安井「昨日は都合により出来ませんでしたが、今日はまた相談会をやりましょう。では、また進行はわたくし安井が引き受けます。」

吉田「よろしくお願いします。」

奥野「よろしく頼むで。今日は重賞だけにしよか。」

～阪神11Ｒ　神戸新聞杯～

安井「では、最初は関西の重賞から。ここは抜けた1番人気がいますね。指数的にも抜けていますし、やはりここが中心となりそうですか。」

奥野「確かに横の比較でみるとリアルスティールが抜けとる。でも、馬個体で見ると疑う要素もありそう。」

吉田「本質的には距離が長いと思うんですよね。2000ｍくらいまでだと思います。」

奥野「おれもそのイメージ。2200ｍくらい。」

安井「微妙な差ですね(笑)。追い切りの動きから早い段階でこの馬を評価していた僕としては、さすがに長いほうがベストだとは思いませんが、2400ｍくらいまでなら普通にこなすと判断しています。」

奥野「展開を作るのは誰や？リアファルか、レッドソロモンあたりか。」

吉田「そんなところでしょうか。ペースが速くはならなさそうです。となると、結局ディープインパクト産駒ということですか。」

安井「そうやなぁ。神戸新聞杯が例年そういう流れでやし。上がり勝負というイメージで考えてるよ。じゃあ、その流れで同じくディープインパクト産駒のキロハナを見ていきましょう。」

奥野「この馬はグリーンウッドから帰ってきてるねんなぁ。そこが気になる。」

安井「池江厩舎が使用する放牧先はおおむね3つですが、休み明けの馬に限定した分析では最も成績が良いのがノーザンファームしがらきで、可もなく不可もなくなのがグリーンウッドです。ちなみに、成績が悪いのが吉澤ステーブルですね。」

吉田「そもそも、距離延長もいいと思わないんですよね。」

奥野「わかる。ストライド新聞だと初戦で「掛かる」記号があるから、もしこの馬が掛かって行ってしまったらペースも速くなりそうやな。」

安井「続いての人気はマッサビエルですか。」

吉田「距離に関してはキロハナよりもいいんじゃないでしょうか。むしろ、距離が延びてこそのタイプだと思います。」

奥野「悪くはないと思うねん。でも、そこまで人気する馬かな…。」

安井「ちょっとリアルスティール以外の人気馬はそこまで信頼していないという感じですね。では、どの馬に注目されてますか？」

奥野「トーセンバジルとか面白いと思うわ。前走は直線で不利があったんやろ？」

安井「そうですね。ストライド競馬新聞には「前が壁になる不利」という記号が入っています。しかも、スタートで躓いて、中盤は押さえていますからね(汗)。」

奥野「こんなチグハグなレースして0.3秒差やで。狙いたいのはこれやな。」

吉田「僕はバイガエシですね。この距離は合うと思うんです。」

安井「前走の内容は良かったよね。道中のハイペースを外回って好走しているし。」

吉田「こういう馬が権利を取って菊花賞に出てきてくれると面白いんですけどね(笑)。」

安井「アルバートドックも実績を考えるともっと人気してもよさそうなものですが。あとはこの辺ですかね。」

奥野「ペースが速くなったら、レッドアルティスタにも注目しとるで(笑)。」

～中山11Ｒ　オールカマー～

安井「続いては関東の重賞を考えていきましょう。こっちは確たる軸馬がいなさそうですね…。」

吉田「このレースはセキショウの出方次第じゃないでしょうか。スローペースにするかハイペースにするか。はたまた…。」

安井「それは大きいよね。ひとまずセキショウが行って、それをマイネルミラノが見る形になるのかな。」

吉田「そして下り坂の中盤あたりで田辺騎手が得意とする捲りがあれば、前の馬にはしんどいペースになりそうです。ちなみに、僕はそれを期待しています。それをしてもこの馬には耐えられるスタミナがあると思っているので。」

安井「持続的な流れになればサトノノブレスは面白いと思うんだよね。金鯱賞の再現が出来れば十分通用するだろう。」

吉田「この馬は不可解な負け方をすることがあるので、その点が推しづらいです。」

安井「揉まれ弱いタイプだと思うから、外枠はプラスだと思うんだよ。まあ確かに、なんで負けた？っていうレース多いけどね(汗)。」

奥野「いずれにしてもペースは速そうやな。マイネルフロストなんかもジワジワ脚を使うタイプやから合いそう。」

吉田「内枠が欲しかったですよね。結局、こういう流れになると動いた馬は相当スタミナを使うので、内でジッとしている馬が恵まれたりしますから。」

安井「じゃあヌーヴォレコルトは岩田騎手で内枠だし、拘っていくだろうな…。」

吉田「3走前の中山記念がなかなかのレースだったですもんね(苦笑)。」

安井「ちゃんと捌ければヌーヴォレコルトはやはり有力…か。ロゴタイプはどう？」

吉田「ロゴタイプは2200ｍというのがどうなのかなぁと思います。ハイペースになれば距離適性が出てスタミナが厳しいんじゃないでしょうか。」

奥野「そうやなぁ。ペースが速くなると考えるなら評価を下げてもいいかもな。」

安井「確かに、中山の外回りも朝日杯ＦＳくらいですよね。中山はベストでしょうが、個人的にもそこは少し気になります。」

奥野「Ｍ．デムーロ騎手との相性は抜群やから、それでどこまでといったところか。」

安井「そうですね。では、もう1頭の人気馬ショウナンパンドラも見ておきましょう。」

吉田「この馬は大阪杯で評価して宝塚記念で抜いたショックが…。今回は外回りという点は少し気になりますね。」

奥野「悪くはない。でも、休み明けはあんまり成績が良くなかったような。中間はどこの放牧先に出してるんや？」

安井「ノーザンファームしがらきですね。高野厩舎との相性は良いです。」

奥野「ほんならデキ自体は心配いらんか。人気馬をある程度評価しつつという感じになるんかな。」

吉田「マリアライトも距離は合いそうですし、前回も目標にされた分最後差されただけなので、ここでも通用してもおかしくはなさそうですね。」

安井「では、これくらいにしておきましょうか。では、また来週よろしくお願い致します。」