始まりがあれば終わりがある。
この地球だっていつかは終わる時が来るはずです。でも、どうせ終わるならこんな終わり方だけはしたくない! 今回は「io9」に掲載された、SF作品の最も馬鹿げた地球の終わり方9選をご紹介します。海外読者オススメ作品の番外編もあわせてどうぞ。作品のネタバレを多く含んでいますので、ご注意ください。
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1. バイパス道路建設で地球終了
ダグラス・アダムス作のSFコメディ『銀河ヒッチハイク・ガイド』では、ヴォゴン星人が地球にやってきて、「銀河バイパスを建設するのに邪魔」という理由で地球を木っ端微塵に爆破します。
そもそもこの広い宇宙で、何でわざわざ地球のある場所を通らなきゃいけないんでしょう? ほかにスペースは(宇宙だけに)いっぱいあるじゃないですか。
2. 航空ショーで地球終了
正確にはショーというより戦闘機による追悼飛行だったのですが、カート・ヴォネガットのSF小説『猫のゆりかご』で、世界はこんな風に終わりを迎えます。
ガンに冒された、ある小さな島の支配者が、自ら命を絶つためにアイス・ナインという物質の塊を飲み込みます。この物質にはすべての水分を氷に変えてしまう性質がありました。
彼の死後、大規模な葬儀が執り行われますが、このとき追悼飛行を行った戦闘機が誤って遺体のある官邸に墜落。遺体はカリブ海に落ち、地球上でつながっている海から河川まで、すべてを凍らせてしまうのでした。
直接の原因は戦闘機の墜落ですが、言ってみれば一人の自殺のとばっちりを受けたわけです。
3. 核爆弾崇拝の宗教で地球終了
映画『猿の惑星』シリーズの2作目、『続・猿の惑星』には、猿の支配を逃れて地下世界に暮らす人間が登場します。彼らは地上の人間と違って高い知能がありますが、問題は旧世界の核爆弾を崇拝していたことでした。
主人公テイラーは核爆弾の使用を阻止しようと奔走しますが、最後は撃たれ、倒れた彼の手が起爆装置のスイッチを押してしまいます。まあ、地上の文明が終わった時点で人類にとっての地球は終了していたも同然なので、この終わりはダメ押しというところでしょうか。
4. 気象コントロールの失敗で地球終了
2014年2月に公開予定の映画『スノーピアサー』は、地球温暖化を人工的な気象コントロールで止めようとして失敗し、逆に氷河期に突入してしまった世界を描いています。
生き残った人間たちは長い列車に乗って地球をぐるぐる回っているのですが、そんな特殊な列車を作っているヒマがあったら、気象コントロールをもう少しきちんとテストしておけば良かったのに...。
5. 握手で宇宙終了
あ...ありのまま、この映画で起きる事を話すぜ!
映画『ドニー・ダーコ』で知られるリチャード・ケリー監督の2007年の作品、『サウスランド・テイルズ』では、ある双子の兄弟が出会って握手したことで、地球だけでなく宇宙全体が終了します。
な...何を言っているのかわからないと思いますが、私も何が起きたのかわかりませんでした。
実はこの2人は兄弟ではなく、タイムトラベルの失敗で同じ時空に存在してしまった同一人物。自分のドッペルゲンガーに会うと死ぬ、なんて話がありますが、万が一あなたが出会っても絶対に握手しないでください。宇宙が終わっちゃうと困るので。
6. 猿をいじめて人類終了
映画『猿の惑星:創世記』の人類は、いろいろ原因があったとはいえ、結局一人の飼育員のために終了したと言ってもおかしくないでしょう。
どんなに猿の保護施設で働くのが嫌でも、猿をいじめてはいけません。その猿はもしかしたら実験で高度な知能を持つに至った猿で、人間に対して反乱を起こすかもしれないのです。
7. たった一人の簡単な技で人類終了
『ドラゴンボール』シリーズ最強にして最後の敵、魔人ブウ。天から集めた光で無数の光線を発射し、地球上のすべての人間を殺し尽くしてしまいました。
ブウは手を天にかざしただけ。他のどんなマンガや映画でも、これほど簡単な技で人類が終了した話はないかもしれませんね。
8. ごみの山で地球終了
映画『ウォーリー』の地球は、ごみに埋め尽くされて人の住む場所がなくなってしまいました。人類はごみが陸地をすべて覆い尽くすまで、何の対策もしなかった、ということになります。
もし将来、宇宙コロニーや他惑星への移住が技術的に可能になったら、ごみが増えても「んーとりあえずその辺に積んどいて、住めなくなったら別の場所に行けばいいんじゃん?」と考える人が出てきてもおかしくないのかも。
いや、でもその技術があるなら、ごみを地球外に送るほうが...。
9. 携帯電話の怪信号で人類終了
スティーブン・キングのゾンビ風ホラー小説『セル』では、ある日、携帯電話を介して「パルス」とよばれる怪信号が送られ、その瞬間に携帯電話で通話していたすべての人が凶暴な殺戮鬼に変身してしまいます。
その殺戮鬼たちが周囲の人間を次々に殺し...という話なのですが、携帯電話を使ってメールでもゲームでもなく、通話している人の数はどれくらいの割合でいるんでしょう? 多く見積もっても10人~15人に1人いたとして、そこまで手に負えない状況になるでしょうか?
とはいえ、怪物たちは互いに通信する能力を使って集団行動するので、人間に勝ち目はないかもしれません。だって携帯電話も使えませんし。
番外編:海外読者オススメの馬鹿げた世界の終わり方をする映画作品
映画『ザ・コア』
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PatrickScalisi.com:馬鹿みたいな理由で地球が終わりかけた。それが「デステニイ」。
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終わり方:地球の核の回転が停止したために、地上であらゆる異変が起こる!
映画『2012』
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Captain Max and Jinx:おまえの「デステニイ」でニュートリノを増大させるんだ!
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終わり方:古代マヤ文明の暦の通り、2012年に地殻大変動が起こる!
映画『ノウイング』
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falseprophet:地球の終わり方は悪くないんだけど、それ以外のすべてがヒドい。
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終わり方(ネタバレ注意!):異常な太陽フレアで地球表面が焼き尽くされる!
映画『26世紀青年』
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chemicaljames:これも...痛い。
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終わり方:賢い人間が子作りを控え、知能の低い人間が子どもをじゃんじゃん作った結果、全人類がおバカになってしまった!
映画『MEMORIES(メモリーズ)』
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Eric:2本目の「最臭兵器」は体臭で世界が終わるんだ。最高だよ。
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終わり方:ちょっとした間違いで人間化学兵器となった男。クサすぎて周りの人間がすべて死んでいく!
[io9]
(さんみやゆうな)
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