「甘いものばっかり食べてたら太っちゃう」なんて良く聞く台詞ですよね。でも科学者によると、それは誤りなんだとか。もちろん、甘いものを食べれば肥満には繋がるかもしれませんが、どうやら一筋縄ではいかない問題らしい、ということをio9が伝えています。
それでは、以下から肥満が種を越えた原因不明の問題であることを書いたAeonマガジンのデビッド・ベレビー記者の記事を抜粋して紹介します。
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2010年にアラバマ州立大学の生物統計学者のデビッド・B・アリソン氏と、その共同著者が、過去20年以上にわたってアメリカ人とアメリカのマーモセットが肥満傾向にあると報告しました。
この肥満傾向は、実験室のマカク、チンパンジー、ベルベットモンキーやラットに始まり、飼い犬や飼い猫、農村と都市部両方に生息するラットにも見られています。実際に研究者が8種類の動物の記録を検討し、それぞれの平均体重が増加していることが分かったのです。
マーモセットは10年毎に、平均して9%増加。実験室のネズミは、10年毎に11%。チンパンジーに至っては、35%という数字です。実験室の動物達の、原因不明な平均体重増加を聞いたアリソン氏は、それらが多くの種類の動物の間で起こっているという事実に驚愕しました。「我々が観察した全ての動物の集団が、私たちの基準を満たしていました。彼らは、同じく上昇傾向にあったのです。」とアリソン氏は話しました。
沢山食べる人が、ペットにも同様に沢山食べさせているのは容易に想像できます。その人が食べた物をゴミに出せば、野良猫やネズミに甘いものや脂肪分の高い食べ物が渡ってしまうという可能性もあるでしょう。
しかし、その考えでは、何故、研究室で飼育され厳密に体重管理されている動物にも体重の増加がみられるのかの説明にはなりません。実験室の動物は、研究者によって人間からの不慮の影響を除外すべく、監視、計測されています。記録では、これらの動物は十年以上に渡って、ダイエットや行動に顕著な違いがないとされているにも関わらず、体重が増えているのです。
こういった動物が私たちと同様に体重を増やしているということを考えると、肥満は、私たちがスニッカーズを食べ過ぎていたり、通勤に車を使い運動量が減ったことで引き起こされるとは言えないのではないでしょうか。それどころか、肥満は、個人のレベルではなく、多くの種の間で広く共有される関心事なのかもしれません。
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これを読むと「じゃあ、どうすれば良いの?」という言葉しか出てきません。でも、だからといって、何をしても太るんだったら好きなだけ食べて運動もしない、というワケにはいきませんよね...。
[via io9]
(中川真知子)
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