1984年に『エルム街の悪夢』が公開された時、フレディ・クルーガーというモンスターは人々を震え上がらせる恐怖の存在として描かれていました。しかし、続編が出れば出るほど、フレディのイメージは当初のものとかけ離れていき、今となってはフレディ=ホラーコメディの代名詞のような存在となっています。
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果たして、いつ頃からフレディは恐ろしいモンスターからコメディセンスのあるモンスターへジョブチェンジしたのでしょうか? 今回は、io9が考察する「フレディ・クルーガーが怖くなくなった決定的瞬間」をご紹介します。
「Welcome to prime time, bitch!(ゴールデンタイムへようこそ!)」は『エルム街の悪夢3』に登場する超有名なセリフです。
これはフレディを演じたロバート・イングランドのアドリブなのですが、この時点ですでにイングランドの中で「フレディは女性をテレビに突っ込んで感電死させる瞬間でもユーモアを忘れない」というキャラクターになっているのが分かります。
そう、コメディ路線になったのは『3』よりも前なのです。
実は、路線変更したのはオリジナルの翌年に公開され「シリーズ至上最も残酷なフレディ」とも言われている『エルム街の悪夢2 フレディの復讐』でのこと。では、その瞬間を映像でご覧いただきましょう。
火傷でただれた顔の子供を狙う血に植えた殺人鬼が、怯えるジェシーに脳みそを剥き出しにするショッキングかつ印象的なシーン。一度見たら悪夢にうなされるような恐怖の映像...のはずなんですが、ちょっと待ってください。
これは、ジェシーを恐怖のどん底に突き落とそうとした上での行いなのは間違いありません。しかし、人を恐怖させようとして自分の露わになった脳みそをムニュムニュと動かして見せようなんて、怪物とはいえ随分と体を張った行動です。
確かに子供や極度の怖がり屋さんなら絶叫して寝込むくらいの恐ろしさですが、客観的に物が見られる大人からすると、「えっ、フレディ...? どうして?」となってしまう瞬間でしょう。
イングランドもそう感じたからこそ、『3』で視聴率云々のユーモラスなアドリブを思いついたのかもしれませんね。
[via io9]
(中川真知子)
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