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平成26年度予算案衆議院通過、「被災地を置き去りにした予算」
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平成26年度予算案衆議院通過、「被災地を置き去りにした予算」

2014-03-03 12:05

    鈴木克昌代表代行・幹事長 定例記者会見(2014年2月28日)

    2月28日、平成26年度予算案が通過した衆議院本会議終了後、鈴木克昌代表代行・幹事長が定例の記者会見を行いました。
    会見要旨は以下の通りです。

    20140228幹事長会見

    【 冒頭挨拶 】

    予算案がただ今衆議院を通過した。補正予算を含めると100兆円を超える史上最大の予算ということになったわけだが、審議時間は明らかに不足をしていたと思っているし、大企業中心、大ばらまき、そしていわゆる財政規律無視というようなことで、非常に大きな問題を残した予算だと思っている。
    その最大の要点というのは、言うまでもない消費税の増税ということになるかと思う。4月1日から消費税が上がるから、何としても年度内に成立させたいということで、結果的には審議時間が犠牲になったわけだが、逆に、だからこそ、慎重な審議をしなければいけなかったと我々は思うし、また、そういう主張をしてきたのだが、残念ながら、巨大与党の前にある意味ではねじふせられてしまったと、このように思っている。

    これで、円安そして消費税増税、消費税増税後の売り上げ減といういわゆるトリプルパンチという形になり、おそらく国民生活を直撃するという状況は明らかではないかと思っている。
    もう一つはやはり、東日本大震災から3年経過をするわけだが、被災地を置き去りにした予算と言っても過言ではないと思っている。

    その、災害と原発事故だが、3年経った今、抜本的な対策が全く打たれておらず、そんな状況の中でも再稼働を着々と進めようとしている今の政権に対して、我々は、国民の生活が第一という立場から考えていけば、とてもこれは許せる状況ではないと思っている。

    【 質疑要旨 】


    予算案、参議院での対応について

    Q. 今日、予算案が衆議院を通過ということだけれども、もちろん参議院が残っているわけであり、党の情勢としては参議院は厳しい状況だけれども、審議時間が犠牲になったからこそ、成立まで抵抗と言うのではないが、残された参議院でどういった形で党の姿勢を主張していくのか。(NHK)
    A. 野党が力を合わせて、衆議院での審議不足のところを徹底的に補ってもらうということだと思う。
    ある意味ではねじれが解消しているので、与党は力で押し切ろうという状況になってくるのかもしれないけれども、そうであるならば、逆に野党の方が本当にしっかりと連携をしていくことで、我党としても他党としっかり打ち合わせをしながらやっていくつもりでいる。
    Q. 巨大与党にねじ伏せられてしまったと、参院の方では野党が力を合わせて審議不足を補うということだが、今回の衆院通過に至る経緯を見てみると、野党が結束できずに分断をする形になり、与党にとってはともても助かったと思うのだが、何故衆院で野党協力というのが出来なかったのか。(時事通信)
    A.

    一概には言い切れないかもしれないが、今各党の中で政策的な調整が十分できていないと、まだ政策協議がなかなか出来ていないというところに、つけこまれる隙があるということかもしれない。

    したがって、例えば今、結いの党と維新が政策協議に入ったとか色々聞いているので、そういうことを進める中で、小異を捨てて大同に就くというような動きが出てくれば、与党もそう簡単には突破できないと思うけれども、今は、各党それぞれバラバラというような間隙を与党に押し切られているというのが否めない事実ではないだろうか。


    安倍総理、集団的自衛権行使をめぐる憲法解釈の見解について

    Q. 今日の予算委員会で、総理が集団的自衛権の行使をめぐる憲法解釈の見解について、閣議決定の前に国会で議論する考えを示しているけれども、これまでの閣議決定後に国会で議論するというのを軌道修正した形である。これについてどう思うか。(共同通信)
    A.

    戦後一貫して保有はすれども行使は出来ないのだと歴代の内閣は言ってきた。それをここで解釈を変えて行こうというのは、非常に憤りを感じる。では、今までの歴代の内閣の答弁というのは一体なんだったのかと。

    どういう形でやっていくのか、おそらく解釈で乗り切っていくということだと思うけれども、私たちとしては、それは許されないと思っている。

    本当に変更するということであるならば、憲法を改正していくというのが私は常道だと思っていて、これだけ長い間言い続けてきた、まさに自民党政権が長かったわけだから、その自民党政権でそういった解釈を変えるというのは許されないと思うし、国会で先にその議論をするというのは当たり前の話で、その段階で我々は主張すべきことを主張していこうと思っている。


    河野談話、検証チーム設置について

    Q. 河野談話について、官房長官が政府の中に検証チームを作って検証していくという風に述べられた。これついてはどのようにお考えか。(共同通信)
    A.

    いずれにしても、安倍内閣というのは国家主義に前のめりの内閣だから、その内閣の中に検証チームを置いて、内閣で検証しようとしても、ある意味では結論が見えていると思っている。

    アジア外交で今これだけ大きな問題がある中で、なぜ今やらなければならないのかと、仮にどういう形になろうとも検証をするという行為自体がまた新たな波紋を起こすということになっていくと思う。
    だから、そういう意味では国会内に検証機関を置くとか、政府内で検証をすると言っても、私はむしろ今やるべきではないと、いたずらに外交を混乱をさせるべきではないというのが私どもの考えである。ものすごく影響は大きいと私は思う。

    河野談話というのは、一定の定着をしてきているわけだから。村山元総理もやはり、その必要性はないということを当事者の一人としておっしゃっているけれども、私はその通りだと思う。
    逆に、安倍さんが今ここでやらなきゃいけないということを国民の皆さんが理解をするような説得が出来るかどうかである。私はそんな理由はないと思う。


    みんなの党、総理との戦略対話呼びかけについて

    Q. みんなの党の渡辺代表のこと、みんなの党の政策実現の為に総理との戦略対話を呼びかけているけれども、同じ野党としてこうした行動についてどのように見てらっしゃるか。(共同通信)
    A.

    今の渡辺代表の発言を見ていると、むしろ野党というよりもゆ党、ゆ党よりも更に与党寄りというような感じがするので、そういう考えの下で政策協議をするというのは、一つの流れかもしれないけれども、しかし、今までおっしゃってきたこととかなり大きな違いが出てくるはず。

    その辺をどのように言っていくのか、ある意味では本当に改革の中でも最も革新的な事を言ってきた渡辺さんだから、それが今これだけ国家主義に前のめりの安倍政権と何を今協議するのか、ちょっと分からない。

    ただ、基本的には他党のことだから、我々外のものがいらないことを言う必要はないかもしれないけれども、その辺をよほどしっかりと支持者に対して説明した方がいいのではないかと思う。

     

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