第4話「ノリだけでは超えられないこともある」





皇びっくぶらっく暦1年5月日 天気:晴天 日直:そうとう



第2回公開会議ハイライト

  全てのものは母なる海へ


青春時代の儀式、煩悩の鐘楼流し


成人男性の8割が経験しているというエロ本拾いin河原(日本野鳥の会調べ)。

まるで自生しているのかと錯覚するほどに、河原付近でのエロ本エンカウント率は高い。

最近ではTENGAまで落ちているというから驚きである。

さて、今回の放送後記であるが、リビドーの終着点について語ろうと思う。


大昔より、川は神秘的なものとして崇められてきた。

沐浴や鐘楼流し、川に纏わる儀式は世界各所で見られる。

埋葬の習慣がなかった平安時代、日本でも死体を川に流していた歴史がある。

また、流水を見ると催すという経験はないだろうか。

生き物の本能として、敵に匂いを感じ取られぬよう流水にまぎれて用を足す術は、生きる上での必須事項として我々のDNAにも刻みこまれている。


川は文化的にも、その性質的にも、強い自浄作用を持っているのだ。

それは物理的なものだけでなく、精神的な領域まで及ぶ。


特に7つの大罪の一つとしても掲げられる色欲は、浄化すべきものと認識されている。

そこに、我々に遺伝子レベルで組み込まれた習慣、「川に向かえば救われる」が作用しているのかもしれない。

欲にまみれた夜を越え、晴れやかな明日、いつもの”爽やかでカッケー俺”に帰すための、いわば懺悔の儀式なのだ。


恥ずかしいこと、悲しいこと、嫌なこと、川に流すことによって人は平等に救われてきたのである。



流れの果てのその先に


あの日流した我々の煩悩はどこへ向かうのであろうか。


海である。

生きとし生けるものが還る場所。エロ本とて例外ではない。


途中外れたものが第三者への思いがけない贈り物となるが、それもまた一興。

流すものにとっては不要であっても、拾うものにとっては夢の詰まったギフトだ。


さて、その夢たちが広い海の中で最終的に流れ着く場所はどこだろうか。

役目を終えた夢や欲望の化身たちが辿り着き、寄り合い犇めき合い、ひっそりとその身を朽ち果てる場所である。


夢の島、むしろ墓場といえよう。

海流の行き止まる場所か、海溝の奥深くか・・・

海の男たちが追い求める七つの海の秘宝とはこのことではないだろうか・・・

実に妄想を掻き立てられる。


もしもそんな場所が存在するならば、それこそがパンドラの箱だ。

美しい箱に不釣合いな禍々しきもの、欲や狂気があらゆる感情ごと詰まっている。

青春とは、罪深く儚く思い出すに憚れるものだが、恥じることなどない。

大人になるとは己の真実を開放すること。

パンドラの箱を開け全ての欲が放たれた時、大賢者タイムを乗り越えた者にだけ真の希望は待ち構えているのだ。


いざ者共船を出せ!

あの日の夢を流したその先に、世界の真実が隠されているのだ。



※川や海はきれいにしよう


次回放送予定 5月6日(火)23:00~


日本大黒党公開会議3
―ニートの人生論―

現役ニートがそれぞれのライフスタイルを基に、仰々しくも自らの人生論を語ります。

彼らにとって大切なこととは?きっとあなたのクオリティーオブライフに一役買えることでしょう(たぶん)。
刮目せよ!社畜ども!!



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