「こいつだけは誰がなんと言おうと怖い! 」というモンスターはいますか?
そこで今回は、ホラー映画に登場する「悪夢でうなされるほど怖いモンスター」たちをご紹介。皆さんが恐れるキャラクターは入っているでしょうか?
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以下より、ScreenRantによるピックアップをご覧ください。一部ネタバレがありますので、ご注意ください。
■ペイルマン『パンズ・ラビリンス』
おちゃめなんだか、不気味なんだか...。
ギレルモ・デル・トロ監督が、その類稀なる才能を遺憾無く発揮して作った恐怖のモンスターです。青白く弛んだ肌と両の手の平に埋め込まれた目玉、子供を食べるという設定......。ペイルマンの有名なダイニングシーンは何度見てもゾっとします。目を埋め込んだ後に両手をピラピラさせる、あどけない仕草が余計に恐怖心を煽ります。
■貞子『リング』、サマラ『リング』
国境を超えたホラー・ヒロイン
元ネタではハリウッドリメイク版の『リング』のサマラのみがピックアップされていましたが、恐らく日本人には本家本元貞子の方が怖い存在なので、オリジナルも入れました。
「ビデオテープに呪い殺される」という、一見すると子供騙し的なストーリーにも関わらず、その物語の進め方や雰囲気、最終的に飛び出す(3Dという意味ではなく)そのビジュアルは、多くの日本人を恐怖のどん底に陥れ、観客の映画に対する客観性をぶち破り、誰の家にも1台はあるであろうテレビという家電を霊界との架け橋にしました。
ハリウッド版『リング』のサマラは、死後の世界に対する考えが日本とは大きく異なるアメリカで「幽霊」という存在を不動の物にしたと言っていいでしょう。白いガウンと顔を覆うほど乱れた長い黒髪、この2つのコンボに恐れおののいた人が続出。2002年の公開後、ハリウッドホラーに変化をもたらしました。
■ゼノモーフ『エイリアン』
SFホラーのアイコン
SFホラーの最高傑作『エイリアン』に登場する地球外モンスター。H.R.ギーガーの『Necronom IV』の絵画がベースとなっており、1979年に公開されて以来「唯一無二の存在」となっています。
劇場で見た人の多くが、今現在でも「一番怖い映画」に挙げることも多いです。薄暗い地下室、明滅する電灯、かすかに聞こえる唸り声、黒光りする物体......こういった物を見る度に記憶の中のゼノモーフが姿を現し、人々に言い知れぬ恐怖を感じさせます。
■ババドック『ババドック~暗闇の魔物~』
精神を揺さぶる
サンダンス映画祭で高評価だった、ジェニファー・ケント監督による2014年公開の心理ホラー映画。
本作に登場する『ミスター・ババドック』という本に登場するババドックは、『ジキル博士とハイド氏』のエドワード・ハイドとフレディ・クルーガーを掛け合わせ、そこにギーガーのテイストを加えたかのような、不吉で不気味なキャラクターです。
表立って姿を見せることはなく、子供の想像力の賜物なのか、母親の育児ノイローゼから生まれた架空のモンスターなのかの判断がつかない演出でチラチラと登場します。外見的な怖さではなく、シングルマザーで問題児を抱えた母親のギリギリの心理状態や、問題だらけの子供を見て「こんな子供は多少痛い目に合えばいい」と思ってしまう人の抱く不安感が、ババドックを余計に恐怖の存在と感じさせるのではないでしょうか。
■テキーラモンスター『ポルターガイスト2』
酔い潰れ以外でテキーラにトラウマを作った存在
クエスタベルデから祖母の家に引っ越したにも関わらず、旧宅の下に眠る狂信者のケイン牧師が不思議な能力を持つキャロル・アンを狙い、再び取り憑かれる不遇のフリーリング家。酒でも飲まなけりゃやってられないとテキーラを飲むスティーブ・フリーリングを襲ったのは、テキーラの中にいた呪いの幼虫でした。
スティーブの体内に入り込んだ幼虫は、体内で栄養を吸収して大きく、グロテスクに成長します。スティーブは、はもがき苦しんで大きくなった幼虫を口から出産。この嘔吐シーンがとにかく気持ち悪い......!
成長して再び外の世界に出てきた幼虫は、ひとしきりベッドの下で暴れたのち、不完全な体を引きずりながら歯をむき出しに不敵な笑みを浮かべます。この姿はトラウマものです。
■人狼グモルク『ネバーエンディング・ストーリー』
子供にとっては怖い
ウォルフガング・ペーターゼン監督の『ネバーエンディング・ストーリー』に登場するグモルクは、大人になって見てみると大したことないかもしれませんが、幼い子供にとっては悪夢を見せるほどのインパクトがありました。
彼のギラギラと光る目と獰猛に剥きだされた歯は子供たちの脳裏に焼き付いて離れず、ベッドの中で不安な時間を過ごさせました。
■ナチスモンスター『狼男アメリカン』
狼男を越える怖さ
1981年に公開の本作は、特殊効果担当のリック・ベイカーが昼間の全身変身という当時では困難と言われていた場面に挑戦し、アカデミー賞でメイクアップ賞を受賞。当然、狼男も観客に強い印象を残しましたが、さらに恐ろしかったのが、狼男に襲われ重傷を負うも生き残ったディビッド・ケスラーの夢の中に登場した、ナチスの格好をしたモンスター。
夢の中で、家族との団欒を楽しむディビッドを突如として襲ったナチスモンスターたちは瞬時にディビッドの母親、父親、そして幼い兄弟を殺害します。ディビッドは首元にナイフを突きつけられ、大切な人々が残虐な方法で殺されていくのをなすすべもなく見続けるのみ......。最終的にディビッドは夢の中で殺害され、病院のベッドの上で目を覚ましますが、実は彼はまだ夢から目を覚ましておらず、再びナチスモンスターに襲われます。
圧倒的な破壊力、残虐性、突如として全てを地獄絵にしてしまう彼らはモンスターであり、本作の紛れもないスターと言えるでしょう。
■フレディ・クルーガー『エルム街の悪夢』
悪夢といえばやはりこのお方
悪夢ネタでは彼を外すことはできません。フレディは残虐性だけでなく、ユーモアも兼ね備えています。しかし、そのユーモアは度を越しており、彼だけが理解できる領域のもの。
自分たちの力ではどうすることもできない「夢」というテーマ、その中で繰り広げられる殺戮の数々と、本作がどれだけの人々を不眠症にしたかはわかりません。
■魔道士チャタラー『ヘルレイザー』
登場モンスターの中でも別格
『ヘルレイザー』シリーズに出てくるモンスターはどれも恐ろしい外見をしていますが、中でも強烈なのが魔導師チャタラーではないでしょうか?
「グロテスク」という言葉がピッタリなチャタラーは、顔面の皮を剥がされた上に針金で口を両側にピンと引っ張られ、歯茎全体がむき出しという、見るも無残な姿をしています。話すことは出来ず、白い歯をカチカチと鳴らすだけ。何を考えているのか分からないところも非常に不気味です。
そんな彼の真の姿が『2』では明らかになります。実は彼は子供で、びっくりするほどの美少年! これほどギャップのあるキャラクターも珍しいのではないでしょうか。
■ブランドル・フライ『ザ・フライ』
変形がおぞましい
ブランドル・フライは、生まれつきのモンスターではなく、不運な化学実験の結果で生み出されたモンスターです。
ブランドル・フライの肉がデロデロと剥がれ落ちるシーンの生々しさと汚らしさは、さすがボディ・ホラーの天才クローネンバーグ監督といったところ。ブランドルから出てきた中身だけでも十分見た人を慄かせる外見をしているにも関わらず、彼のトランスフォームはここで終わりません。
ブランドル・フライは、ジーナ・デービス演じる恋人のヴェロニカと融合し、人間に近い生物になろうと計画するも失敗。結果的にテレポッドの破片と融合して、足もなくなり、ボロ切れのような状態になってしまうのです。
すでに動くこともままならないブランドル・フライはヴェロニカへすがるような目つきで自分を殺すようにと意思表示し、最後は恋人の手によって終止符を打たれます。この哀れな姿は多くの人の脳裏に焼きついたに違いありません。
いかがでしたか? 訳者は何と言っても貞子。当時はブラウン管テレビが主流で、ゆるく弧を描いたガラスの画面に色々と映り込みました。だから、スイッチが消えていても自分やペットが動いたりするとテレビに何か映り込む。それが恐怖心を持続させました。
10 Movie Monsters That Will Give You Nightmares[Sceenrant]
Movie Creatures That Will Give You Nightmares[YouTube]
(中川真知子)
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