先日、テレビや映画、ゲームなどの効果音を作るアーティストのグレッグ・バーバネル氏を特集した記事がアップされ、その中で大人気ゾンビドラマの『ウォーキング・デッド』のグロい効果音の作り方が明かされました。
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io9が取り上げた内容によると、骨が砕かれる音はナッツや野菜といった物から作られているそうです。
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「骨が折れる音」はセロリの茎の束です。セロリの茎といっても単体ではなく、大きな束なら重なり合った複雑なポキっと折れた音を作り出すことができます。これによって大きくて力のこもった繊維質な音が出て、とても効果的なのです。
「頭蓋骨を砕く」鋭く硬い音はクルミを使っています。クルミをふたつ握って砕くのです。もしくは、足で優しく踏み砕きます。こうすれば骨を砕くのにそっくりな音ができます。
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また、ホラーに限らず500本以上の作品にクレジットされているバーバネル氏は、湿った音を作る為に布と鶏肉を使うとのこと。
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血が滲み出るような、絞り出す系の音はセーム革(カモシカの皮を植物油でなめしたもの)で再現します。
セーム革を湿らせて重ね合わせ、しみ出させるのです。圧をかけるとゾクゾクする音が得られます。これはとても簡単で効果的です。より激しい音が必要な場合は、この湿らしたセーム革を丸ごとの生の鶏肉の中に詰めます。
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デジタル化が進むエンタメ業界において、効果音を作る「フォーリーアーティスト」は数少ないローテクを駆使する職人。コンピューターでは忠実かつ効果的な音を再現できないということもあり、バーバネル氏のような約30年のキャリアがあって、的確に必要な音を生み出せるアーティストはとても貴重なのです。
さらに、同氏は音を再現するために自ら小道具を組み立てることもあり、どんなニュアンスの音にも対応できるように、常にCraigslistをチェックしたり、ガレージセールに足を運んだりしているそうです。そして、第六感と経験、少しの科学の知識を基に品を選ぶとのこと。
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多くの場合で物理学を必要とします、特に音波技術と共振や共鳴ですね。正しい共鳴を得て、正しい扱い方を知る...そうすれば「少し木質に」とか「少し金属質に」といったニュアンスを変化させることができるようになります。また、周囲を感じる、良い感性を持つことで知ることも可能です。これも物理を学ぶということなんですけどね。
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言葉の一つ一つからバーバネル氏の職人らしさが感じられます。
試しにセロリを買って、骨が折れる音を再現してみたくなったのではないでしょうか? もちろん、食べ物は粗末にしてはいけませんので、試した後はおいしくいただいてくださいね。
なお、バーバネル氏が作った効果音が聞きたい方は、『ウォーキング・デッド』のゾンビ殺害シーンで「天国と地獄」や『ウォーキング・デッド』シーズン5の全キル・シーンをどうぞ。また、ゾンビ役が実際に食べているものを知りたい方は、『ウォーキング・デッド』豆知識集をご覧ください。
[Via Pricenomics, Kottke via io9]
The Walking Dead - Walker Kills set to the "Can-Can" Music[Youtube](Image)
(中川真知子)
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