外国人から見た、ジャパニメーションの意外な共通点。
オリジナリティー溢れるキャラクターや設定など、とにかく個性的な作品が多い......と思われがちな日本のアニメですが、「io9」によると、イロイロと鑑賞し続けていると、あるお決まりのパターンがいくつも浮かび上がってくるのだそうです。
よくよく考えてみると、なるほどそうか......と感じるモノばかり。もしかしたら、製作する側には従わなければいけないルールでもあるのか? はたまた伝統なのか? それとも過去の偉大な作品をオマージュしまくっているのか?
考えると眠れなくなりそうですが、とりあえず以下から、ありがち過ぎる王道パターン10選をご覧になって、「あ~あるあるw」と頷いちゃってください。ではどうぞ!
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1:両親、もしくは片親が不在
アニメを観ていると、高校生くらいの年代の主人公たちは50%程度の割り合いで、両親がいないんだそうです。残りの内の35%も、父親か母親のどちらかが死別や別居をしているそうな。
たとえば『ドラゴンボール』の孫悟空、『NARUTO -ナルト-』のうずまきナルト、『フルーツバスケット』本田 透などは両親がおらず、『BLEACH』の黒崎一護は、滅却師(クインシー)である母親が亡くなっている設定ですよね。
『エヴァンゲリオン』のシンジに至っては、母親の魂が自分の操る初号機に取り込まれているというブッ飛んだ設定となっているだけでなく、父である碇ゲンドウは息子に対する愛情を見せず、強引で冷徹な存在です。もうゲンドウも生きていなかったほうが、シンジ君は幸せだったんじゃないか? と思えるほど。
ともあれ、これはマンガやアニメの話だから良いようなものの、未成年を置いて保護者がいなくなってしまうのは、ちょっと気になってしまいますよねぇ。
2:底なしに食いしん坊
アクションの多いアニメが特に顕著だそうですが、主人公がとにかく大食いというのも、これまたありがちなキャラ設定です。
特に孫悟空や無類の肉好き・ルフィといった、少年漫画の主人公がそのパターンですね。『デスノート』のLは、いつも甘いモノばかり貪っていますし、『金色のガッシュ!!』のガッシュ・ベルはブリ中毒と言っても良いほど。こういった兆候は、普通のデブキャラよりも食い意地が張っており、その分キャラクター性に厚みが出ていると言っても良いかと思われます。
ですが食べ物ではなく、お酒が大好きなキャラというのもいますね。『エヴァ』のミサトさんや『風まかせ月影蘭』の月影蘭、『あずまんが大王』の谷崎ゆかり先生、『うたわれるもの』のカルラも酒豪として有名です。
3:とにかく女の子だらけ
これまた高校生くらいの若い独身男性の家に、美少女や美女が一緒に住んでいるうらやまけしからんパターンもよ~くあります。そうしたカノジョ達は、だいたい主人公の事があからさまに、または密かに好きだったりするのだから、もうハーレム状態です。
そんなハーレムなマンガやアニメは、『ラブひな 』や『ハヤテのごとく!』、『天地無用!』に『ハイスクールD×D』、『To LOVEる -とらぶる-』などなど、その数なんと160作品も存在しているそうです。しかも! それらはエロ系ではありません。もしもエロいアニメも含めてカウントし出したら......とてもじゃないけど1日じゃ終わらないんじゃないでしょうか? さすが変態大国ニッポンですw
4:肉食系女子から逃げ惑うウブな男子
3つめで挙げたように、若い男子高校生の家に、その主人公のカレのことを好きだという美少女たちと一緒に住んでいて、どうしてエロい関係にならないのか、不思議でしょうがないですよね。
それは、カレらが宗教的に信心深いワケでもなく、夜のアレが下手くそなワケでもなく、トンでもなく恥ずかしがり屋であるがために、性的なモーションに対してモノすっごい奥手になってしまうんです。大体カレらは緊張のあまり固まってしまったり、大量の鼻血を噴出してしまったり、叫びながら逃げ出したりしてしまうのがいつものオチですよね。
これは『ハイスクールD×D』、『ToLOVEる』、『おねがい☆ティーチャー』なんかでよく観られるお決まりのパターンです。適度におっぱいなどのエロ描写があるのは視聴者にとって嬉しいことではありますが...冷静に考えると、性的な物事に恐怖を感じる男子に対して、女性が逆セクハラをしているという構図となってしまいます。うーむ、けしからん。
5:駈け出してぶつかる美少女の巨乳
皆さんはこれまで、街角や廊下でドカーンと激しく異性に衝突して、相手の上に乗っかってしまったり、または相手が自分に覆いかぶさるように倒れてしまったりなんて経験、おありでしょうか?
普段の生活でも、なかなかそんなコトはないと思うのですが......アニメの世界ですと、大体おっきなおっぱいに顔を埋めて倒れ込むか、美少女の股間が自分の顔の上に乗っかります。全くない状況だとは言い切れませんが、アニメの世界ですとコレが毎回毎回、日常的に繰り返されてしまうんですよねぇ。
おっぱいの上に着地する現象は、英語で「Funbags Airbags(ファンバッグス・エアバッグス)」と言うそうなのですが、確かに楽しいエアバッグと言われればナルホドって感じです。
普通のヒトであればコケる時、反射的に両手で自分を支えたり、または相手が転ばないように腕や肩を捕まえてあげたりするハズですが、アニメのキャラたちはそうは行きません。彼らは両手で巨乳をガッチリとキャッチしたり、バンザイのポーズのまま倒れたりするんです。
現実の世界でも、こんなシチュエーションはそうそうないのに、アニメの主人公はなんと羨ましい状況に恵まれているのでしょうか!?
6:もしも電車の中にセーラー服のJKがいたら...?
5番目で挙げたようなシチュエーションが、もしも「不慮のアクシデント」であるのならば...‥反対に「意識して起こすエロ行為」というのもあったりします。一体ダレがそんなコトをするのでしょうか...?
そう、アニメの中では成人したサラリーマンのおっさんたちが、電車の中で行う痴漢がソレなんですねぇ。
しかも、痴漢される女性はほぼ、99%がセーラー服を着ているというありがち過ぎる設定。社会の歯車となって、経済活動を支える立派なサラリーマンたちは、禁断のセーラー服を見るとついつい、女子高生のお尻に手が伸びてしまうんです。もしくは、現代文明の利器である携帯電話のカメラ機能を使い、スカートの中を盗撮しようとするパターンも...!!
これらはあくまでもアニメの中の話でもありますが...皆さんお気付きの通り、コレばっかりは実社会においても起こっている犯罪行為だったりします。そのために女性専用車両が作られ、世間で物議を醸したコトもありましたよね。この辺を考えてみますと、アニメは社会の縮図である、とも言えそうです。
7:ツンデレ
アニメの中に出てくるヒロインたちの性格にも、ある程度パターンがあったりします。ドジっ娘や萌えキャラもありますが......意中の男子に対して冷たい態度を取りながらも、どこかで甘える術を巧みに、そして自然に操る「ツンデレ」がそれです。
io9の記事による分析では、大人しくて可愛く、でもそれでいてセクシーではない上に、非個性的な萌えキャラは5~10年ほど前にはポピュラーだったと言います。ですが数えきれないくらいの作品に存在していた萌えキャラは、今では自然消滅したのだそうな。しかし萌えキャラが登場し出した頃より以前から存在しており、しかも今でも現役でいるのがツンデレキャラだとのこと。
一見暴力的で威張っていたり強かったり、主人公の男子にだけビッチーな性格だったりする女の子が、恋愛的な雰囲気となるとメロメロの乙女になってしまう......そのギャップがたまんないんですよねぇ。
例を挙げますと、『らんま1/2』のあかねや、『エヴァンゲリオン』のアスカ、『NARUTO -ナルト-』の春野サクラ、『フルメタル・パニック!』の千鳥かなめ、『鋼の錬金術師』のウィンリィ・ロックベルなどなど、アニメ界はツンデレ美少女の宝庫とも言えましょう。
ちなみにですが、ツンデレ美少女たちと廊下や街角でぶつかり、おっぱいに顔を埋めると......ほとんどの場合、主人公の男子は強烈なパンチをお見舞いされるのも、いつものパターンだったりします。
8:子供なのに勇敢な戦士
戦争や異業種間の争いなど、ソコに戦いの場があっても軍隊や戦闘機、お巡りさんやスーパーヒーローなどの助けは必要ありません。なんてったってマンガに登場する十代の男の子たちは、特殊な能力で空を飛んだりパンチ一発で岩を粉砕したりと、ありえないほど強いからです。
驚くべきことに、アニメの中の主人公で22歳以上の登場人物は、ほとんど出てこないんですって。なのに未成年のカレらは、宇宙人や巨人、忍者や悪霊や聖闘士らと戦い、時には巨大ロボットを操縦して地球や銀河の平和を守るのです。
ジャンプ系の少年マンガではもう、コレなしには語れないってくらいの黄金パターンで、やはり『NARUTO』、『BLEACH』、『ワンピース』、『コードギアス』、『ガンダム』シリーズなどがソレに当たります。
ではアニメの中で、22歳以上の男性キャラはどうなってしまうのでしょうか...? ハイ。超氷河期とも言える時代の就職難を乗り切り、満員電車に揺られるサラリーマンへと進化を遂げ、セーラー服の女子高生のお尻をまさぐるのです。
9:お風呂場や温泉でのサービスシーン
異性とのぶつかりおっぱい現象がワンパターン化した頃、お色気シーンにちょっとしたテコ入れが入ります。男女のグループが何人か一緒に旅行へ出かけたり、合宿すると......? そうです、夜のお楽しみは風呂場や温泉でのサービスシーンなのです。
コレだと、女性キャラたちは自然にハダカとなり、男子たちはこぞって、女湯の壁に空いた穴から、湯気がモウモウと沸き立つアッチ側を覗き見るのです。時として、ベニヤ板のように薄いついたてを倒してノゾキがバレてしまったり、「たまたまアクシデント」で、知らず知らずのうちに気付いたら女湯に入っていた、というパターンも王道ですよね。
統計的には、シリーズが始まって大体6話目~8話目あたりにこうしたお風呂/温泉シーンが出てくるのだそうです。子供向けのアニメである『ポケモン』や『ロックマンエグゼ』にもこのパターンが適用されていたとか。対象年齢層が低すぎなければ、B地区の描写が拝める場合もあるそうな...!!
10:とにかくオープニングで走る
アニメのオープニング・ソングで、主人公および登場人物たちが走るのもお得意のパターンですよね。『聖闘士星矢』や『美少女戦士セーラームーン』、『科学忍者隊ガッチャマン』などなど、全力疾走から小走りまで、疾走感はさまざまです。
おそらくはスピード感や勢い、元気の良さを演出しているのだろうと思われますが、正義のヒーローも美少女も、女子高生もデビルーク星の王女も無免許の天才外科医も...とにかくみーんなダッシュしています。
「全てのアニメ・オープニングでは走っている」という動画で、その爆走っぷりをチェックしてみてください。
ということでお送りしてきましたアニメあるある10選、「あるある」と膝ポンできるモノはありましたでしょうか? 今回取り上げたのは、たったの10項目だけでしたが、もしかしたら、もっともっと有るんじゃないかと思います。何か思い当たるネタがあるようでしたら、ぜひとも教えてくださいネ!
10 Completely Annoying Anime Cliches[io9]
『そらのおとしものf(フォルテ)』予告編[Youtube](スクリーンショット)
(岡本玄介)
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