YNA#12 「アルコール、超こわい」


違法薬物による有名人の逮捕が世間を賑わせている昨今だけど、「アルコール超こわくね?」ってのを再確認した2週間前のお話。

ぼくももう老いてきて、朝まで飲むなんてことは季節に一度くらいになったんだけど、その日がまさにそれだった。

焼き鳥屋から友達の家というコースで、確か朝の5時くらいまで飲み続けていた。
それから2時間くらい寝たのかな。
時刻は朝の7時。
24時間後には仕事があるからってんで先に帰ることにしたら、集まった中の1人・まおくんが「俺も一緒に出るわ」と2人で広尾の街へ出た。

そしたら、桜がキレイでさ。

ちょっと花でも愛でようじゃないかと、見慣れぬコンビニで酒を買い、宴会を再開した。場所は道端。

これが良くなかった。
酒がぜんぜん抜けてないのに、その日初めて飲むくらいの勢いでぐいぐいいってた。

実際、ここからの記憶は途切れ途切れだし曖昧だ。

結論を言うと、おおよそ30分おきに意識を取り戻しその度モノを無くしていた。

その数、7つ。

順番は分からないが、会社支給のスマホ・帽子・家の鍵・自転車の鍵・アイコス・リップクリーム、そしてまおくん。

なんだこれなんだこれこんなことあるのか……となりながら歩き回り、ある程度はっきり意識を取り戻したときには、これだけのモノが消えていた。

そして、左手にはビーフジャーキーとミックスナッツ、コブサラダが入ったコンビニ袋。こんなん買ったっけなー。
でも、ちゃんと糖質制限中のラインナップだわ。ウケる。

とりあえず落ち着こうと、また道端に座り、コブサラダを食べる。

……まおくん、どこ行ったんだろ。
無事かな。