10時過ぎだというのにパリの外はまだ明るく、僕の体内時計を攪乱してくれていて困ってしまいます。
・宇宙開発、民間主導時代の到来
ちょっと前になりますが、アメリカの宇宙ベンチャー企業スペースX社が無人宇宙船ドラゴンの打ち上げ、そして国際宇宙ステーションとのドッキングに成功しました。
これまで宇宙開発と言えば国家主導のプロジェクトが中心でしたが、冷戦終結の影響もあり宇宙開発への意欲と予算は下がり続ける一方なのが現状です。
そんな中、ここ最近は宇宙旅行計画も含めた宇宙産業に民間のベンチャーがぽつぽつ参入し続けており、今後は民間主導の形で宇宙開発ブームが訪れる予感がします。
個人的にも一生に一度は宇宙旅行に行ってみたいので、適度な規制緩和をするなど国が民間の開発の足かせにならないような仕組みを作ってくれることを願うばかりです。
★クマムシトリビア その10
読者からのクマムシにまつわる様々な疑問に対して堀川が回答します。
◆ 質問:
クマムシを上手に乾眠させるのにはろ紙を使うと良いとのことですが、他にも上手に乾燥させる方法はあるのでしょうか?(その1)
◇ 回答:
待ってました!これこそクマムシ研究の中でも僕が最も得意にするジャンルなのです。
クマムシの乾燥レシピはですね、色々あるんですよ。ダンナ。
まぁ確かにむしマガvol. 20のクマムシ研究日誌で紹介したように、ろ紙の上にクマムシを乗っけて乾かせるのが一番楽ちんな方法なんですが。
ただ、ろ紙の上に直にクマムシを乗せて乾燥させると、ちょっと問題なことがあるんです。それは、乾眠クマムシに水をかけて復活させた後、クマムシを回収しづらいことなんですね。
なぜ回収しづらいか。それは、ろ紙の表面は、クマムシの爪がジャストフィットするようなザラザラになっているのでクマムシがしがみついて離れにくくなるからです。
これの何が困るかというと、例えば乾眠からさめたクマムシの体の中の変化を調べたい時にはクマムシを分析する必要があるわけですが、かれらをうまく回収できないと実験がスムーズに進まなくなってしまいます。
また、乾燥処理後のクマムシの生存判定をする場合にも、ろ紙の上にしがみついたままのクマムシは動かないことが多く、生きているかどうかを判断しづらいのです。
実験に使わない場合でも、出張などで長期間クマムシの世話をできない時に乾かしておく場合にも、後々復活させたクマムシを培地に移す作業が困難になってしまいます。
そこで僕は、