エンド・クレジット スタッフ・ロール
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苦労を重ねてやっとクリアした者だけに与えられるご褒美

遥か遠いファミコン時代(それ以前も)から、ゲームをクリアした後には主人公や主要キャラクターたちの後日談的な画像や、スタッフからのメッセージが流れるものが多く、コントローラーを置いてしみじみと過去の冒険を振り返る瞬間が訪れます。

ゲームによってはクリア特典でアイテムやキャラが追加されたり、トロフィーを獲得できたり、難易度が上がった裏面が開放されたりと、新たな扉が開かれるのですが、そのためにも通過しなくてはいけないエンド・クレジット

今回は、Kotaku UKが取りまとめた「ゲーム史上最高のエンド・クレジット15選」をご紹介します。


■『ヴァンキッシュ』


三上真司さんがディレクター、稲葉敦志さんがプロデューサーを勤められたサードパーソン・シューティングゲームの『ヴァンキッシュ』。

エンド・クレジットには、制作にかかわったスタッフさんたちの顔写真が貼り付けられた流星群がこちらへ迫ってきて、プレイヤーが撃ち抜いて行くと、彼らが何の業務だったのかがわかるようになっています。

ちなみにですが、ラストに登場する三上さんの隕石だけは形状が異なり、周囲を回転する衛星も含め何発も撃ち込まないと破壊されない強固さです。

なんとなくナムコ『スターラスター』を思い出すのは私だけでしょうか? こういう画面でプレイヤーがコントロールして遊べるのは楽しくて良いですね。ちゃんとスコアもカウントされていますし。


■『スーパーモンキーボール』


こちらもプレイヤー自身が操作して遊べるエンド・クレジットとなっています。

ステージとしては真っ直ぐの一本道で、バナナが大量に置かれているのですが...空から降ってくるスタッフ名のアルファベットが、地面に着地して障害物となってしまいます。それらにぶつかると、バナナが飛び散ってしまうため、マイナスのスコアでゴールしてしまう可能性もあったりするのです。

でもここに辿り着くまでに、綱渡りのようなステージを越えてきた猛者たちにとっては、そんなに難しいステージではないかもしれませんね。


■『ゴッドハンド』


またしても『ヴァンキッシュ』の三上さん&稲葉さんによる『ゴッドハンド』。

こちらは主人公ジーンを筆頭にみんなで踊るシーンなどが観られる、コメディー路線を大爆走した映像と、「マイ・アーム、マイ・アーム、マイ・アーム、マイ・アーム...」と続く歌詞がとてもキャッチーで、観ているこちらが幸せな気持ちになれるエンド・クレジットとなっています。


■『ロコロコ』


珍妙にしてキュートな生物、ロコロコを操作するPSP用ゲーム『ロコロコ』。サウンド・トラックにはステキな音楽が揃っているのですが、そのハッピーっぷりがゴキゲン過ぎるのがこのエンド・クレジット時に流れるこちらではないでしょうかね。

6色のロコロコが、組んず解れつしながらスクロールしている姿は非常に愛らしいですし、何語かわからない不思議な言語の歌も、聴いているだけで楽しくなってきます。


■『バイオハザード4』


こちらも三上真司さんがディレクターをされた作品なのですが、これまでのエンド・クレジットとは180度ガラっと変わり、なんだか悲しげな作りになっています。

最後に流れる手描き風イラストは、主人公レオン(と最終的にはエイダ)が壊滅させた島に住んでいた、教団に属するメンバーたちの質素にして慎ましやかな暮らし振りが見て取れるものとなっているため、もう全力で「皆殺しにしちゃってホントすいませんでした」...って両手を合わせて頭を下げたくなってしまいます。


■『MOTHER2 ギーグの逆襲』


コピーライターの糸井重里さんがゲームデザインをされた『MOTHER』シリーズの2作目では、エンド・クレジットでありとあらゆるキャラクターが、その名前と共に紹介されています。

それが3分ちょっと続くだけでなく、何処にいたのかサッパリ憶えていないようなNPCですら出てくる辺り、このゲームがクリエイターからとても愛されているのだなぁと感じずにはいられません。その後に流れるスナップショットなんかは、これまでの冒険を思い出させるようで、もしかしたらウルっときちゃう人もいたかもしれません。

そして最後の最後には、もしかしてまた続編が出るのかも? と思わせる終わり方をしていますが、実際『MOTHER3』が出るまで12年もかかってしまったという、振り返ると何だか違った意味で泣けてきそうなラストでした。


■『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』


スタッフ・ロールが流れだすと、これまで冒険をしてきた場所のアチコチが映し出され、オーケストリックなファンファーレが大いなる感動を呼び起こすのです。

もしかすると、全部の『ゼルダの伝説』シリーズで、1番トリハダもののエンディングかもしれませんね。このクレジットに移る直前までのムービーも、プレイヤーに涙を流させるような終わり方をしています。もう素晴らしいの一言。


■『ワンダと巨像』


チームICOが開発したゲーム第2弾は、とても美しく芸術的でいて、終始物悲しいトーンに包まれた不思議なゲームでした。

様々な苦難を乗り越え、禁断の地で十六体の巨像を倒したワンダでしたが、最後は死者に取り憑かれてしまい、「魂を操る術を持つ」と言い伝えられている大いなる存在ドルミンを復活させてしまいます。

ドルミンはワンダと共に、人間たちの手によって封印されてしまいましたが、ワンダのおかげで魂を取り戻した少女モノが代わりに目を覚まし、足を引きずる馬アグロに導かれ、赤ちゃんになったワンダを見つけるのです。しかしその頭にはツノが生えており...? 

塔の上から大空へ飛び立つ鷹が、物語の終わりを告げているようでもあり、新たなストーリーの始まりを想わせるようなシーンとなっています。音楽も繊細で切なく、テレビゲーム史上最高のエンディングのひとつと言っても過言ではないかもしれません。


■『New スーパーマリオブラザーズ Wii』


こちらもプレイヤーが遊べるスタッフ・ロールですが、それが流れる3分の間に4人でコインの数を競うことができます。ご覧のとおり、内容はスタッフ名と役職がブロックになっており、下からジャンプしたり上から踏んづけたりして、ブロックをとにかくブチ壊していくのです。

何もしなければ、4人のキャラはただ踊っているだけなのですが、遊べるのなら遊んだほうが楽しいですよね。


■『マッドワールド』


こちらのエンド・クレジットでは、高速道路でバイクに乗って前方へ突き進むジャックと、その左右には看板となったスタッフ・ロールが後方へと流れていくだけのものなのですが...。

デスウォッチのアナウンサーとして、声だけ登場するハワード・"バックショット"・ホームズと、クリース・クリーリーが3分半に渡りスタッフの役職について悪態をつきまくるという、ユニークかつ笑える作りになっています。

たとえば「どうやってリード・プログラマーと他のを見分けるんだ?/他のプログラマーより遅れないヤツがそうさ」ですとか、「プログラマーはコンピューター言語を話せるんだって?/何故なら誰もヤツらに話しかけないからな。オマエがプログラマーだったとは知らなかったぜ」なんていうのもあり。

そして多くの名前が羅列する時は「オレの別れた女房はコイツら全員と寝ただろうな。/あの夜のことは憶えてるぜ」、「おいインターフェイス・デザイナーってのは.../イン・ハー・フェイス・デザイナーつったか? どうやってそんな仕事に就いたんだ?/オレは"インターフェイス・デザイナー"つったんだよ。/知るかよオレはもう履歴書書いてるぜ」なーんて掛け合いが丁々発止飛び出します。

あまりのやりたい放題っぷりに、聴いているこちらはニヤニヤが止まらなくなっちゃいます。


■『みんな大好き塊魂』


ものすご~く『スター・ウォーズ』っぽい感じの壮大なBGMから、王様が歌い出すという豪華なもの。しかもその間は王様を操って太陽を転がすことができるのです。

いつもはスクラッチ音で話す王様も、この時ばかりは「今ヲ生キロ、大切ナノハ今ナンダモノ!」と肉声を発します。制作に燃え尽きたクリエイター陣の本音なのか、「コレ以上、続編ナンテアルト思ウナ」と言いますが、2006年にリリースされた『みんな大好き塊魂』以降、様々なコンソール用に移植や開発がされています。


■『フラアリー』


ポエティック・アドベンチャーという珍しいジャンルのこのゲームは、プレイヤーが風に舞い散る花びらとなり、他の花々に触れて咲かせていく...という美しくも詩的なゲームです。

エンド・クレジットも非常に爽やかで、各スタッフ名が花の蕾になっています。それに夜の草原や谷間のシーンがとても幻想的。音楽も癒し系で虫の音まで聴こえてきます。ステキ過ぎて思わずウットリ。


■『ポータル』


コードを打ち込む時に出す、俗にいう「黒い画面」がエンド・クレジットという『ポータル』。

ここには画面の右側にスタッフ・ロールが流れ、左側にはインターネット・ミュージシャンと自ら名乗る、シンガー・ソングライターのジョナサン・コウルトンさんが作詞作曲した『Still Alive』の歌詞が出てきます。

GLaDOSではなさそうですが、ボーカロイド的な声色の歌がとても特徴的なエンド・クレジットです。自然体で人間的な歌詞なのに、機械の声が歌うというのが、Valve社なりのジョークなのかもしれません。


■『大神』


巻物がスタッフ・ロールとなり、そこには旅のハイライトが流れる動画も挿入されているだけでなく、平原綾香さん書き下ろしの歌『Reset』まで聴けるラストとなっている『大神』。

アマテラスが歩いている間中、ずっと木の葉やモミジ、雪や桜の花びらが降り注ぎ、日本の四季が感じられます。


■『ダブルドラゴンネオン』


『熱血硬派くにおくん』シリーズでブレイクしたテクノスジャパン社でしたが、1996年に倒産したために、全く新しいコンセプトで『ダブルドラゴン』のリブート版が作られたのがこちらです。

80年代のバブリーで底抜けに明るいテイストに仕上がった、この『ダブルドラゴンネオン』。その最期ですが、ラスボスであるスカルマゲドンがガケから突き落とされる落下中に、スタッフ・ロールが流れます。

おバカ丸出しの歌『The Awesome Song』が長々と続き、最期にはヒロインのマリアンによるアッパーカットがスカルマゲドンの下腹にキマり、ゲームが終わります。




「ゲーム史上最高のエンド・クレジット15選」はいかがでしたでしょうか? プレイヤーが遊べるものから感動するもの、はたまた笑えるものまで様々なテイストがありましたね。

ちなみにここには列挙されませんでしたが、『えりかとさとるの夢冒険』の開発者による隠しメッセージなんかは、また別次元のエンド・クレジットになるかもしれません。

エンディングが泣けたり悲しくなったりするゲームは多々在りますが、さらにその後のクレジットが印象的なゲームに、近年では『デビルメイクライ3』や『アサシンクリードIV ブラック フラッグ』、ポールダンスを踊る『ベヨネッタ』なども挙がるかと思います。他にもし皆さんご存知でしたら、コメントやツイートで教えてくださいね。


The 15 Best End Credits Sequences[Kotaku]

岡本玄介

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RSS情報:http://www.kotaku.jp/2014/09/the-15-best-end-credits-sequences.html