今回の美術のお時間は、カルト映画『ゼイリブ』をモチーフにしたポスター・アートです。
「消費せよ」と訴えかけるイラストの数々には、あの恐ろしいエイリアンの姿が浮き彫りになっています。ぜひともギャラリーでお楽しみください。サングラスのご用意をお忘れなく!!
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1988年に公開された、ジョン・カーペンター監督のSFホラー映画『ゼイリブ』。これは資本主義がメディアを通して、一般市民に消費を促すようマインド・コントロールしているというメッセージを皮肉った、ブラック・ジョークの意味が込められた作品としても有名です。
そして、このコンセプトが、もしも2015年の世の中に蘇ったらいったいどんなものになるのか? をポスターで再現したのが今回の『Consume』シリーズ。パロディーになった元ネタがわかると腑に落ちるかもしれません。
大量生産・大量消費されると言えばファーストフード。その代表格がマクドナルドであり、そのメイン・キャラクターはお馴染みのドナルド・マクドナルドです。まさかこのランランルーなピエロだけでなく、故スティーブ・ジョブズ氏(手の甲の模様にもご注目あれ)までもがあのエイリアンだったなんて......。でも少し納得してしまうのも事実。
インターネット上に存在する、偽物のアイドル(モデルは生ケツ写真で雑誌の表紙を飾ったキム・カーダシアンさん)に従い、トム・ブレイディ選手とビル・ベリチック監督が出場するスーパーボウルを見て時間と体力を無駄遣いし、かつてJELL-Oのプディング・ポップスというお菓子のCMにも出演していたコメディアン/俳優のビル・コスビーさんの知名度(強姦事件で集団起訴されたことでも有名)を信じて、人工的に作られた食べ物を消費し、ガンに罹り早死にせよ。というブラックなジョークに思わずニヤリ。
「io9」で取り上げられていたこれらのイラストは、ニューヨーク出身のアーティスト/ストーリーテラーのハル・ヘフナーさんによるもの。彼はイラストだけでなく、音楽や映像で彼が創作した物語をストーリーテリングするのだそうです。
今回のアートワークも恐らく映画『ゼイリブ』の姿を借りて何かを語っているのだと思われます。ちなみに、まだまだ新作が作られる予定のようで、一定の種類まで揃ったらポスターとして印刷し、気に入った方々に消費(つまり購入)してもらうとのこと。
deviantARTでは、ヘフナーさんのその他のイラスト作品が、そしてfacebookでは、彼の活動がチェックできます。気になった方は、そちらもぜひどうぞ。
Today's Pop Culture Moments Get A They Live Makeover[io9]
(岡本玄介)
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