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ファミコン本体にカセットを入れて電源をオンにしても、画面がバグってしまった時、私たちは一旦カセットを抜き基板部分にフーっ! っと息を吹きかけていましたよね。基板に付いたホコリを吹き飛ばすつもりでやっていましたし、実際それをするとちゃんと起動していたものです。
でもこれは、サビによる故障の原因となるとなるため、本当はやってはいけない行為だっただけでなく、実際は意味がなかったそうなのです。
では何故、我々はフーフーやっていたのでしょうか? それを脳科学的に説明する動画をご紹介します。ぜひともご覧ください。
YouTubeの「It's Okay To Be Smart」というチャンネルで説明されていた、このフーフーの裏に潜む心理。ほとんどの方々は友達がやっていたのを真似して、ご自身もやっていたのではないでしょうか?
これは、私たちのご先祖様が原始人だった頃から、「1回試して大丈夫だったものはその後もOKだ」、と脳が認識してしまっていたからなんだそうです。
例えば赤いベリーを食べたら毒ですが、青いベリーだったら美味しいというのを誰かが試して聞いていれば、もう青いベリーを食べるのが当たり前になってしまいますよね。
そしてまた、「韓国では密室で寝ている間ずっと扇風機に当たり続けていると死んでしまう」と間違った民間信仰が当然のごとくまかり通っているように、一度こうだと信じてしまった物事は、「他の事実を検証することなく永遠にそうなのだ」と脳がフィルタリングしてしまうのだそうです。
これは社会心理学的に「確証バイアス」と呼ばれる現象です。ウィキペディアによりますと?
個人の先入観に基づいて他者を観察し、自分に都合のいい情報だけを集めて、それにより自己の先入観を補強するという現象である。
そして後付けの理由からもっともらしく、「カセットに息を吹きかけたからちゃんと起動した」というのは、適当に撃ち抜いた壁に後から的を描き、さもド真ん中に命中したかのように見せる「テキサス・シャープシューター・フェラシー」というガンマンのインチキを現す言葉でも表現できるのだそうです。
もしかするとフーフーしていなくても、差し直せばちゃんと起動したのかもしれませんが、たまたまフーフーしてから起動したことを脳が認識し、「Aが発生し、その後Bが発生した。従って、Aが原因となってBが起きた。」と思い込む心理を「前後即因果の誤謬」という言葉でも表せます。これは単に、脳ミソが乏しいデータに基いて、目先の因果関係から自分自身をダマしているだけなんですって。
これらの現象から、ニンテンドー・ブロウが失敗したとしても、脳がその事実を無視してしまい、成功した場合の事実だけをインプットするのです。それは何が正解で、何が不正解なのか分からないこの世界では、成功例というパターンを信じていれば間違いが少ない、太古の昔から備わっている生き残りの知恵なのでしょう。
今ではあり得ませんが、大昔の人々は「羊は草むらから生まれる」、「ネズミは汚れた洗濯物に反応する」といった、間違った常識を疑いなく信じきっていたのだそうです。これまで世界中のファミコン世代が、ニンテンドー・ブロウでゲームが正常起動するというのも、盲目的に常識だと信じてしまった非常識だったのです。
科学という学問は、私たちが信じている間違いに風穴を開けるものです。今回は、どうして私たちが「ニンテンドー・ブロウ」幻想に取り憑かれているのかを、科学の力で解き明かすことができました。ということで、これからはもうカセットをフーフーしなくても正常起動するのだ、と脳に憶えさせましょう!
[It's Okay To Be Smart via The Mary Sue via Kotaku]
(岡本玄介)
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世代ではない人でしょうか。カセットに息を吹き込むのには確実に効果があります。
当時から息を吹きかけるのはカセットを痛めるのでダメだと言われて居ました。
なので極力やらないようにしていましたが、何度やってもダメなカセットが
やると不思議と一発OK。恐らく埃が飛ぶからだと言うのもありますが
恐らく息に含まれる湿度が接点を結びつきやすくする効果と
端子部に帯電している物を吹き飛ばす効果によって復活するのだろうと思います。
少なくとも気休めではなく、確実に効果があった事は
寝る間も惜しんでゲームをしていたから分かります。