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プチ整形は整形依存に陥りやすい? 16歳で整形にハマった私がいま思うこと[体験談]
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プチ整形は整形依存に陥りやすい? 16歳で整形にハマった私がいま思うこと[体験談]

2015-12-15 15:00

    私は生まれつき一重でした。腫れぼったいまぶたに、離れた目……。

    そんな私に、中学のときついたあだ名が「ロンパリ」。片方の目はロンドンを、もう片方の目はパリを向いているという意味の差別用語です。

    中学生になるとみんな少しずつ化粧をしだします。私も可愛い色のリップをしてみたり、少しアイシャドウをぬってみたり……。

    メイクにどんどん興味がわいてきたのですが……、鏡を見るとなんか変。

    友達と同じようにならない自分の目にコンプレックスを感じるようになりました。

    中学卒業後、働きに出て整形資金を貯める

    私は中学卒業後、早くひとり立ちしたくて高校に進学はせずに働く道を選びました。

    朝は工場、夜は知り合いがやっているクラブの手伝いをして生計を立てていました。

    夜の仕事の同僚は、キレイで可愛い女の子ばかり。

    一重にコンプレックスを抱えていた私は、アイプチが手放せなかったので、ごまかすために厚化粧のギャル風に仕上がっていました。

    いたたまれない気持ちもありましたが、店が薄暗いので大丈夫かなと思い働いていました。

    そのときの私は整形費用と術後誰とも会わずにいられる自分の家がとにかく早く欲しかったんです。

    私は、毎日朝から晩までアイプチを塗り続けていました。

    アイプチを1日に何度も塗るのでアイシャドウは浮いてくるし、瞬きもできないくらいまぶたがくっついていて、下を向くのが嫌でした。

    腫れぼったく厚みもある私のまぶたはアイプチだけでは1日もつことはありません。

    気になって気になって常に鏡を見ている日々でした。

    16歳でアイプチを卒業

    引っ越し資金も貯まったころ、実家からそんなに遠くないところへ引っ越ししました。

    はじめて親元を離れるという寂しさもありましたが、私は高揚感でいっぱいだったんです。

    引っ越しの片付けも終わるころ、私は雑誌を大量に買ってきて、整形してから使いたい化粧品やメイクのやり方を見ていました。

    雑誌にはあまり一重向けのメイク方法は載っていなかったので、自分が二重になってからのイメージをふくらませてわくわくしていました。

    そしていよいよカウンセリングの日。

    正直どこのクリニックがいいかなんてあまり考えもしなかったし、今みたいにすぐに調べられるスマホもありませんでした。

    病院に着き、受付をすませるとカルテ作りの問診表を書いて順番がくるのを待ちます。そして「○○さーん、どうぞ」となかに通されました。

    診察室いは医師がひとり。私が書いたカルテを見てから、細い棒のようなものをまぶたにグイッと押し付けてきました。

    「あまり幅が広いと戻りやすいよー」

    といいながら二重の位置を決めました。

    「では手術の日程なんですが、あなたは未成年なので親御さんの承諾がいるからこれ書いてきてもらってくださいね」

    そのとき私は16歳だったので、整形するには当然、保護者の承諾が必要でしたが、私は整形をするということを親に言っていませんでした。

    現在の美容外科の事情はわかりませんが、当時は承諾書に親が記入して判子を押してもらうだけのもの。

    私は母親に整形することを言わず、5歳上の姉に相談して書類を書いて、判子を押してもらいました。

    そのときの私は、母の気持ちなんてまったく考えず、「何か言われたら『アイプチしていたらいつの間にか二重になってた!』って言えばいいや」なんていい加減なことしか考えていませんでした。

    手術する日が決まったので、仕事場への休みの連絡。目が腫れるということは医師から聞いていたので1週間ほどの休みを取らせてもらい、いよいよ私が生まれ変わる日、理想の姿に一歩近付く日がやってきました。

    はじめてのプチ整形、二重埋没法

    手術の日、私はあと数時間後には手術が終わって憧れの二重まぶたになれる!という期待感でいっぱいでした。

    薄く化粧をして大阪にある美容外科に電車で向かいました。

    でも、病院たどりついたとたん、さっきまでのワクワク感がなくなり急に緊張してきたんです。

    私は今まで大きな怪我などしたこともなかったし、まして手術をするようなことは1度もなかったので、メスを入れない埋没法の手術とはいえ、とても不安で恐かったのを覚えています。

    いよいよ手術台へ。目に点眼式の麻酔をされて視界がぼやけてきたころまぶたに麻酔を注射されました。

    これはさすがに痛くて声が出そうになりましたが、この痛みを乗り越えたら二重になれる!と強く思って耐えていました。

    麻酔が効いてきたらあとは痛みを感じず、手術は30〜40分ほどで終わりました。

    少し落ち着いたころ、医師が手鏡をもってきて「見てごらん」と私に手渡しました。おそるおそる見てみると、腫れたまぶたにクッキリと二重の線が。

    「うわぁー、すごい!」

    とうれしさのあまり声を上げてしまいました。医師が術後の経過とアフターケアの説明をしているあいだも私はずっと鏡を見てばかり。たぶんそのときの医師の話は半分も聞いていなかった気がします。

    病院から出た私はサングラスをかけて電車に乗りました。

    二重になれたうれしさと、早く家に帰ってじっくり自分の顔をみたい!と、そんなことばかり考えていました。

    憧れの二重を手に入れた!

    手術から数日たち、化粧ができるようになって一重のときには似合わなかったブルーのアイシャドウを塗ってみました。

    塗った瞬間表情が明るくなったのを感じ自分なりに「かわいい……!」と思ったんです。

    一重のときは同じブルーのアイシャドウを塗ってもさらに腫れぼったく見えるだけだったのに、二重になるとこうも変わるものなのかと感動しました。

    それから私は、メイクするのが楽しくて仕方なく、1日じゅう家にいる日でも化粧をしていることが多くなっていったのです。

    薄くなってきた二重のライン、2度目の二重埋没法

    二重のプチ整形をしてから、周りの人にも

    「最近かわいくなったね」「雰囲気変わったね」

    と言われるようになり、私は以前より自分に自信を持てるようになっていました。

    かわいいなんて他人から言われたことがまったくなかったので、それがうれしくて毎日のメイクにも気合が入っていました。

    でも、手術から1年が経ったころ、なんだか二重のラインが薄くなってきていると感じるようになりました。

    寝起きに鏡を見ると一重にアイプチの跡がついているだけみたいな不完全な二重になっていました

    私のようにまぶたに厚みがあると、すぐにもとに戻ってしまうということはわかっていたのですが、もう一重の自分には絶対に戻りたくありません。

    私は迷わず2度目の埋没法手術をすると決め、すぐに美容外科に事情を話しカウンセリングの予約をしました。

    今はほとんどの埋没法手術に1年間ほど保障がついていますが、当時は再手術には3万~5万円くらいかかったと思います。

    2度目とはいえ、麻酔を打つときの恐怖も手術中の不安もいっぱい。痛いものは痛い! 慣れるものではないですね。

    2度目の二重埋没法手術が無事に終わり「今度こそは元に戻らないで」と強く思いながら病院をあとにしました。

    プチ整形ではもう満足できない

    メスを使わずに行う美容整形手術プチ整形。

    メスを入れてしまえば「プチ」ではなく、ふつうの美容整形。

    そのボーダーラインを超える人は、どんな心境なんでしょうか。

    私の場合、

    「いま、可愛かったらいい」

    そんな軽い気持ちでした。

    2度目の埋没法から2年。

    「二重のラインも落ち着いてきたかな」

    「糸を2本もいれてるんだから今度は取れるはずはない」

    そう思っていました。

    しかし、私のまぶたはそんなに一重に戻りたいのかと嘆きたくなるくらい、二重のラインがまた薄くなってきました。

    私がプチ整形の埋没法を選んだのは、

    「まわりにバレにくい」

    「すぐに理想の二重が手に入る」

    そんな風に思っていたからです。

    でもこれはあくまでもメリットで自分の納得いく結果につながるとは限りません。

    まわりにバレにくいということは、言い換えれば「あまり変わらない」のと同じ。

    理想の二重が手に入っても持続しなければ満足できない。

    プチ整形はメイク感覚に近いんだと思います。

    *私が身を持って感じたプチ整形のデメリットは「整形依存に陥りやすい」こと。

    2度目の埋没法手術をしたときには、すでに整形に依存していたのかもしれません。

    プチ整形は整形依存に陥りやすい? 16歳で整形にハマった私がいま思うこと[体験談](2/2)に続きます。

    ※ この記事は10年以上前の手術の体験談です。現在の美容外科手術とは異なる部分がありますが、体験談ということを考慮して、筆者の言葉をそのまま掲載しています。

    written by NICOLY編集部

    記事提供:NICOLY

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