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~「跳ね返り理論」を少し真面目に考えてみる~


2024年最初の「お前は絶対に許さない」生放送も、例によってアドリブ兄の大勝利で幕を開けたわけですが、番組後に店長と交えてちょいと雑談したら、彼は2023年の生放送計12回で「たぶん20万ぐらい勝ってんじゃないかな? ハハハハ!笑」だそうです。

年末のブロマガで集計した通り、-17万だったオレの戦績とはまさに天と地、月とスッポン、豚とキリギリスぐらいな結果だったんですけれど、そんなアド兄の快進撃を支えているのが「跳ね返り理論」というやつです。

実戦する機種の過去数日間のスランプグラフをチェックし、当りが重い、連チャンが伸びていない、要は出玉がマイナス続きの台にあえて座るというこの理論、「そろそろ出るぜ?」を合言葉に謎の根拠を信じてただただ打ち続ける、パチンコ覚えたての初心者でもできるような打ち方ですが、これで勝っているのだから不思議なものです。

普通に考えると、いわゆるパチンコ・パチスロで勝つための正攻法を知る人からは「何言ってんだコイツ」と一蹴されるところなんですけど、仮に、本当に仮の話としてその「跳ねっ返り理論」を認めたとしても、それを実践するにあたっては大きな疑問が残ります。連日マイナス続きのその台が、今日跳ね返るとは限らないのでは? むしろ今日もマイナスになる可能性もかなり高いのでは?

しかし、ここでオレは一つの文献を紹介したいと思います。数ある麻雀漫画の中でも非常に人気の高い、片山まさゆき先生の代表作の一つ「ノーマーク爆牌党」です。

麻雀という競技も古来より、数学的根拠に基づいた「確率」や「期待値」と、それらとは対極に位置する非科学的な「流れ」や「オカルト」との間で様々な議論が交わされてきた歴史があるのですが、現代ではもちろんパチンコ・パチスロと同じく「確率」「期待値」が正攻法とされています。

そういった前提がある中で、この「ノーマーク爆牌党」の主人公は、何度戦っても負けてしまう強大なライバルに勝つための対抗策として、いわゆる「跳ね返り理論」にかなり似た戦法を取り入れるのです。

確率の範疇で起こり得る、ある種の実験により得られたデータに基づいて語られたその戦法に対して、それを最初に聞いた常識人は「何言ってんだコイツ」と思いつつこう質問します。

「では、仮にルーレットで5回連続で黒が出たとします。あなたは次にどちらに賭けますか?」

主人公は「赤に賭けます」と答えます。

もちろん、「いやいや、次に赤が出るか黒が出るかは1/2で変わらないじゃないですか」と反論されますが、それに続けて主人公が衝撃の一言を放ちます。