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彼とはずっとセックスレス。でも、結婚したい。
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彼とはずっとセックスレス。でも、結婚したい。

2016-06-06 12:30
    なんとなーく話しにくい。でもいったん誰かが話し出したら「私も私も」と言い出す子たちが続出する話題、それが「セックスレス」。

    雑誌VERYの「妻だけED男」対談のように、夫婦間のセックスレスについてはそこそこ話題になっていますが、結婚していないアラサー女性も実は結構、セックスレスに悩んでいることは多い。見ている限り、アラサーになると、20代なかばの頃よりも葛藤が顕著になってくるように思います。

    結婚を取るか? セックスを取るか?

    なぜ葛藤が強まるかといえば、アラサーになると「結婚」という超巨大イベントが女の頭の中を占めてくるからです。特に「数年付き合っている彼がいるけれどセックスレス」状態のアラサー独身女にとって、「セックスと結婚」は死活問題です。

    「彼とは本当に仲がよくて、もはや老夫婦っていうか?でももう年が年だし、結婚するなら彼かなって思うんだけど...」

    でもセックスレス。

    「彼と一緒にいるといろんな意味で安心できる。仕事は安定してるし、結婚相手としては文句ない。彼となら子供を育てられると思うんだけど...」

    でもセックスレス。

    このような「パートナーとしての相性・スペックは文句なし、仲がいい、でもセックスレス」状態になると、アラサー独身女性は「結婚を取るか? セックスを取るか?」という究極の2択をせまられているように見えます。

    アラサーだもの、性欲ドリブンではいられない

    10代や20代前半はもっと物事は簡単でした。「彼とのセックスに飽きた」「もっと気持ちのいいセックスをしてみたい」「彼との相性がイマイチ」「いろいろな人とセックスしてみたい」「セックスレスになった」という状態になれば、別れて次の相手を探すといった手段を気軽にとれました。モチベーションは「まだ次が探せる」「もっと相性のいい人がいる」という期待です。

    しかしアラサーともなると、若い時のように性欲ドリブンではいられなくなってきます。恋愛を重ねるうちに、女たちは学びます。セックスの相性がいいからといって性格の相性がいいわけではなく、むしろ「体は好きだけど、中身・スペックはイマイチ」という男の方が多いということに。

    「結婚できるパートナー」を探す難しさ

    一緒にいて心地いい相手を探すことが困難だと知っているアラサー独身女性たちは、「性欲よりも結婚適正」があるパートナーがいる貴重さを理解しています。

    これまで培ってきた信頼と愛情もあるし、性格に対する不満は何ひとつない。親や友人から「もう付き合って何年? 結婚しないの?」と言われる。既婚者たちからさんざん「恋愛と結婚はまったく別モノだからね」と釘を刺されてもいる。

    そんな状態では、もう「セックスに不満だからネクスト!」とはなかなか言えなくなっています。

    この人を逃したら次がいないかもしれないという焦り

    さらに「絶対に結婚したい」「20代のうちに結婚したい」という結婚願望が強い人の場合、「この人を逃したら20代のうちに結婚できない」という焦りが生まれます。

    今の彼と別れて、新しい人を見つけて結婚するに至るまで最速で半年、平均2〜3年はかかると仮定して、「よし! 次を探す!」と踏み切れる女性はそこまで多くはありません。さらに彼ととても仲が良かったり、他の人とは比べものにならないくらい彼のスペックが高かったりする場合、「この人を逃したら次がない」という焦りはさらに高まります。

    彼とはセックスレス。でも、結婚したい。

    このように、アラサー独身女性はセックスのことに悩みながらも「でも、結婚したい」という願いのために、セックス問題に蓋をしようとします。

    セックスが最高でも結婚できる性格じゃない男はいくらだっているし。

    恋愛と結婚は別物だって既婚者はみんな言うし。

    彼以上のスペックの人なんていないし。

    結婚したら彼が変わってくれるかもしれないし。

    子作りのセックスはするだろうし。

    結婚は結婚で、性欲はセフレで発散すればいいし。

    自分を納得させる言い訳、未来への希望、諦めと開き直りが入り混じった感情で、彼女たちは「結婚したい」と夢を語ります。顔中に「でも不安」という言葉を貼り付けながら。

    セックスレスが悪いのではない。不安を残すことが悪いのだ

    「結婚は別モノ」と思おうとしている人、結婚すれば状況が変わることに希望を託す人、最初から不倫上等で臨む人、それぞれセックスレスへの対応はかなり異なりますが、彼女たちには共通点があります。それは「セックスレスを問題と感じているにもかかわらず、彼と話し合っていない」こと。

    「結婚はこういうものだ」「外で発散すればいい」と対応する人たちは、問題を「自分1人」で処理しようとしています。「結婚すれば変わるかもしれない」という人に至っては、自分で解決する気すらなく、思考停止して問題を丸投げ・先送りしてしまっています。

    セックスも結婚も、人間が2人いなければできません。つまり最小単位は「私1人」ではなく「私とパートナー2人」です。2人の問題を2人で話し合って2人で解決することが、「結婚」というチーム運営=パートナーシップだと私は思います。

    セックス・結婚について問題があると感じるなら、それは1人でどうにかしようとせず、「2人の問題」としてパートナーと一緒に取り組むべきではないでしょうか。

    そうでないと、彼との結婚に突き進んだとして「セックスレスだけど子供は欲しい問題」というさらに重たい問題と向き合うことになります。くることがわかっている未来の問題を、「今更めくるめくセックスがしたいわけでもないし、結婚もしたいし、相手は彼以外は考えられないもの...」という言い訳で塗りつぶすと、自分の未来を塗りつぶすことになります。もちろん、問題を先送りしても自動解決はしません。結婚は「今」の関係から地続きの「生活」だからです。「時間が解決してくれるかな...」なーんてみんな言うけれど、時間は名探偵シャーロックではないのですよ。

    セックスレスはカップルによって事情が違うので、「こうすればいいよ!」という分かりやすい処方箋はありませんが、「きちんと話し合う」ことは基礎にして究極の方法だと思います。

    セックスレスの愚痴を聞くだけの女子会は参加したくないけど、「彼と話し合う勇気を持ちたい」という趣旨の女子会ならよろこんで参加します。

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    撮影/出川光



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