ども、イケダミノロックです!
2017年秋、ギチくんの拘りでHMRの1st.LPのCD化はNO→2018年夏、ギチくんが階段で転んで頓挫→2018年末、アンダーセル倒産の煽りで自分でレコーディングしたバンドの音源権利を自分で買わされる→2019年6月、ギチくん訃報の煽りと台風、そして俺が忙しいせいでさらに延期→2020年2月22日、やっとCD化できたぞ!!
……という苦節3年間の裏話を記してきました。苦労したぶん、俺にとって当アルバムに収録されている楽曲すべてが自分の子供みたいに愛おしい存在です。
今回はイケダミノロック視点でのアルバム収録全曲解説をしたいと思います! 解説順は収録曲が一番多い「HEAVY METAL RAIDEN1stアルバムCD(海外盤)」準拠とさせていただきますので、よろしくお願いします!
【DISC 1】
01.All or nothing(『雷電 II』/STAGE 3)
2011年11月23日デビューライブのテイク。楽曲アレンジはキーボードの鶴窪くん。メインメロディをキーボードの鶴窪くんと俺のギターでまず交互に弾き、サビでユニゾンになるのが渋いね。ギターソロは前半がWASi303さんで後半が俺。ギターソロ終わりの2ループ目のサビ前のコードが1ループ目と違うというハメがあります(笑)。ライブを9年やってきたけど、セトリから外れたことあったかな? いまでも弾いていて楽しい曲だね。ソロ後のブレイクでドラムがミスってるのはご愛嬌だ(笑)。
02.Dawn of sorrow(『雷電 III』/STAGE 3)
同じく初ライブ時のテイク。ゲイリー・ムーアとか、あのへんっぽいメタルバラード。メインメロディが俺のギターでギターソロはWASi303さんが担当。最後のサビの繰り返しがとても難しい。当日は初ライブということで色々ミスっております(笑)。また、この曲は10曲以上演奏するようなフルライブでは休憩曲としてセトリに追加されます(笑)。アレンジ担当は鶴窪くん。
03.Advantageous development(『雷電 IV』/STAGE 5)
同じくライブテイク。佐藤豪さんの名雄であるタケイさんが作曲を担当するノリノリでかっこいい人気曲。ギターメロとソロは俺が弾いてます。WASi303さんのオールダウンピッキングのバッキングにも注目です。あのドライブ感を出すには死ぬほどの修練を積まなければ実現できないからね。エンディングのバックのギターソロは当時俺のアドリブでしたが、最近はこの曲をライブでしばらく弾いてなかったせいで「アドリブをコピー」するハメになりました(笑)。なおアレンジは豪さんが担当。
04.Can't retrace(『雷電 IV』/STAGE 2)
こちらも初ライブのテイク。まだ演奏が初々しいですね(笑)。現在は川瀬くんにBPMを委ねる凶悪な速度になってるんで、ある意味貴重なテイク。メインメロ、ギターソロは俺が担当。このテイクのギターソロは俺が盛大にポジションを間違えてます(笑)。面倒だからそのままで(笑)。
05.A stormy front(『雷電 IV』/STAGE 1) 初ライブの大トリを飾った曲ですね。弾いてる瞬間をいまでもよく覚えています。イントロのボスハンドタッピングからAメロのギターが俺で、BメロのギターをWASi303さんが担当。ポイントはWASi303さんが弾いてるBメロのバックで鳴っている豪さんのスラップベースですよね。ヘビメタなのにスラップ!? いやいや最高ですよ! サビメロディは俺のギターで、ユニゾンフレーズからのギターソロはWASi303さんが担当。『アカとブルー』楽曲みたいな、現在のHMRの演奏スタイルの基礎が既にこの曲にはあるよね。しかも初ライブ演奏なのにみんな上手いんだよ(笑)。奇跡のテイク! なお楽曲アレンジは豪さんが担当しています。
06.Task Force(『ライデンファイターズ』/STAGE 1)
テクノの繰り返しフレーズをギターリフに差し替えたHMRの新機軸サウンドだね。グルーヴ感が独特だからライブ演奏はわりと難しい(笑)。もともとテクノ曲ゆえ、ギターソロもフラッシーなフレーズにしました。じつはこれ、レコーディング時に一回しか弾いてない、まさに一発テイク! やべえ!! この曲のアレンジは豪さんが担当しています。
07.Go To Blazes!(『雷電』/ボス戦)
作曲は初期のセイブ開発のサウンド・佐藤亜希羅さん。最初に『雷電IV』をプレイしたとき、2面ボスでこの曲が流れてきたのを聞いて以来、絶対に生演奏したかった曲。ライブでも初期の頃から演奏していましたね。改めてレコーディングすると曲のメインリフが全部ダウンピッキングで難しい(笑)。ギターソロは俺が担当でメタリカのカーク・ハメットっぽく弾いてます(笑)。
08.Repeated tragedy(『雷電 II』/STAGE 1)
佐藤豪最大のヒット曲にして、シューティングゲーム史に残る名曲! メインメロディは俺のギターで、中間のソロは鶴窪くんのシンセソロとなってます。1ループしてイントロに戻るときの展開が、ウワモノのメロディは同じなのにコードが違うという、めっちゃシビれる豪さん節。この曲もWASi303さんが弾くバッキングが全部ダウンピッキングでメタルらしさを支えてくれていますが、下手すると右手が死ぬやつです(笑)。また、実験的に俺のメロディギターにコーラスエフェクターをかませてみました。
09.Destiny(『バイパーフェイズワン』/STAGE 8)
自分で「やりたい!」と提言した曲なのに、弾くのが激ムズで当時のレコーディングで一番苦労した曲です。イントロのアルペジオっぽいフレーズはぜんぶ俺がダウンピッキングで弾いてます。大ラスで転調し、ギターのポジションが同じフレーズなのに運指がまったく変わってしまい、頭がこんがらがります(笑)。あとサビの川瀬くんの2バスを織り交ぜたドラムも注目!
10.Can't retrace[HIGH-SPEED ARANGE](『雷電 IV』/STAGE 2)
ライブで持ち曲が少ない頃、アンコール代わりに「2周目ver.」として同曲二回目を高速で演奏するってのを始めたんですが、これが盛り上がってね(笑)。レコーディングしたことで完全に高速版がオフィシャル化した感じだね。このテイクはBPM180とか200とかでしたっけ? とにかくクッソ速いです。川瀬くんの安定した2バスが凄いので心してお聴きください(笑)。
【DISC 2】
11.Flap Toward the Hope[New Rec ver.] (『雷電 II』/STAGE 7)
デモCDでもレコーディングしているし、ライブでも最初から演奏していた楽曲。このテイクはbootreg! records版の特典ディスク用に再レコーディングされたもの。メインメロディを俺とWASi303さんのギターハモりとなっており、このテイクをそのままライブ再現するのは難しいかもってくらい複雑です(笑)。ギターのオブリなどは俺が弾いてますが、最後にWASi303さん→鶴窪くん→俺の順でソロ回しがあります。このへんは初期のライブから同じ展開だね。ちなみに楽器のアレンジはWASi303さんが担当しています。
12.Destiny[Outtake ver.] (『バイパーフェイズワン』/STAGE 8)
これも特典ディスク用のアウトテイク。ギターとシンセのミックスが異なり、こちらはギター寄りのサウンドになってるみたい。もともとこの曲は佐藤豪さんが『雷電II』の最終ステージ用に作曲した曲なんだけど、ゲーム画面とのシンクロが悪いため、当時はお蔵入りしていたそう(実際『雷電II』の最終ステージは2面の曲が再利用されるのはそれが理由かな?)。つまり『バイパーフェイズワン』の曲だけど、実際は『雷電II』のために作られた曲……実質「雷電曲!!」ということで我々が演奏することになったわけだ(笑)。あと最後にぜんぜん関係ないけど、この曲のイントロ弾いてると『聖闘士○矢』のOPを思い出すんだよ! 俺だけ?(笑)。
13.Can't retrace[NORMAL SPEED ver.] (『雷電 IV』/STAGE 2)
こんなテイクもレコーディングしてたんだな、まったく記憶がなかった(笑)。ハイスピードバージョンがシューティングゲームの2周目弾速に例えると、こちらのテイクは1周目相当の弾速だね(笑)。ギターを速く弾ければ偉いってわけじゃないから、コピーする場合はこちらのテイクからコピーするのを推奨します!
14.Repeated tragedy[WASi303 solo ver.] (『雷電 II』/STAGE 1)
みんな大好き『雷電II』曲のソロパート差し替えテイク、まずはWASi303さんのギターから! WASi303さんと俺のギターソロに対するアプローチの違いを楽しめるのはもちろん、WASi303さんのギターソロは俺には思いつかないフレーズが飛び出すので、とにかくカッコいいですよ。
15.Repeated tragedy[Ikeda Minorock solo ver.](『雷電 II』/STAGE 1)
こっちは俺がギターソロを弾いたテイク。2015年とか2016年くらいかな? 鶴窪くんが欠席したライブがあって、この曲のソロパートを俺がギターで弾いたんだよ。そのとき弾いたフレーズを再現した感じ。ちなみに鶴窪くん欠席用の保険ギターフレーズは他の曲にも存在しています(笑)。
16.All or nothing(『雷電 II』/STAGE 3)
もう8年以上も前に録音したテイクなんでいろいろ若いね(笑)。当時サクセスさんにサウンドレコーディングブースが存在しないため、レコーディングはPODなどのアンプシミュレーターからのライン録音。ドラムもデモCDは打ち込みとなっています。また、俺自身が当時フロイドローズ搭載ギターを使っているため、少しだけアームプレイが聴けるのがポイント。
17.Flap toward the hope(『雷電 II』/STAGE 7)
ほぼWASi303さんのギターによりレコーディングされています。俺はちょこっとソロ弾いて足しただけのまさにデモテイク。全体のギターサウンドがWASi303さんが最初期に使用していたヤマハ・パシフィカの音ですね。また、WASi303さんは原曲にオリジナリティあるギターリフを足すアレンジが上手く、近年では『アカとブルー』楽曲でカッコいいギターリフをたくさん聴かせてくれました。WASi303さんはゲームミュージックコンポーザー界屈指のリフメーカーですよ!
18.Dawn of sorrow(『雷電 III』/ STAGE 3)
アルバムに採用された同曲ライブテイクは最後の大サビの展開でやらかしているため、正式な演奏はこちらのテイクとなります(笑)。みなさんこちらが正解です、ライブの予習はどうかこちらのテイクで!
19.Advantageous development(『雷電 IV』/STAGE 5)
このデモテイクをもとにライブではギターの装飾を足していった感じです。俺のギターに関してはライブテイクとこのテイクを聴き比べるとぜんぜん違うので面白いと思います!
20.Can't retrace(『雷電 IV』/STAGE 2)
また違うバージョンだ(笑)。この時点ですでにこの曲は完成形に近いですね。このテイクを録音した当時の俺は、サビメロディの前半と後半で使用ピックアップを前半フロント、後半リアと切り替えて演奏していました。え? なぜいまはやらないのって? 速すぎてできねぇんだよ!(笑)。
21.A stormy front(『雷電 IV』/STAGE 1)
このデモテイク録音は苦労した。先程述べたとおり、当時の俺はフロイドローズ(ロック式トレモロブリッジ)搭載のギターをメインで使用していたため、サビのフレーズはかなり力入れてベンドしないとピッチが足りなくなるのよ(フロイドローズの構造上、弦を元の位置に戻そうとするため)。フレーズ自体も運指の関係でベンドしづらくて2重苦(泣)。何時間も苦戦していたら力がなくなり、本当に指が動かなくなってさ(笑)。当時の旧サクセスビル喫煙所で、1時間くらいWASi303さんと休憩して回復を待ってから再チャレンジみたいな感じで。レコーディングが深夜まで終わらなかったよね。本当に当時の俺が大苦戦してレコーディングしたテイクなんでぜひとも聴いてくれ!
というわけで、駆け足で楽曲解説させていただきました。メンバーそれぞれ各楽曲に対する思いは異なるでしょうから、ほかのメンバーの解説もいつか見てみたいですね(笑)。ひとまず、過去の我々がお客さんに喜んでもらうために、本気の努力と本気の真心かけたサウンドが詰まっている「HEAVY METAL RAIDEN1stアルバム」をどうかお手に取っていただければ幸いです。 そして、当アルバムを購入いただいたみなさまには最大級の感謝を! ありがとうございました!
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(完)