『13日の金曜日』のマルチプレイヤーゲームが資金を募集中


『13日の金曜日』を元にしたゲームはいくつか存在しますが、その中に良作があるか? というと......素直に「うん」とは言えません。じゃあ作ってしまえ! とGun Mediaがクラウドファンディングのプロジェクト『Friday the 13th: The Game』を立ち上げました。


【大きな画像や動画はこちら】

『13日の金曜日』シリーズの生みの親であるショーン・S・カニンガム監督、泣く子も黙る特殊メイク職人であるトム・サヴィーニ氏も関わるとあり、凄い作品になりそうです。

プロジェクトが実現を目指しているのは、1対7人のマルチプレイヤーゲーム。そう、ジェイソン1人に対して7人のキャンプ指導員が立ち向かう(もしくは虐殺される)というシステムです。

ジェイソンを攻撃することも可能なようですが、おすすめはできません。ジェイソンを攻撃しようとした人々が映画の中でどうなったか? 思い出してみましょう。

元ゲームジャーナリストでホラーファンのアダム・セスラー氏(以下の動画で最初にまくしたてる人)は、プロジェクトが公式にアナウンスされる前から自身もかかわるこの「ドリームプロジェクト」について、ツイッターで仄めかしていました。



動画には、映画のシリーズを作り上げてきた豪華製作陣も登場。もちろん今回のゲーム版にも関わっています。

シリーズの特殊メイクを担当したトム・サヴィーニ氏は製作総指揮とシネマトグラフィー担当、映画シリーズ7~10作でジェイソンを演じたケイン・ホッダー氏はモーションキャプチャーとスタントコーディネーター担当。

そしてジェイソンの生みの親、ショーン・S・カニンガム氏も参加し、映画シリーズの音楽を作曲したハリー・マンフレディーニ氏も作曲とオーディオデザインを担当します。

本作は以前、『13日の金曜日』にインスパイアされた『Slasher Vol.1: Summer Camp』というゲームとして存在していました。しかし『Slasher』が正式アナウンスされた後、ショーン・カニンガム氏からこの作品に参加したいとの声がかかり、今回のプロジェクトが実現したとのことです。

製作中のゲームからは、現時点でプレレンダリングされた映像しか公開されていません。



「プレ・アルファ」版のスクリーンショットはこちら。もっと見たい方はKickstarterのプロジェクトページをどうぞ。


『13日の金曜日』のマルチプレイヤーゲームが資金を募集中2

シリーズおなじみの場所に立つジェイソン


『Friday the 13th: The Game』がKickstarterで募集している資金は70万ドル(約8370万円)とかなりの額。

なお、開発中止の『サイレントヒル』に影響されたゲーム『Allison Road』はKickstarterでのクラウドファンドをキャンセルし、『Worms』などで知られるゲーム会社Team17からのオファーを受けて製作されることになっています。

これは目標とする資金目標に到達できそうになかったため。何ヶ月もの間、ずっと注目を浴びていた『Allison Road』ですら目標資金(25万ポンド、約4560万円)を集められなかったのです。

しかし、『Friday the 13th: The Game』はパブリッシャーを介さず、クラウドファンドを利用して制作することで、フランチャイズのアイデンティティーとも言える暴力性やヌーディティなどを失わずに作品を完成させたいとのこと。

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『13日の金曜日』シリーズのファンであれば、ジェイソン・ボーヒーズがやって来たら「暴力、ゴア、ヌード」は考慮すべき要素ではなく、必要な要素だとお分かりのはずです。私たちはこのゲームが映画のシリーズが持つ楽しさ、残忍な傷跡、創造的な殺人などの要素をそのまま届けたいと思っています。


本作が13歳以上の「T」レーティングになるようなリスクを負いたくありません。私たちはそうしたくないのです。ファンは嫌でしょう。


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さらに、クラウドファンディングで資金を集めることでシングルプレイモードの追加も視野に入れているようです。

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シングルプレイ部分ではプレイヤーが経験したことのないようなゲームプレイを提供します。ジェイソン視点の体験です。


シリーズの映画からの名場面をベースにした、いくつかの「シナリオ」を提供します。一人称視点でキャンプ指導員を一人残らず追い詰めて殺していくのです。しかし、キャンプ指導員の立場も忘れてはいません、キャンプ指導員のシナリオも複数追加予定で、そちらでは恐怖に立ち向かい、ジェイソンと対峙しなければいけません...それも絶望的な状況下で!


私たちは少なくとも、17歳以上の「M」レーティングの作品を目指しています。それがこのフランチャイズにふさわしいものですから! それらのシナリオはもしかしたらVRで体験できるようになるかもしれません、そうなれば、スラッシャージャンルに全く新たな視点がもたらされることでしょう!


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執筆時現在、『Friday the 13th: The Game』は目標金額の30%ほどを集めています。中には出資特典に「キャンプ指導員として作中にあなたが登場する」が含まれる、1万ドル(約120万円)の出資をしている人も。

ゲームの完成予定日は明示されていませんが、出資特典の発送は2016年10月なので、上手く行けば来年末にはあなたもジェイソンとしてキャンプ場を恐怖に陥れるゲーム体験ができるかもしれません。

映画のシリーズを作り上げてきた面々が関わり、その上パブリッシャーによる規制も無いとなれば、コアなファンも納得できる作品に仕上がる可能性は高いはず。全てのホラーゲームファンにとっても楽しみな作品ではないでしょうか。


[via Kotaku
Friday the 13th: The Game[Kickstarter]
Adam Sessler[Twitter]
Friday the 13th: The Game - Official Announcement Trailer[YouTube]
Slasher Vol. 1: Summer Camp Images Tease Murderous Multiplayer[IGN]
Allison Road - First Person Next-Gen Survival Horror by Lilith[Kickstarter]

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RSS情報:http://www.kotaku.jp/2015/10/friday-the-13th-the-game.html