ヘヴィメタル・ファンは物事の分析を好む?


最近になって「ヘヴィメタルを聴くと心が穏やかになる」「メタルファンは他のジャンルのファンに比べて浮気をしない」など、メタルについての科学的分析が続々と紹介される中、また新たな研究結果が発表されました。


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それは音楽ジャンルの好みによって、人間は大まかに2通りの性格に分けられるというものです。

BBCニュースのウェブ版の健康面に掲載された記事によると、共感しやすい、感情移入しやすい人々は、ゆったりと落ち着いた音楽性を好む反面、世界の行動様式知覚の構造といったパターンを分析するタイプの人々は、ヘヴィメタルなどの複雑な音楽性を好む、という研究結果が発表されています。

被験者の数は4000人で、様々なテスト方法によって得られた結果とのことなので、信憑性は高いかもしれません。以下はそのテスト方法です。

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始めに、被験者たちには質問票に答えてもらいました。その内容は自分が共感するタイプなのか、それとも分析するタイプなのかが判明するように考え出された、自身についてのリポートです。


たとえば、乗用車のエンジン構造とデザインについて興味があるかどうか。別項では、他人がどのような感情になるのかの予見に長けているかどうか、といったことを聞いています。


さらに被験者たちには、26種類の音楽ジャンルから短く編集した50曲を聴いてもらい、1から10までで採点してもらいました。


感情移入タイプの被験者たちは、リズム・アンド・ブルース、ソフト・ロック、フォーク音楽に高い点数を付け、系列化タイプの被験者たちは、ヘヴィメタルやアヴァンギャルド・ジャズといった複雑な音楽に高得点を付ける傾向が顕著だったのです。


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なるほど、その結果「ヘヴィメタル・ファンは物事の分析を好む」となったのですね。

「Metal Injection」で紹介されていたこの記事......ちゃんと統計を取ったことはないものの、おそらく「知ってた」と、元々体感していた人もいるのではないでしょうか?

たとえば、叙情的なバラードのような感情に訴えかけてくるような楽曲は歌の世界に共感しやすいですし、超絶技巧のメタルがお好きであれば、プレイヤーの楽器やエフェクター、アンプの種類から曲の構成、ギターソロの音符に至るまで、テクニカルな細部が気になってしょーがないですよね?

しかし、漠然と体感していたことが、こうして科学の力によって定義付けられるのは、非常に有意義なことと思われます。今後もさらなる研究が期待できそうです。

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Science Says Metal Fans Like To Analyze Things[Metal Injection]

岡本玄介

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RSS情報:http://www.kotaku.jp/2015/07/heavy-metal-fans-likes-to-analyze.html