- PCはニールセン社「Nielsen Netview」
- スマートフォンはビデオリサーチ・インタラクティブ社「Smart M3」
当記事では、2013年2月度の ニールセン・インターネット視聴率をお伝えします。
データ元は、ニールセン社提供によるインターネット利用動向調査「Nielsen Netview」サービス。対象は「一般家庭および職場のPCユーザー」となっています。
まずは、全体概要から見ていきます。訪問者数では、Facebookが 1,728万人 と、他を大きく引き離しています。リーチ※を見ると、Facebookが30.0%と国内インターネット利用者の3割が利用していることが分かります。(※インターネット利用人口を母数とした利用者の割合)平均訪問時間では、123分と PCベースでは、mixi が依然として長時間利用されていることが分かります。
このデータはあくまでPCを前提とした訪問者数であり、以下の点に注意する必要があります。
- フィーチャーフォンやスマートフォンからの訪問者数を含んでいない。
- 非会員の訪問、すなわち各SNSトップページへの訪問者やオープンなページ(Facebookページ、mixiページ)への訪問者を含んでいる。したがってアクティブ会員数とは一致しない。
- PCはWindows PCのみであり、MACやタブレットPCなどは含まない。
- 視聴率測定しているのは家庭と職場のみであり、学校やネットカフェなどからのインターネット利用は含まれていない。
次に、訪問者数の時系列推移です。
前月比の動向では、Facebook(104.4%→97.8%)、Twitter(101.7%→91.1%)、Google+(105.2%→107.3%)、Linkedin(110.6%→111.9%)、mixi(98.0%→88.4%)と、Google+及びLinkedinにおいて、増加の傾向が見受けられました。Google+の訪問者数の増加が現れていますが、更にGoogle+の活用機会が増えそうな、Google+アカウントでサードパーティーサービスへのサインインが可能にというニュースも気になります。
TwitterのPCベースでの訪問者は数減少傾向にありました。本調査では対象外となっている、スマートフォンでのユーザー動向に関して、先日 in the looop でご紹介させて頂きました下記記事を再掲載させて頂きます。スマートフォンでは、Twitterの利用率が2012年11月〜2013年1月の間に、「72.1%→88.0%→91.3%」と順調に伸長しているとの報告がなされています。
【スマホ+PC】mixi, Twitter, Facebook, Google+, Linkedin 2013年1月最新VRI調査(α版)
続いて、ページビューと訪問時間の時系列推移です。
ページビュー・訪問時間共に、Facebookが他を大きく引き離しています。ページビューにおいて前月比ベースで増加傾向が確認されたのは、LinkedIn (150.0%)のみでした。
次に、サービスごとの訪問者重複状況をチェックしたいと思います。
この表は、たとえばmixiユーザーの54.7%はTwitterを、71.3%はFacebookを、17.3%はGoogle+を1.7%はLinkedinを利用しているということを表しています。Facebook(71.2%)及びTwitter(50.6%)の平均重複利用率が非常に高く、mixi利用者であろうが、Google+利用者であろうが、FacebookあるいはTwitterを利用している可能性が非常に高いことが分かります。
最後に、各サービスの訪問者属性を見てみます。
あくまでPCベースの調査結果とはなりますが、mixiは、5サービス中最も女性の割合(47%)が高く、30代までのユーザー層が57%と、他のサービスよりも、年齢層が若く、かつ女性ユーザーの割合が高いサービスとなっています。一方、Facebook及びTwitterの比較では、男女比率はほぼ同一であるものの、20代以下に利用されている割合はFacebook18%、Twitter26%と、PCベースではTwitterユーザーの方が20代以下の若年層の割合が若干高い。Google+に関しては、現時点では男性ユーザーに偏りがありました。Linkedinに関しては、30代の割合が非常に高い傾向が出ています。
職業分布及び世帯年収分布では、Twitter以外の4サービスともに、訪問者の約6割がビジネスパーソンとなっています。また、mixiでは主婦、Twitterでは学生の割合が高いなどサービスにより特徴が現れています。世帯年収に関しては、mixiにおいて、300万未満の割合が20%と高く、Linkedinについては、1,000万以上のユーザーが17%と、高所得者の割合が非常に高いサービスとなっていました。
ここまで、PCベースにおける各指標を見て来ましたが、Facebook などでは訪問者の動向に大きな変化は観察されず、安定期に入っていることが確認できます。訪問者数活性化という視点では、例えば、An update to embedded Tweets や、フェイスブック、ハッシュタグの利用目指すなどのニュースは非常に興味深いものでした。ちなみに、ハッシュタグを巡る最近のトレンドをいち早くつかみ、サービスを開始したスタートアップ企業「タグボード(Tagboard)」などもあるようです。Tagboard ~ソーシャルメディア上の分断された会話をひとまとめ。ハッシュタグはソーシャルメディア時代の新しいURLに?
最後に、本調査はあくまでもPC利用者を対象にしたパネル調査であるため、各サービスの一面を捉えたものであることは、多くの方からご指摘を頂いている通りでございます。パネル調査の特性を十分に理解頂いた上で、マーケティング担当者の方の情報収集や企画立案の際に、少しでもお役に立てれば幸いです。
本調査に関連する過去データは「ソーシャルメディア視聴率」からどうぞ。
■ インターネット利用動向調査「Nielsen NetView」に関して
インターネット利用動向調査「Nielsen NetView」は、日本のウェブサイトの利用状況を毎週、毎月ウェブサイトごとにユニーク・オーディエンス(当該期間に1回以上、ウェブサイトを訪問/視聴したとされる、同一人物の重複を除いた推計利用個人数)などのデータとして契約顧客向けにニールセン株式会社がレポートを提供しているものです。 詳細は ニールセン株式会社 お問い合わせ窓口まで。
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">by 関根 健介