それとなく続くやりとりも、ふたりにとってはまたとない大切な時間です。
当連載では、妄想ツイートで話題のライター・カツセマサヒコさんが、思わず「あるある!」とうなずいてしまうような男女のリアルな会話を描いていきます。
カフェで去年を振り返るふたり女「ねえ、クリスマス、どうするの?」
男「あ! うん、えっとー...空けてるよね?」
女「『空けとけ』って言ったのそっちでしょ?(笑)」
男「うんうん、そだよね、ごめん(笑)」
女「何か決めてる?」
男「いやー、うーん、どうしよっかなー...ってかんじ」
女「何が?」
男「いや...えっと、どこ行くかなー、的な」
女「そっかあ。一緒に考えてもいいよ?」
男「ああー、うん、そだね? ちなみに、どこ行きたい?」
女「去年ディズニーでしょー? あれを超えるのかあ...」
男「ね、ハードル高いよなあ」
女「楽しすぎたもんね」
男「ファストパスのために全力で走るの、めっちゃ笑った(笑)」
女「ファストパス取るためなら女子捨てるから本当に(笑)」
男「あれはさすがにないよ、俺じゃなかったら別れてるよ(笑)」
女「よかったー付き合ってて(笑)」
男「普通に怒られたしやめようね、もう大人だからね(笑)」
女「おもしろかったし恥ずかしすぎたー超ウケる(笑)」
彼氏の壮大なサプライズ女「で、どうしようね?」
男「むっずいよねえ」
女「うんー。もう1回ディズニーでもいいくらい」
男「あー...、なるほどね?」
女「うん、今年はシーにしてさ、なんなら毎年交互とかいいよね? ランド、シー、ランド、シーって!」
男「ああー...なるほどー...」
女「あれ? 微妙? 私だけテンション上がっちゃった系?」
男「いや? 同じこと考えてたかもなー、なんて」
女「あれ? そうなの? じゃあいいじゃんシー! 決定決定―!」
男「そうねー、そうだよねー...」
女「え、テンション低い。なんで? 嫌だった?」
男「いやー?」
女「え、なになに? どうしたの?」
男「うーん」
女「なになになになに? なんかあった?」
男「えっと、あのね?」
女「うん」
男「ちょっと落ち着いて聞いてくださいね?」
女「はい(笑)」
男「えっと、もしもですよ?」
女「はい」
男「すでにシーだと予想していて」
女「はい」
男「ホテルがですね」
女「ほお」
男「ミラコスタが抑えられていたら」
女「え!???」
男「そんな彼氏はどうですか?」
女「えーーーーーーー!!!?? え!??? ええーーー!!!????? え!? ミラコスタ!?? 本当にミラコスタ!??????」
男「うるさい、うるさいから(笑)! 静かに! ね! カフェだから静かに!(笑)」
女「え、いやいやいやいや。え? え? 無理無理無理。え、無理死んじゃう何それ? え? 本当? 本当に本当?」
男「いや、もしもだってば、ね、もしも。もーしーもの話ですよ?」
女「うんうん、もーしーも、ね? うん。大丈夫。もしも、サプライズで、ミラコスタ? うん。よし。最高。行こう? 絶対に行こう?(笑)」
男「かわいいかよ(笑)。あーーもう、絶対にサプライズにしたかったのに...」
女「ええ...マジで最高じゃん...。え、本当に? 本当に取ってるの? もう取ったの?」
男「うん。あのね、6月とか(笑)」
女「6月!? え、梅雨じゃん!(笑) バカなの!? バカなの!??(笑)」
男「バカって言うな(笑)」
女「え、それからずっと黙ってたの? マジで? え? 別れたらどうすんの??」
男「いや、どう考えても、別れそうにないなーって思ったんだけど、違った?」
女「ええーー...。いやいやいや、えー、あーーーー、最高...なんなの...ホント最高...」
男「死なないで(笑)、しっかりして(笑)」
女「うん、危ない、意識とびかけたマジで。えーなんなの、本当に最高。ごめん、別に予約してくれたからってわけじゃないんだけど、好き。超好きです、ごめんなさい」
男「うんうん、わかったから。ね。だから23、24、空けといてね?」
女「うん! もう、絶対空けます。死守。死んだとしても蘇って行く(笑)」
男「それはよかったです(笑)」
女「本当にありがとうね...? 本当、本当にうれしいありがとう...!」
男「こちらこそ、よろしくね」
...なんて元気いっぱいなカップルがいたら、きっと周りに居合わせた人たちも嫉妬を通り越して笑ってしまうくらい楽しい年末になるんじゃないかってことを、なんとなく考えていました。皆さんも、楽しい年末をお過ごしください。
写真(トップ、3枚目)/Shutterstock 写真(2枚目)/VisualHunt 文/カツセマサヒコ
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