エロゲ屋社長日誌第8回：スタッフを増やそうと思うとき
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エロゲメーカー【チュアブルソフト】代表のイシダです。
「スタッフが足りないなあ」と感じつつバタバタとお仕事をしていたらブロマガ執筆の間隔が随分と空いちゃいました。せっかくなので今日は「求人」について書いてみようと思います。直前のブロマガまででエロゲ業界の職種について書いてたことにも繋がるし。
さて、チュアブルソフトでは5月初頭から新規スタッフを雇用しました。職種は「グラフィッカー」です（一方で前「プロデューサー」のひかげが旅に出たので私が「プロデューサー」に復帰したりもしてますが）。現状では更に「グラフィッカー」「プロデューサー補佐」が足りないので早いところ予算の調整をして募集したいなと思っています。
社長になる前は、求人について「なんか新事業の計画が固まって、その為の予算もしっかりあって、じゃあいっせーのせで募集開始だー！」みたいなものかと思ってたんですよ。ところがうちの場合はまったく逆で、もっともっと節約したいからスタッフを増やすイメージ。
◆例１：
CGの彩色を外注さんにお願いするとプロらしく綺麗に塗ってくれて助かるんだけど、この作業の一部を内勤スタッフに対応させて塗りのスキルを上げてもらった方が、将来的には会社の得になるんじゃないか？
→内勤＆グラフィックチーフの指導下でスキルアップ＆生産性アップしてもらう
※塗りのリテイク指示等を口頭で随時簡単にできるのでチーフも楽ちん
→同数同質の彩色を効率的にできるようになり、かつ将来は原画候補にも？
→外注費と人件費のバランスを取りつつ節約になる
◆例２：
プロデューサー（P）やディレクター（D)の仕事を補佐してくれる人を増やした方が、PやDがより大きな利益を上げるための仕事に集中できるんじゃないか？
→PやDの勤務時間は使い方次第で大きな利益を生めるもの
→補佐のお陰で可処分時間が増えるなら、その人件費以上の利益を狙って仕事すべき
→補佐してくれる人もいずれはPやDに成長して利益を生んで欲しい
「事業拡大だー！求人だー！」じゃなくて、「もっと効率的にしたいな」が原点なのですね。チュアブルソフトではゲーム制作のペースを上げていますが（『ラブらブライド』の発売直前にはもう『ノブレスオブルージュ』の制作発表をしました）、これも事業拡大というより効率化の一環なのです。
つまり、「スタッフを増やそうと思うとき」は「効率化するのは今！と思うとき」となります。新卒一括採用とか無理だわー。
では、どういう方を採用したいか…というのは次回のお話にしましょうか。事務方としてチュアブルソフトへの就職に興味があるという方からもお声がけ頂くこともありますしおすし。
皆様の質問やネタをお待ちしておりますのでコメント欄をご利用下さいな。
続く！
※過去の記事へのコメントに気づきにくい仕様となっています（コメントを頂いた旨の通知は私も確認できるのですが、どの記事へのコメントかは分からない為）。私のレスが遅い場合には、最新の記事にその旨のコメントを頂くか、Twitterでリプライを飛ばして下さい→@twit_chu
D社代表……
表舞台から姿を消したはずでは……！？
常に忙しい状態であれば、本業務であるグラフィックの仕事以外でもフレキシブルに手伝ってくれる仲間（社員）がいた方が効率的かつコスト的には悪くないですからね。
D社とはいったい・・・？
Dがまだこれだけの力を有していたというのか！？
>>1の人気にShit
なんだただの百合ゲームじゃないか
Dいろんな意味で乙です
エロゲ作ってる途中に「俺、何やってんだろ・・・」って突然賢者モードとかにはならんのですか？
将来シナリオライターでエロゲ業界に入りたいのですが、シナリオライターを募集するタイミングと、求めるものはなんですか？是非教えてください
パイの大きさはそんなに変わらないから、メーカーは量産で発展を狙うしかない。
予算を拡大できないなら、効率を上げるしかない。
職人を自前で育て保護することが高効率化に繋がるというのは、人件費の安い海外に
製作を委ねるアニメ業界とは違う思想が働いていて興味深いです。
クオリティの維持が会社維持にシビアに影響するということもあるんでしょうね。
チュアブルソフト（著者）
コメントを一杯頂いてあばばばばってなったよ！
＞Ｄ社代表さん
就任2年に満たない若輩者ですので、よろしければ「多角的」の具体例についてご教示下さいますでしょうか。
＞mrk2_kiriさん
スタッフには長く弊社で仕事をして欲しいと思う一方で、独立したいという希望については喜んで背中を後押ししたいとも思っています。各業務にブラックボックスを作らず、流動性を持った組織づくりという意味においても「組織の効率化」をできるようにしたいですね。
＞OG-chanさん
組織のマネジメントとして最近ずっと考えている問題です。考えているだけでは何も進まないのでずいずいと行動に移していますが、その中でも毎日「もっと上手にできないかな」と悩みます。
＞マーさん
児童ポルノ禁止法改悪の動きについては当然存じておりますが、今回の記事とどう関係するものとお考えでしょうか？
また、「検閲」の意味をどの様にお考えでしょうか？
＞シモハラELさん
そうは言っても、やはり各スタッフの本業に専念してもらえる環境づくりをしたいですね。
＞Aliceさん
ああ、確かにこのリンクバナーではそう見えますね。今後改良します。
ちなみに『ノブレスオブルージュ』は乙女銃士の園に主人公が女装潜入するエロゲです。押し倒されてる方が主人公くん。
＞笑笑笑さん
エロゲ制作はシグルイなので賢者になってる暇はないのです。ぬふぅ。
＞アルヴァトロンPさん
端的にご回答するのが難しいですね…。
タイミングとしては「制作ライン増加にともなって企画立案から協力してくれるライターさんが欲しい時」や「スケジュールが切羽詰まっていて急遽助っ人ライターさんが欲しい時」など沢山あると思います。
求めるのは「〆切とディレクターの指示を守る人」「音信不通にならない人」「出来ないことを出来ると言わない人」でしょうか。勿論、同人などで活動実績があると我々も判断しやすいです。
＞sorahikoさん
海外の外注先調査も行なっているのですが、人件費の安さを偏重し過ぎるとせっかくの自社の強みを失ってしまいそうで怖いのです。
だったら自社の強みを伸ばした上での効率化と競争力維持に繋げたいなーと。
エロゲユーザーさんはクオリティに対してとても敏感ですし。