第14回 ミッキーの「覗き見」半生記
あなたは、女の裸を「覗き見」したことがありますか?
オレはあります!
それも、何回も!
もちろん、今はしていないし、覗きをやっていたのは30年前なんで、時効だわな!
たしかフランスの映画批評家だったと思うが、こんなことを書いていた。
「人間には二つのタイプがある。それは、自分の恥部までもさらけ出すストリップ型人間と、他人の恥部を覗き込むピーピング型人間である」
これを物書きにあてはめると、小説家に多いのは圧倒的にストリップ型で、ノンフィクション・ライターや批評家に多いのはピーピング型である。私の場合は、二つの共存型といえる。
知人やスターたちの心の奥や恥部までを覗き込みたいという欲望がある、と同時に、スターの映画のここが良かったという、自分の映画史やスター論を開チン(まさしくストリップだ)したいという欲望が共存しているわけである。
俳優やタレントはというと、圧倒的にストリップ型といえる。
映画とはいえベッドシーンを演じて平気でいられるのは、どこかで恥部までもさらけ出して喜ぶ性癖があるからである。なぜなら、どんなに演技とはいえ、ベッドシーンではふだんの性生活が反映されてしまうからである。
閑話休題。
オレの「覗き」の実体験をオッペロベーしちゃおう!
25〜26歳の頃、新聞配達の臨時配達(新聞配達店が急遽、人手不足の折に臨時に雇うプロの配達人。その分、バイトの1.5倍くらいの給料になる)をしていた。
同じ配達店で知り合ったK(服飾デザイナーの専門学校に通っていた)とナンパしに湘南海岸に海水浴に行った。
当時の「海の家」ちゅうのが今と違って、ええかげんそのもの。
だいたいがやねえ、男と女のシャワールームがトタン(薄くて安価な亜鉛鉄板。ゆえにペラペラの鉄板だから釘で簡単に穴があいてしまうのである)1枚で仕切られているだけなのよ。
つまり、仕切りのトタンに穴をあけておけば、隣の女子シャワールームを覗けるわけでおまんねん(byオールナイトの鶴光)。
そんな極楽のような場所があれば、オスという生き物は99%「覗き」をやるのが、変態ではない、じつに正しい男の生き様というものだ。
当然のごとく、その「海の家」を利用した男たちのほとんどが「覗き」をやっていた。
オレがシャワールームに入ると、まず、大学生らしき3人の男がニヤついた顔をしながら、小声だがヒワイな声をあげて大コーフンなさっておられた。
気になったオレは「何、なに?」と親しげに聞いてみた。
志村けんの「変なおじさん」的なマンモスすけべな顔をした一人が、海パンのアソコをテントにしながら「見えるんですよ。隣の女子のアレが…」と教えてくれた。
「どこから?」
「この小さな穴ですよ」
「見ていい?」
「どうぞ」。
3ミリほどの小さな穴をオレは凝視した。
なんだか黒いものがうっすらと見えているだけなのである。
「なんだよ。何もみえねえぞ!」
すると、さっきの男が「ぼやーっと黒いもんが見えるでしょ」という。
「黒いもんってなんだよ?」
「だから! 女の子のアソコの毛なんですよ!」
それを聞いても、オレはイマイチ、ピンとこなかった。
男が説明してくれた。
「覗き穴が小さいのと暗いことと、あまりにも覗き穴の真ん前に女の子が立っていてアソコが近すぎるから、陰毛の大アップになって、黒いモジャモジャとしか見えないんですよ。でも、そのうち、女の子が仕切りのトタンから離れると、もうサイコーですよ」
もう一度、穴を覗き込む。
うっひゃー! 顔は見えないが、女の子のスッポンポンの下半身が丸見えだったのだ!
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