単なるパフォーマンスでも、目立ちたがりでも、子供のためでもありません。
河南省の河南景区には、南太行九莲山という崖だらけの山岳地帯があります。そして、そこでゴミを拾う清掃員として働く、長身の劉建成さんと背の低い張成清さんのデコボコ・コンビのおふたりがいらっしゃいます。
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日頃から環境美化のために、全高160メートルという崖っぷちに引っかかったゴミを拾い集めるこのおふたりは、普段の作業服から...なんと『スパイダーマン』スーツにイメチェンしてしまったのです。
確かに垂直に切り立った場所は、赤と青のクモ男にとって得意な場所ではありますが、それは一体ナゼなのでしょうか? その理由は、ちょっとした心理的作戦と人々の意識改革でした。
現地のウェブサイト「張家口在銭」と「shanghaiist」、そして「捜狐新聞」によりますと、まずこんな高さで清掃員をするだなんて、とても普通の人では出来ない技術を要するのだそうです。
そして、『スパイダーマン』スーツに着替えた理由は、ただ有名なキャラクターだからでも、赤くて目立つからでも、子供に夢を与えるからでもなく、観光客たちに強烈なインパクトを与えて「いつも彼らがその身を危険に呈して働いている」ことを印象付けることが目的なのだそうです。
崖の中腹でゴミを発見!
危険を顧みず、どんどん崖を降りていきます
あちらの国では、市民の美意識がアレなのはご存知のことと思いますが、ホントに何処にでもゴミを捨てて行くんですよね。
店内や路上ならまだしも、何気なく崖からポイっと捨てたものを、誰かが取りに行くとなるとマジで命懸けになるのです。なのでちょっとだけでも「あぁ、あの人たちに拾わせに行くのは申し訳ないな」と思ってくれれば大成功なのです。
頼れるの一本のロープと仲間のみ
崖を降りれば、それだけ落っこちる可能性が高まりますが、人々がゴミを投げ捨てなければ、死と隣り合わせになる回数が減る。その為のアイディアがこれだったということなのです。
中の人はこんな働くおじさんたち
今では観光客の間でも、ちょっとばかり知られた存在となった劉さんと張さん。なのでこれら『スパイダーマン』スーツのおかげでゴミは減ってきているようです。大自然の美観を保つためにも、できれば金輪際そんなポイ捨てがなくなれば良いのですね!
河南景区环卫工扮"蜘蛛侠"悬崖上捡垃圾 [Zhangjiakou Online]
Look: Spider-man out collecting trash on the mountainside in Henan [ShanghaiIst via Kotaku]
(岡本玄介)
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あっちは安全帯が爆発するから無い方がむしろ危険が減る
うちも近所でポイ捨てが目立つようになったからこういう人は尊敬するわ。
しかし捨てている現場は見たことがない。いつ、誰が、どんな風に捨てているのだろう。
最後の写真でなんか感動したw
ゴミのことよりスパイディコスに目が行くわ
中国にもこうして意識を変えようとしてる人もいるんや・・
中国人に同情の意識なんて無いだろ。「ポイ捨てしてもアイツらが拾いに行くんだろ?なら問題ないな」って考える奴が出てくるに決まってる
やっぱり中国全体が悪いってわけじゃないのかもね。
ただ、馬鹿な奴ばかりが表にしゃしゃり出てた(あるいは現在進行形で出てきている)、
ってだけなのかも
命懸けで仕事をする人を見て何を思うか。
申し訳ないか。
彼らに仕事をあげてるんだ。
どうも思わないか。
けっこー、よその国の他人事じゃない気がするわ。
日本人の中でも喫煙者は同程度の民度だから人のこと言えないよ
ゴミ拾い世界チャンピオン!