こんばんは。零号機です。
今月の23日は「闘牌列伝 彩媛祭り」が行われます。
当初この番組タイトルとして「闘牌列伝 高学歴祭り」の候補もありました。あまりに直球過ぎて今回の「彩媛祭り」となりましたが。
麻雀界は意外と学歴の高い人が多いです。
古くは日本の最高学府、泣く子も黙る東京大学の出身プロと言えば、言わずもがなの「東大式麻雀」井出洋介プロが有名ですね。最近では『東大を出たけれど』でお馴染みの須田良規プロがいます。世間一般でもそうなのでしょうが、麻雀界でも「東大」というブランド力はかなり強いですね。東大出身のプロはその辺りを理解し、麻雀界で東大のネームバリューを上手に使っているようです。
早稲田・慶応ももちろんたくさんいて、特に早稲田は麻雀プロに石を投げると早稲田出身者に当たるような気がします。故・飯田正人プロや、麻将連合代表の忍田幸夫プロ、三冠王の村上淳プロも早稲田出身です。今回解説の仲林圭プロも早稲田出身です。バンカラな校風と麻雀がマッチしているのでしょうか。
MARCHにニッコマ。関関同立。
みなさんも、知ってるプロで高学歴なプロに思い当たるのではないでしょうか?
今回の闘牌列伝では、才媛才女な高学歴女流プロが激突します。松嶋桃プロが京都大学、水城恵利プロは中央大学、西嶋千春プロは早稲田大学、そして浅見真紀プロは千葉大学出身です。日本が誇る有名大学の女流プロが集結しました。知性派女子の楽しみな対局です。
そんな知的な対局者の中で、浅見真紀プロは千葉大学の工学部デザイン学科出身だそうです。
千葉大学のデザイン学科は、「プロダクトデザインといえば千葉大」と言われる程、その業界では国内最高峰、工業デザイン界の東大と呼ばれる程の大学だったりします。
浅見プロは入学当時から教授が目を付ける程の優秀な生徒だったそうで、在学中の成績はトップクラス。優秀な成績でそのまま大学院に進学し、卒業後はプロダクトデザイナーとして有名企業からの内定ももらっていました。
ですが、当時から麻雀店でアルバイトをしていた浅見プロは、将来は麻雀の道に進みたいという夢?があったそうです。卒業が近づき、麻雀プロになることをお世話になった教授に言うに言えず。悩みに悩み。何日も悶々としてすごしたそうです。
結局、彼女は内定を蹴り、打ち込んだ研究をすべて捨てて、麻雀プロになることを選びました。麻雀が好きで好きで。麻雀に携わり生活していきたい――。
今回対局する4人の女流プロは、有名大学を卒業し、麻雀プロになることを選択しました。
彼女たちに限らず、大学を普通に?卒業した人が麻雀界に入るケースを考えると、どうしても「ドロップアウト」というネガティブなワードがつきまといます。『東大を出たけれど』の「けれど」の部分に全てが集約されているのですが。「麻雀」が好きでも、「麻雀界」はまだまだ安心して飛び込んでいける世界ではないわけです。
大学出身者が安心して進路として選び、生活が成り立つ世界になる日を構築することは、今後の麻雀界の一つの課題だと思うのです。自分のお世話になった教授に「麻雀界で働きます!」と胸を張って報告できるようにならないと。自分の子供が麻雀界に入れたと親が泣いて喜ぶ日が来ないと、麻雀界に明るい未来は来ないのではないでしょうか。
松嶋桃プロは京大卒業後ロースクールに進学するほどの才媛ですが、彼女は子供の時から彼女曰く「ふわふわ」していたそうです。小さい時から親や周りの言うままに流されて生きてきて、なんとなく京大に入学しました。在学中も特にやりたいことも見つからず、流されるままロースクールに進学。世間一般から見たら憧れのバリバリエリートコース一直線のように見えますが、すべて特に自分で選んで進んだ道ではなかったそうです。
そんな彼女が人生で初めて選んだ選択が「麻雀プロ」になることだったそうです。大好きな麻雀の世界で生きていく。松嶋プロは人生で初めて、自分の行く末を自分自身で決定したそうです。松嶋プロはその決断できたことがそれが幸せで、嬉しくて、たまらないそうです。
京大出身、司法試験も受験した彼女。
麻雀プロになるという選択は、世間一般では「ドロップアウト」のように見えるかも知れません。
闘牌列伝のPV用のインタビューの中で、松嶋プロに聞いてみました。
「エリートコースを捨てたことに、後悔はないですか?」
不安定な業界だというのも知っている。
まだまだ未熟な世界だというのもわかってる。
でも、エリートコースを捨てて、麻雀プロになったことに一切の後悔はないと。
自分で選んだ大好きな麻雀界で、今活躍できているのが何よりの幸せだと、晴れやかな笑顔で明るく答えてくれました。それは10年先の麻雀界を指し示してくれるような、素敵な素敵な回答でした。
まだまだ不安定で先の見えにくい麻雀界ではありますが、今回出場するような女流プロたちが麻雀界を変えていってくれるのではないでしょうか。どの分野においてでも、秀でた才媛の活躍は世界を変える大きな大きな力となります。これからまだまだ増えるであろう、才媛女流の活躍で、麻雀界が、世間に胸を張れる業界になることを祈りつつ、今回の対局楽しみにしてみたいと思います!