね?
奥田 自分にとってはその二人と仲良しこよしで行くつもりは全然ありませんし、王彬(ワン•ビン)にはこの前(8月30日、北朝鮮・平壌)、シングルで負けましたけど、あれはここ最近一番悔しかったですね。実際、試合後に話を聞かれた時も、思わず悔し涙が流れましたから。
だからもしいつかどこかで橋本大地とシングルで組まれた時には、「どっちが強いのかやろか?」とは思ってますね。
――やっぱり意識はしますよね。
奥田 はい。だから僕が今までやって来た空手もレスリングも、全てこのIGFのリングにぶつけたいですね。そうやって強くなるためにやってきましたから。これからもっと注目してもらえるように、もっともっと練習して強くなります!
【9月2日、北京空港にて収録/聞き手◎“Show”大谷泰顕】
※次回は、あのファイターが登場! お楽しみに!