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4月12日、日本コロムビアは音楽コンサート『串田アキラ 宇宙刑事ライブ』を開催した。
会場である渋谷WWWのキャパシティ400人のメインホールは満席で開演。全国から串田アキラのファンのみならず、多くの特撮、宇宙刑事ファンが訪れた。
この日は串田アキラの他、ゲスト出演者として、作曲家の渡辺宙明氏、宇宙刑事ギャバン一条寺烈役を演じた大葉健二氏も登壇し、楽曲や撮影にまつわるエピソードも多く語られた。
串田アキラの代表曲のひとつ『宇宙刑事ギャバン』(東映・1982年)は日本特撮ヒーローの中でも金字塔とも言える作品。後のシリーズ作品として『宇宙刑事シャリバン』(1983年)『宇宙刑事シャイダー』(1984年)があり、主題歌、エンディングテーマの他、多くの挿入歌がある。
串田はこれらの曲の殆どを担当しており、自身の念願であった「宇宙刑事だけのコンサート」を熱望し、32年目にして念願が叶ったと、当時の事を振り返りつつ、同じ想いをしながら待ちわびたファン達に語った。
このコンサートで観客の前で初披露された曲も多く、ファン達もまさかこのような事が宇宙刑事ギャバン放映から32年の時を経て、このような形で実現されるとは思いも寄らなかっただろう。
串田:宇宙刑事では挿入歌も沢山歌わせて貰ってるんだけど、なかなか披露する機会がなかったんだ。
今日はレコーディング以来歌ってなかった曲をいっぱい、しかも、全部生バンドの演奏で歌います。
数曲を演奏した後、ゲストコーナー。宇宙刑事シリーズのみではなく、多くの特撮ヒーロー・ロボットアニメ等の楽曲を手掛けている渡辺宙明が登壇。
宇宙刑事については作曲家の渡辺宙明自身も一際思い入れの強い楽曲群でもある事もあり、解説にも熱が入る。
渡辺宙明:当時『大戦隊ゴーグルファイブ』(1982年)を担当している時、東映から全く新しいヒーロー番組の話を持ち掛けれ「宇宙刑事」という言葉に胸を躍らせました。私はUFOや超常現象が好きな事もあり、特に思い入れを強くして主題歌や劇伴曲の作曲をしましたね。「秘密戦隊ゴレンジャー」を始め、戦隊ヒーローというのは、軽快で賑やかなイメージである事と対照的に、宇宙刑事の曲は重厚でシリアスなイメージで作りました。
宇宙刑事がバンバラバンバンバンじゃ、さすがにちょっと格好がつきませんからね(笑)
後に登壇したのは『宇宙刑事ギャバン』で一条寺烈を演じた大葉健二。
宇宙刑事ギャバンとして、役が決定する前は『バトルフィーバーJ』(1979年)バトルケニア曙四郎役、『電子戦隊デンジマン』(1980年)デンジブルー青梅大五郎役で活躍。
大葉が初めてギャバンを見たのは、東映の撮影所のポスター。廃墟の中に立つをコンバットスーツ姿のギャバンを見て「こいつが宇宙一強いヤツか…」と思ったのが第一印象。その宇宙一強いヒーローになる為、自分自身も強くなろうと、想いを新たにしたという。
そのほか、過酷な撮影でのエビソード、宇宙刑事シャリバン渡洋史との撮影エピソード、近作でもある『宇宙刑事ギャバンTHE MOVIE』(2012年)のエピソードも語られた。
会場のファンの要望に応え「蒸着」のポーズで大喝采!
そして、トークの中で大葉から語られた「ヒーローとは」というテーマ。
大葉健二:私の考えるヒーローというものは「正義」そのものではなく「正義の味方」だと思っています。英雄なんて大それたものではなくて、一人の人間なんですね。弱い所もあるし、負けそうな時もある。それでも負けずに戦うんです。どんなに辛い事があっても。
そんな一人の人間が一生懸命、生きている姿が、勇気を与えられるのではないでしょうか。私は、そんなヒーローの姿にいつも勇気を貰っています。
私は、誰よりも、これからもずっと、宇宙刑事と串田アキラの一ファンです。
照れながらも語る大葉の言葉には重みと、長年積み重ねてきた経験による深さがあった。
そして、「青い地球は母の星」「父よ」を熱唱した。「青い地球は母の星」は、大葉自らの希望で披露され、ファンにとってはうれしいサプライズとなった。
最後は串田アキラ。バンド奏者達の紹介を交えながら、今回のライブだけでなく、今後も宇宙刑事ライブを違う形で実現したいという想いを語りながら、最後に『宇宙刑事ギャバン』『宇宙刑事シャリバン』『宇宙刑事シャイダー』のオープニングテーマで締めくくり、全ての曲目を終えた。
演奏終了後も拍手は鳴り止まず、アンコールが巻き起こる中、串田アキラとバンドメンバーが再び登場し、演奏が始まる。『宇宙刑事NEXT GENERATION』がラストの曲となった。
串田アキラ自身の最新曲であり、今回のライブ開催を決意したきっかけとなった曲であると言っても過言ではない。
この曲は、2014年にVシネマとしてリリースされた『宇宙刑事シャリバンNEXT GENERATION』『宇宙刑事シャイダーNEXT GENERATION』の主題歌で、二代目宇宙刑事ギャバン十文字撃(石垣佑磨)・シャリバン日向快(三浦力)・シャイダー烏丸舟(岩永洋昭)の活躍を描いている。初代宇宙刑事シャリバン・伊賀電役の渡洋史、シャイダーのヒロイン・アニー役の森永奈緒美、旧シリーズに全て出演している大山小次郎役の鈴木正幸も当時と同じ役で出演。故人である初代宇宙刑事シャイダー・沢村大役の円谷浩も写真で登場し、串田アキラも出演している。
串田アキラ:今日のライブのもうひとつの目的は「秘伝のタレ」をつくること。「秘伝のタレ」は大切な味を継ぎ足して継ぎ足して次の世代につなぐ。「宇宙刑事」も「音楽」も人が奏でるという基本をいつまでも次の世代につなげて行く。その基本になるタレがライブの終わりに完成した。次回もあるゾ!
と、ライブを締めくくり、出演者全員と決意を新たにした。
『宇宙刑事ギャバン』から32年。新旧入り混じった形で、新たなスタートを切る事になった串田アキラと宇宙刑事シリーズに要注目である。
今後の最新情報はこちらでチェック!
串田アキラ公式サイト http://www.snowkey.net/Qu-cy/
記事:いと、まほろば 髙坂雄貴
セットリスト
1 チェイス!ギャバン 作詞:山川啓介 作曲:渡辺宙明
2 スーパーヒーローぼくらのギャバン 作詞:山川啓介 作曲:渡辺宙明
3 スパーク!シャリバン 作詞:上原正三.さがらよしあき 作曲:渡辺宙明
4 Yeh!シャリバン 作詞:上原正三 作曲:渡辺宙明
5 正義のハンター 作詞:山川啓介 作曲:渡辺宙明
6 焼結せよ!シャイダー 作詞:山川啓介 作曲:渡辺宙明
7 走れ!ギャバン 作詞:小林義明.金田治 作曲:吉村浩二
8 蒸着せよ!ギャバン 作詞:山川啓介 作曲:渡辺宙明
9 SON OF SUN~太陽の息子~ 作詞:さがらよしあき 作曲:渡辺宙明
10 超次元戦斗母艦グランドバース 作詞:上原正三.さがらよしあき 作曲:渡辺宙明
11 バビロス号の歌 作詞:上原正三 作曲:渡辺宙明
12 青いイナズマ 作詞:山川啓介 作曲:渡辺宙明
13 青い地球は母の星(歌:大葉健二)作詞:山川啓介/作曲・編曲:ハーリー木村
14 父よ(歌:大葉健二)作詞:山川啓介 作曲:渡辺宙明
15 星空のメッセージ 作詞:山川啓介 作曲:渡辺宙明
16 強さは愛だ 作詞:山川啓介 作曲:渡辺宙明
17 ハロー!シャイダー 作詞:山川啓介 作曲:渡辺宙明
18 宇宙刑事ギャバン 作詞:山川啓介 作曲:渡辺宙明
19 宇宙刑事シャリバン 作詞:山川啓介 作曲:渡辺宙明
20 宇宙刑事シャイダー 作詞:山川啓介 作曲:渡辺宙明
アンコール 宇宙刑事 NEXT GENERATION 作詞:荒川稔久 作曲:渡辺宙明
■串田アキラ 宇宙刑事ライブ
【出演】串田アキラ
【ゲスト】渡辺宙明 大葉健二
【Band】
鈴木憲彦(Keyboard) 土方隆行(Guitar) 斉藤 TAK 貴之(Bass) 江口信夫(Drums)
吉澤達彦、具理然(Trumpet) 丹沢誠二(Saxophone) 石川智久(Trombone)
【コーラス】KAKO♪ 稲川友紀 松岡夏生
【主催】日本コロムビア株式会社|株式会社スノーキー
ヒーローの“生”の情報をお届け!『超次元電視いと、まほろば』
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コメント
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