斬新すぎる旋律に豹変。スタンフォードの科学者が脳痙攣を音楽化


うーん、新ジャンルの環境音楽にも思えたり...?

今回みなさんに聴いていただきたいのは、脳痙攣時の脳波に音を付けたという、世にも奇妙で不思議な音の旋律です。

これはスタンフォードの科学者によって録られた、EEGシグナル(脳波信号)なのですが、痙攣発作を起こしている真っ最中のモノなのだとか。

以下の動画は音のみですので、画面は真っ暗です。しかしその分、集中して耳を澄ませられると思いますので、試しにちょっと聴いてみてください。どうぞ。
 


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夜中のジャングルのような、原住民の祈祷のような? 皆さんにはどういう風に聴こえましたか? ある人には気味悪く聴こえたかもしれませんし、またある人には違和感なく馴染めたかもしれません。

専門的な話はバッサリ省略しますが、脳波は電流でもあり、測ると波形として表れます。その抑揚が激しいところに音を付けると、1番の山場となるのですが...被験者は辛い思いをされていることでしょう。

この音を制作したのは、科学者でもありアーティストでもあるジョセフ・パルヴィズィーさんとクリス・チェイフさん。この録音に協力してくれた人は、ベッドに横なっており、最初は発作などなく普通の状態だったとパルヴィズィーさんは説明しています。その記録によりますと...

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0:30前後に患者の右脳が発作を起こし出したが、患者はお喋りをして平静に過ごしている。

1:50頃、右脳は発作後の状態にあるにもかかわらず、左脳が痙攣を始める。患者は押し黙って混乱した様子だ。

2:20になると、左右両方の脳が発作後の状態になる。患者は辺りを見回し、まだ混乱している。物を拾おうとした後、ベッドから降りてしまった。


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...とあります。脳波を録るためだったとは言え、その後の患者さんは大丈夫だったのでしょうか?

ともあれ、これから科学技術が発達して、もしも患者の担当医が脳波ではなくこのような脳音を聴くことができたなら、発作が出た時すぐに適切な処置ができるのではないでしょうか。

サイエンスやアートからのアプローチで録られた脳波/脳音ですが、今後の脳科学や医療の現場にも役に立つかもしれません。

Thinkstock/Getty Images


[Via PSFK via FastCo. | Image: Shutterstock / Julien Tromeur via io9

(岡本玄介)

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